【レア作品!香港映画】城市特警(城市特警THE BIG HEAT)97分

投稿者: | 2024年4月30日

おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆

ジョニー・トー監督、ツイ・ハーク製作、レイ・チーホン主演、ジョイ・ウォン出演と豪華スタッフ・キャストが結集したシネマシティ社製作のハードポリスアクション!!

作品紹介

1995年1月29日公開

今回ご紹介する作品は、ジョニー・トーが監督し、ツイ・ハークが製作したポリスアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

香港警察のウォン警部の元相棒が、マレーシアで何者かに殺害された。

事件の担当となったウォン警部は、右腕のカム、新人刑事ロン、そしてマレーシア警察からの助っ人オウ刑事と特捜チームを組織し、捜査を開始する。

捜査が進むにつれて、その事件が、香港とマレーシアで暗躍するハンが取り仕切る組織の麻薬密売ルートに関係している事が明らかになり、

同時に香港警察と麻薬密売組織の全面対決へと発展していくのだった!?

監督は、(暗戦デッドエンド)や(ザ・ミッション非情の掟)等、後に数々の傑作ガンアクションを監督して行く事になるジョニー・トーで、

本作でも、悪党との戦いに身を投じる熱い男たちのドラマを拳銃アクションたっぷりに演出しています。

ジョニー・トー

で、もう一人の共同監督で、ドニー・イェンの(ドラゴン電光石火‘98)や(スウォーズマン剣士列伝)等のアンドリュー・カムが参加し、

テンポの速いポリスアクションドラマを演出しています。

アンドリュー・カム

主演の刑事役は、(男たちの挽歌)で強烈な印象を残し(シティー・オブ・フューリー野獣たちの挽歌)(詳しくはこちら)等のノワール作品で活躍している

レイ・チーホンが扮し、今回は裏切り無しの正義漢な刑事を演じています。

本作のレイ・チーホン
レイ・チーホン

で、本作のアクション指導も担当し、レイ・チーホンの右腕とも言える部下の刑事役も演じているのは、

五毒拳)(詳しくはこちら)や(孔雀王)(詳しくはこちら)等のフィリップ・コクで、ガンアクションメインですが、キレのあるアクションを披露しています。

本作のフィリップ・コク
フィリップ・コク

で、チームに加わる新人刑事役で、チャウ・シンチー主演の(キング・オブ・カンフー)やアイドル映画(ときめき美少女隊)等の

マシュー・ウォンが登場し、戸惑いながらも成長していく青年刑事を好演しています。

本作のマシュー・ウォン
マシュー・ウォン

で、マレーシア警察から特捜チームに加わる助っ人刑事役で、(上海ブルース)等のライオネル・ローが登場し、派手なアクションを繰り広げます。

本作のライオネル・ロー

で、マシュー・ウォンの恋人の看護師役で、(画中仙)や(大丈夫日記)と同年のジョイ・ウォンが登場し、

ゲスト的な扱いですが、後半しっかりと物語に絡むヒロインを演じています。

本作のジョイ・ウォン
ジョイ・ウォン

で、刑事たちと敵対する悪党組織のボス役で、(レイド)(詳しくはこちら)や(狼/男たちの挽歌 最終章)等の

チュウ・コンが登場し、珍しく完全な悪人を演じています。

本作のチュウ・コン
チュウ・コン

で、レイ・チーホンの恋人で、科捜研の職員でもある役柄で、ダニー・リー主演の(狼の烙印)や、サイモン・ヤム主演の(ナイトライダー車神)等の

ベティ・マックが登場し、恋人を影で支えていきます。

本作のベティ・マック
ベティ・マック

で、悪党組織の重要人物役で、(デビルキャット)(詳しくはこちら)や(サイレントナイト平安夜)(詳しくはこちら)等の

スチュアート・オンが登場し、悪党ながらも酷い目に合っていきます。

本作のスチュアート・オン
スチュアート・オン

そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、主人公であるレイ・チーホン演じるウォン警部が、脊椎神経の損傷から銃の引き金が引けなくなる症状に悩み、ついに退職を決意するシーンから始まります。

