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2024年05月の星の巡り:05月の天体の流れに伸るか反るかが大切!

「初心者が最初に巡り会いたい『深楽しい』西洋占星術講座」にようこそ!

いつも記事を読んでいただきまして、本当にありがとうございます。

05月に入って既に日が経ってしまいましたが、05月の天体の運行をお伝えしていきます!

先日後悔しました牡牛座新月の記事では、

火星と金星がそれぞれ自分の本拠地のサインに入ったことや、

牡牛座に、太陽をはじめ、木星と天王星、月と金星の5天体が集合し、

9ハウスがもたらす「探求」の意識を強調していることをシェアさせていただきました。

新月のサイクルは、約29日半(29.2日)で1つのサイクルで、

その半分の約14日後には満月が訪れますので、

まだ牡牛座新月のメッセージを受け取っていない場合は是非、ご確認ください!

05月の天体の運行のハイライトは、

①火星の牡羊座イングレス、
②冥王星の逆行、
③水星の牡牛座イングレス、
④太陽と木星の0度のコンジャンクション、
⑤太陽の双子座イングレス、
⑥射手座満月、
⑦金星の双子座イングレス、
⑧木星の双子座イングレス
の8つです。

冥王星が逆行を始め、09月には山羊座に再び戻るため、

太陽と金星、木星が双子座に移ることで、

牡羊座と牡牛座の季節で自覚し、体感した事柄を携え、

外面の世界に心を開いて、チャンスを掴んでいく流れがあるとはいえ、

冥王星が11月20日から水瓶座を運行するまでは、

「助走」と「思考錯誤」の段階と言えます。

1年は、四至(春分・夏至・秋分・冬至)によって四分割され、

新月のサイクルのように、3ヶ月を1つのまとまりと捉えます。

5月は、春分から数えますと、

既に1つ目のサイクルの終盤に差し掛かっていますので、

春分から徐々に芽吹いてきた気持ちを振り返って、

現状を把握しながら、今後の流れに乗っていきたいですね!

それでは、今月の天体の巡りを見ていきましょう!

2024年05月の天体の運行スケジュール

まずは、05月の天体の運行を見てみましょう。

天体の星座移動(イングレス)や、

新月・満月、天体の逆行とともに、
月のサインと、月が太陽・土星・冥王星のコンジャンクションの日付をまとめました。

2024年05月はゆったりと流れ、加速していく気配を感じさせる1ヶ

05月は、先月末の金星の牡牛座イングレスに続き、

火星の牡羊座イングレスから始まります。

ゴールデンウィークに合わせたかのように、感性と好奇心が高まり、

牡牛座の季節を堪能できる星回りです。

そんな中、冥王星が逆行を始め、1

0月12日まで逆行をし、09月から11月20日までは山羊座を運行します。

太陽と月を除いた8天体は、1年に必ず1回は逆行するのですが、

冥王星の場合は逆行する期間が約5ヶ月間と長いため、

「やり残したこと」や「未だ解消できていない問題」に向き合う機会を与えると考えられます。

逆行についての詳しい解説は以下の記事をご参考ください。

05月26日には、12年で1つのサイクルを持つ木星がサイン移動をします。

太陽は05月20日に双子座に移動しますので、

今月は05月20日を境として、緩急がつく1ヶ月となりそうです。

天体がサイン移動をする時のタイミングのホロスコープから、

「天体の意図」を読み取ることができます。

火星の牡羊座イングレスと金星の牡牛座イングレスについては、

先日公開しました牡牛座新月の記事で、詳しく解説していますので、是非参考にしてください。

今回の記事では、

①冥王星の逆行、

②水星の牡牛座イングレス、

③太陽と木星の牡牛座28度でのコンジャンクション、

④06月15日の風のグランド・トライン、

⑤太陽の双子座イングレス、

⑥射手座満月

⑦金星の双子座イングレス、

⑧木星の双子座イングレスのホロスコープから、

それぞれの天体の意図を読み解きたいと思います。

射手座満月については、後日詳しい解説記事を執筆しますので、楽しみにしていてください!

