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言い訳は「依存症だから」

長男が大学の卒業式から帰宅した。
卒業式後の謝恩会、二次会三次会と盛り上がり、
コロナに邪魔された4年間のうっ憤を晴らすかのように楽しんできたそうだ。
飲めない酒を飲んで二日酔いで本調子ではない様子である。


大谷選手の元通訳が野球賭博で莫大な金額の借金を作り大谷選手を騙したニュース、
大半の人からバッシングを受ける中、
「依存症だから仕方ない」と擁護する意見も見受けられる。

適度な依存を逸脱し、その行為を繰り返さないと満足できない状態となり、
自らの力では止めることができなくなった結果、
心身に障害が生じたり家庭生活や社会生活に悪影響が及ぶに至る。

たしかにギャンブル依存症は精神疾患として認められてはいるが、
それを理由に彼の犯した行為を「病気だから」と言って擁護するのはおかしいと思う。
彼の場合、「俺は依存症だから・・・」と言っていても、
その症状に悩んで周囲に相談したり医療機関を頼っていたわけでもない。
きっと「隠し通せる」と言った意味不明な自信があったに違いない。

俺もアルコール依存症者だが、末期で吐血下血するまで隠し通せると思い込んでいた。
愚かな行為の数々の全てがバレてから初めて「バカだった、情けない」と反省するに至った。
それに重度の肝硬変と肝細胞癌というおまけまでついて来た。
穴があっても隠れることすら出来なくなった。

断酒会例会に行っても、「俺はアルコール依存症だから仕方ない」とでも言わんばかりに、
自分の犯した罪の数々を「過去のこと」として武勇伝のように酒害体験を語る人が居るが、
それは「酒を飲んでいない俺って凄い、だから褒めて」とアピールしているだけで、
プライドの高さから病気であることを自慢話にすり替えて自分を正当化しようとしている。
それは病気の回復とは程遠いものである。
酔っ払い武勇伝、断酒年数自慢や例会出席数自慢ばかりでは、第二第三の否認から脱却できない。
日々過去の過ちに対して反省すると同時に周囲への償いを心がけ、
酒の力を借りずに、今後残された人生を、
迷惑をかけた人たちの輪に再び混ぜてもらい、どのように生きていくか、
そして、誹謗中傷や卑下、陰口は多少あるだろうが、それは自分が蒔いた種なので受け入れる。
それが依存症回復に繋がる道だと思う。

「依存症は精神疾患だ」というのは、依存症ではない周囲の人への取扱説明書みたいなもので、
依存症者本人が威張って言うことではない。
断酒後の健康維持はもちろんのこと、家族や周囲への信用回復を望めば、
再飲酒への恐怖など吹き飛んで、考える余地も無くなる。

もうこれ以上家族に迷惑かけさせたくないからね。


つづく。


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