で、退職届を作成し、今まさに上司に提出しようとしているその時、上司から、かつての相棒がマレーシアで何者かに惨殺された事実を知らされ、事件の担当に任命されます。

で、かつて、その相棒に命を救われたレイ警部は、一旦退職は取りやめ、退職前の最後の仕事として捜査を開始することになります。

捜査チームは、ウォン警部とその右腕とも言えるフィリップ・コク演じるカム刑事、そしてマシュー・ウォン演じる新人の若手刑事ロン、

その三人に、ウォン警部の元相棒がマレーシアで殺害された、という事で、マレーシア警察から応援でラオネル・ロー演じるオウ刑事が参戦し、四人で捜査を進める事になります。

で、被害者の持ち物から、香港の大物ホーのスキャンダルな写真が見つかり、さらにマレーシアから香港行きの貨物船の運行表などが見つかります。

で、捜査班はホーを調べる事になりますが、捜査を進めるにつれて、関係者が次々と襲われ始め、ついには捜査班にも謎の刺客が襲ってくる、という緊迫した状況になっていきます。

で、ウォン警部は、かなりの荒くれ捜査を進めるタイプですので、ホーをとことん追い込んで行き、ついにはカムは自ら命を絶とうとしてしまいます。

それでも、勢いを止めないウォン警部たちは、なんとか命を取り留め病院のベッドで横たわるホーにまで詰め寄り、

ついに観念したホーは、自身の背後に裏社会を牛耳るチュウ・コン演じるハンの存在を明かし、ついに捜査班は全ての事件の黒幕であるハンの組織と対峙する事になる、

というのが、大体の大筋となっています。

ジャンルとしてはポリスアクションですが、個人が組織と戦う物語ではなく、警察組織(主に4名ですが)VS裏社会組織、

という感じで、規模の大きめのポリスアクションとなっています。

作品の雰囲気としては、脚本を担当している(ファイナルオプション)等のゴードン・チャンらしい警察組織アクションになっていて、

それに伴ったガンアクションシーンも豊富ですので、そういった要素も楽しめつつ、

その辺を走っている乗用車に走って近づき、
そのまま屋根に飛び乗って
銃撃戦を展開する、という多少ファンタジックなアクションあり

後のジョニー・トー作品群のような、男同士の信頼感を、状況で現したような男泣きシーン要素が入っていたりと、製作者の個性がしっかりと表現された作品となっています。

さらに、ウォン警部と恋人役ベティ・マックとの切ないエピソードや、銃が握れないというピンチの克服の仕方等、

ちょっとしたエピソードが、上手く物語展開にも活かされ、クライマックスでは非常に盛り上がる展開となっていきます。

キャストもほんの少しだけの登場かと思っていたジョイ・ウォンが、後半意外に活躍したり、頼りなげな、お荷物キャラだったマシュー・ウォンが、

正義感ほとばしる立派な刑事になっていたりと、それぞれがしっかりと印象を残し、良いおじさん役の多いチュウ・コンも、意外に大悪党役を好演しています。

何気に全員映っているジョニー・トーカット

ただ、個人的には、どう見てもレイ・チーホンの表情が、何故か今にも裏切りそうな、冷酷さを感じる表情で統一されていますので、

最後の最後まで、何か裏がるあるような気がしてしょうがないままに、正義漢のままエンディングを迎える、

という表情と行動がいまいち合致していないような佇まいですので、物語自体が非常に熱い物語なだけに素直に感情移入できないのが少し残念でした。

それと、本作、どういうわけか、人体損壊や、銃で撃たれた後の表現等を、特殊効果でしっかりと見せるグロ目の描写がやたらと多く、

物語の表現上特に必要のないようなグロ表現も結構ありますので、そういったシーンが苦手な方にとっては、注意が必要な作品となっています。

という事で、80年代の作品ながらも、90年代以降に多数製作されるジョニー・トー監督の傑作ガンアクションへと繋がる熱い作品となっていますので、

香港映画好き、ポリスアクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

1988年製作 香港製作 ポリスアクション

監督 ジョニー・トー、アンドリュー・カム 製作 ツイ・ハーク 脚本 ゴードン・チャン アクション指導 フィリップ・コク

出演 レイ・チーホン、フィリップ・コク、マシュー・ウォン、チュウ・コン、ジョイ・ウォン、ライオネル・ロー、ベティ・マック、カーク・ウォン、マイケル・チョウ、ロイ・チョン、ロビン・ショウ、スチュアート・オン

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