それでは、6つのホロスコープからメッセージを受け取り、

牡牛座の季節を楽しみ、双子座の季節へとそれ以降の流れに意識を向けていきたいと思います。

冥王星の逆行:【意識の練り直し】

冥王星は、現在水瓶座2度で逆行しています。

ここ数年の水瓶座のサイン移動は以下の通りです。

  • 2023年03月24日:冥王星の水瓶座イングレス1回目
    2023年05月02日:冥王星・逆行
  • 2023年06月11日:冥王星が山羊座に戻る
    2023年10月11日:冥王星・順行
  • 2024年01月21日:冥王星の水瓶座イングレス【2回目】
  • 2024年05月03日:冥王星・逆行
    2024年09月02日:冥王星が山羊座に戻る
  • 2024年10月12日:冥王星・順行
  • 2024年11月20日:冥王星の水瓶座イングレス【3回目】
    以降、冥王星は水瓶座を運行

今回の冥王星の逆行は、山羊座の最終度数29度に戻る最後の逆行です。

29度は、「涙の度数」や「運命の度数」と呼ばれ、

次のサインへ移る際のエネルギーの強い転換が起こる度数です。

では、今回の冥王星の逆行の意図はどんなものであるのかを見ていきたいと思います。

冥王星の逆行スタートのホロスコープの基本要素

  • 冥王星R:12ハウス@水瓶座02度
  • ASC:魚座
    チャートルーラー木星:3ハウス@牡牛座
    チャートルーラー海王星:1ハウス@魚座
  • 太陽:3ハウス@牡牛座
  • 月:12ハウス@水瓶座29度
  • 土星:1ハウス@魚座
  • MC:10ハウス@射手座28度

このホロスコープでは、12ハウス~3ハウスに天体が分布・集合しています。

ハウスを考える場合、2通りの考え方があります。

  1. 12・1・2ハウスをワンセット、
    3・4・5ハウスとワンセットで考える場合
  2. 1・2・3ハウスをワンセット、
    4・5・6ハウスをワンセットで考える場合

通常は、2のクワドラントの考え方が一般的ですね。

12・1・2ハウスをワンセットで考える理由は、

意識だけでなく、行動範囲が自分主体となるからです。

このホロスコープでは、冥王星と月が12ハウス、

1ハウス@魚座に土星と海王星が位置し、

3ハウスに太陽と木星、天王星が位置しています。

逆行を始めた冥王星の意図は、

12ハウスから発せられ、水瓶座のエネルギーを介して影響を与える、と考えます。

5度前ルールを考慮しますと、

水瓶座の冥王星は、11ハウスの意識を保持している、と考えられます。

12ハウスは「潜在的な働き」を象徴し、

水瓶座は「変革」のエネルギーを持ちますので、

冥王星の意図は、「潜在的な働きを受け取ることによって、意識を抜本的に変えること」と表現できます。

この働きは、11ハウスのテーマである「理想」や「未来」、「友人」といった象徴を含めますと、

自分だけでなく、無意識的な繋がりがある人と一緒に体験することとなる変化です。

また、月が冥王星と同じ水瓶座に位置し、水瓶座29度に位置していますので、

この冥王星の働きかけは、もうすぐ顕在意識に上がってくるものであることを表しています。

東の地平線の真上に位置する月は、

上昇星(ライジング・スター)の条件を満たしていますので、

冥王星の働きが地上に降り注ぐことで

その影響を月が受容し、

変化・変容が顕在していく流れが決定的であることを暗示します。

そして、この意識の変化は、魚座のASCが受け取り、

土星の「実現化」の働きによって、現実的な現象として表れていきます。

土星は山羊座と水瓶座のルーラーですので、

今回の冥王星の逆行からは逃れることができない、

「必修科目」と表現することができます。

冥王星が逆行を始めたのは、木星が天王星を追い抜いた後で、

太陽が天王星と木星に接近していくタイミングです。

太陽は「意志」や「生命力」とともに、「実現していく未来」をも象徴します。

また、水瓶座のルーラーである天王星が太陽とコンジャンクションしていることで、

冥王星の意図は、「情報」や「対話」の中にも反映されることが見て取れます。

3ハウスは牡牛座と重なり、牡牛座のルーラーが運行していることもあって、

「喜び」や「心地良さ」を感じられる体験・関係性において、

冥王星の働きを掴む機会が得られることを表しています。

では、冥王星の逆行の目的とは何なのか、と言いますと、

10ハウス@射手座のMCを見る必要があります。

射手座のMCは、最も太陽が高く昇る場所である10ハウスに位置していることから、

価値観の変革が目に見える形で実現し、

その変革の影響を受けて人生を豊かにすることを表します。

射手座のルーラーである木星は、

太陽と木星、金星と同じ3ハウス@牡牛座に位置していますので、

現実的な変化に巻き込まれながらも、その変化に乗ることで、

冥王星の意図によって日々の生活はもちろんのこと、

今後の人生と時代の流れに同調できることを示しています。

このホロスコープには、

海王星、または、火星を頂点とした、

冥王星と天王星・木星の小三角(ミニトライン)が形成されていますが、

天王星と木星は牡牛座(土の㋹メント)に位置しているため、

正確なアスペクトとは言えません。

ですが、05月20日以降に、太陽・金星・木星が双子座に移動するため、

火星を頂点としたミニトラインが形成されていきますので、

冥王星の意図が徐々に顕在化していくことは確かです。

ヘリオ・セントリック占星術の観点から言えば、

太陽の正反対の場所(サインの度数)に地球星座を見出すことができます。

その場所は、冥王星と火星の領地である蠍座(12度)です。

地球星座の象徴を踏まえますと、

牡牛座の太陽は、私たちが現実的な安らぎを得ようとする時、

内面に潜んでいる「純粋欲求」に注目することが重要である、と伝えています。

冥王星の逆行によってもらされる変化は、

山羊座に戻ることで顕在化・現象化していくことが考えられますが、

日々、自分の内側から訴えかけてくる感覚や体感を逃さないことが重要です。

ドラゴンヘッドは牡羊座15度に位置し、水星が近くに位置するため、

「変化の予感」を察知できることを表しています。

射手座のMCが表す「価値観の変革を人生に活かす」というメッセージを的(まと)に、

牡羊座のドラゴンヘッドは、発展途上である現状という足元で、

内面から湧き上がってくる意志のエネルギーを活用することを促しています。

幸い、牡羊座のルーラーである火星が2ハウス@牡羊座を運行していますので、

ドラゴヘッドに近づくにつれ、その意志は明確になり、

「自分が何をすべきか」ということが分かっていくはずです。

まとめますと、冥王星の逆行の影響は、

私たちの集合的無意識に変革を起こし、

徐々に個々の無意識のその変革のエネルギーが分配され、

時間を経て、その変革は顕在化するとともに、

私たちがそれぞれにすべきことが明確になってくる、という流れを示しています。

私たちの人生は、常に自分の意識が舵取りをし、

今ある環境に立って、

現れてくる現象(現実)を受け止めることを

絶え間なく続けていくことの繰り返しです。

そのため、逃げることはできませんし、

逃避すればするほど、夏休みの宿題のように、

後から現実的な対処が追いかけてきますので、

怖くても、経験が無くても、

まずは「受け止めよう」という意志を持つことが重要となります。

自信や信用、信頼は、はじめからあるものではなく、

行動と挑戦、体験によって生まれてくるものなのですから。

人類が冥王星を発見して以来、

冥王星が水瓶座を運行するのを観測するのは初めてですので、

これからの時代は誰にとっても「未知の時代」です。

未知だからこそ怖くて、期待を裏切らない安定を求めてしまいたくなりますが、

誰もが不安定でありながらも、

これまでの世界・社会が変わっていくことを心待ちにしています。

冥王星は10月12日まで逆行し、

11月20日から本格的に水瓶座を運行していきますので、

今月05月からは、社会が変化することに呼応して、

私たちの内面に根付いている価値観が崩れ去り、

新しい価値観を築いていく流れを受け入れていくことになるでしょう。

冥王星は、エコヒイキをせず、

「誰一人として取りこぼさない」ような働きをもたらす天体です。

そのため、冥王星の働きは、

広範囲長期間に渡って、根底から覆すような影響として表れます。

私たちの内面(小宇宙)にも冥王星は存在し、

激動の時代を生き抜く力と再生力が備わっていることを忘れず、

自分自身の生命力を信じて、1日1日を大切に生きていきましょう!

水星の牡牛座イングレス:【意志の顕在化】

水星が牡牛座にイングレスした際、

金星・天王星・太陽・木星も牡牛座を運行しているため、

「物質的な変化」や「価値観の変化」が強調されます。

水星の今年の運行スケジュールは以下の通りです。

  • 2024年01月02日:【逆行@射手座】
  • 2024年01月14日:山羊座イングレス
  • 2024年02月05日:水瓶座イングレス
  • 2024年02月23日:魚座イングレス
  • 2024年03月10日:牡羊座イングレス
  • 2024年04月02日:【逆行@牡羊座】
  • 2024年04月25日:【順行@牡羊座】
  • 2024年05月16日:牡牛座イングレス
  • 2024年06月13日:双子座イングレス
  • 2024年06月17日:蟹 座イングレス
  • 2024年07月02日:獅子座イングレス(1回目)
  • 2024年07月26日:乙女座イングレス(1回目)
  • 2024年08月05日:【逆行@乙女座】
  • 2024年08月15日:獅子座イングレス(2回目)
  • 2024年08月29日:【順行@獅子座】
  • 2024年09月09日:乙女座イングレス(2回目)
  • 2024年09月26日:天秤座イングレス
  • 2024年10月14日:蠍 座イングレス
  • 2024年11月03日:射手座イングレス
  • 2024年11月26日:【逆行@射手座】
  • 2024年12月16日:【順行@射手座】

「思考は現実化する」と言われますが、

その主体は何かと言いますと、「意識」です。

ただ、この意識とは、

集合的無意識と繋がった無意識と、顕在意識を一緒くたにしているため、

「望む現実創造」が行われることを意味するわけではありません。

また、水星は単独で「思考」や「対話」を行うわけではなく、

月と連携することで主張をし、火星と連携することで行動を起こします。

では、水星の牡牛座イングレスには、

水星のどのような意図が映し出されているのかを見ていきましょう。

水星の牡牛座イングレスのホロスコープの基本要素

  • 水星:2ハウス@牡牛座
    太陽・水星・金星・木星・天王星の5天体によるグランド・コンジャンクション
  • ASC:牡羊座
    チャートルーラー:火星
  • MC:山羊座
  • ドラゴンヘッド:1ハウス@牡羊座
    チャートルーラー・火星とコンジャンクション
  • 月:5ハウス@獅子座
  • 太陽:2ハウス@牡牛座
  • 土星:12ハウス@魚座
  • 冥王星R:11ハウス水瓶座

冥王星の逆行の解説で、

ハウスの捉え方には2通りあることをお伝えしました。

水星の牡牛座イングレスのホロスコープでは、

1つ目の、12・1・2ハウスのワンセットの考え方をそのまま採用することができます。

牡羊座のASCは、牡羊座・火のエレメントによって、

自我意識(1ハウス)の観測の仕方に影響を与えます。

シンプルに言えば、「望むように現実を観る」ということです。

2ハウス@牡牛座では、5天体のグランド・コンジャンクションが形成されている中で、

水星は牡牛座0度に位置し、「意識の現実化」に対して動き出そうとしています。

「望むように現実を観る」とは言っても、

必ずしも思い通りに事が運ぶことはありません。

12ハウス@魚座には、土星と海王星がコンジャンクションをし、

現実と理想の拮抗状態が作り出されていますので、

無意識の領域では、「何を創造すべきか」という全体の流れが進んでいて、

その流れを顕在意識が受け取る上で、迷いや葛藤などが自然と生まれます。

ただ、ASCとドラゴンヘッドが牡羊座に位置していますので、

「情熱」や「動機」という望みを持つことが、「望む現実」を実現する方向づけとなります。

その裏付けとして、MCは山羊座0度に位置しています。

山羊座のルーラーである土星は、12ハウスに位置していることから、

情熱や動機を持ち、徐々に意志を固めていくプロセスを観測することを促しています。

そのプロセスを、月は5ハウス@獅子座で感受し、

2ハウス@牡牛座の太陽が、土星からの導きを受けて、

徐々に現実化していく情熱や動機を意志へと昇華させていきます。

2ハウス@牡牛座には、魚座のルーラーである木星が位置し

、12ハウスには海王星が位置していますので、無意識から湧き上がり、

顕在意識に昇ってくる願望は、自我意識において「欲求」となり、

火星がその欲求を外へと打ち出そうとします。

ですので、2ハウス@牡牛座の水星は、

「湧き上がってくる願望や欲求」をどのように実現させていくか、ということを思考する役割があります。

月と冥王星Rを除いた、8天体が位置する12・1・2ハウスの三竦(すく)みの意識の流れは、

無意識から昇ってくる現実化のための種子を育てる流れがあることを示しています。

冥王星Rは、11ハウス@水瓶座に位置し、その流れを俯瞰して捉え、

月は5ハウス@獅子座に位置し、欲求が満たされていくことを心待ちにしています。

まとめますと、水星が牡羊座を運行し、逆行を経て、

牡牛座に移動してからの「思考」や「概念」は、

常識や社会通念に誘導・強制されたものではなく、無意識の働きに従うことが重要となります。

魚座の土星と海王星からもたらされる潜在的な働きが、

牡羊座ASC(自我意識)に手渡されることで、「直感」や「閃き」となり、

牡牛座に集合する天体の働きによって、徐々に形を作っていくことになります。

牡牛座は、「納得すること」や「時間をかけること」を重視しますので、

すぐに答えを出さず、寄り道や遠回りがあったとしても、

すべては必然・最善の流れであり、プロセスを楽しむことが重要です。

私たちはすぐに結果を欲しがりますが、

結果や成果は、刹那的な満足感を感じさせてはくれますが、

すぐ次の願望や欲望によって、その満足感の味わいは消えてしまいます。

「過程を楽しむ」ということは、

当事者意識で現実を体験・体験する、ということですので、

太陽と木星、金星が双子座に移動するまでの間は、

日常の微細な変化を楽しむことの重要性を水星は伝えています。

牡羊座から牡牛座に移った水星は、

「流れに追いついた自我意識(思考)」と言ってもいいかもしれません。

意識や意図、動機や情熱があってこその行動と結果ですので、

今、内面にある体感を大切にしていきましょう!

太陽と木星の牡牛座28度のコンジャンクション:【変化の準備が整う】

05月19日の太陽と木星の牡牛座28度でのコンジャンクションは、

牡牛座の季節の中盤から後半にかけて起こります。

牡牛座の意識は、しっかりと、着実に、体感を大切にし、

太陽と木星のコンジャンクションによって、その体感が大きくなり、

次の双子座の季節からの飛躍と発展の土台となります。

では、太陽と木星のコンジャンクションには、

どのような象徴と働きを見出すことができるのかを見ていきましょう。

太陽と木星の牡牛座28度のコンジャンクションのホロスコープの基本要素

  • 太陽:1ハウス@牡牛座
  • 木星:1ハウス@牡牛座
  • ASC:牡牛座
       チャートルーラー:金星
  • 金星:1ハウス@牡牛座
    天王星と牡牛座23度とコンジャンクション
  • ドラゴンヘッド:12ハウス牡羊座
  • 月:6ハウス@水瓶座
  • 冥王星R:10ハウス水瓶座
  • MC:9ハウス@山羊座

このホロスコープは、一見、

風のグランド・トラインが形成されているように見えますが、

実は、太陽と木星は牡牛座に位置しているため、

冥王星と月とのグランド・トラインは未完成です。

ただ、木星が05月26日に双子座に移った後、

月が再び天秤座を運行する時に、風のグランド・トラインが形成されます。

この風のグランド・トラインのエネルギーの形成の土台として、

5月19日の時点では未完成のグランド・トラインが形成される、と解釈することができます。

風のグランド・トラインは後述するとしまして、

太陽と木星のコンジャンクションについて解説させていただきます。

太陽と木星が牡牛座28度でコンジャンクションする時、MCとトラインのアスペクトを形成します。

これは、「内的充実感」によって、今後の望ましい結果が創造されることを示しています。

MCが位置する山羊座は、

ルーラーである土星が11ハウスで海王星とコンジャンクションしています。

土星は水瓶座のルーラーでもあるため、

冥王星の逆行の意図である「価値観の変容」を受け入れながら、

「内的充実感」を追求することが、

1ハウスの太陽と木星のコンジャンクションの働きをスムーズにするのです。

また、海王星は、魚座の最終度数である29度に位置しているため、

魚座のエネルギーを出し切ろうとしていることに加え、

太陽と木星とセクスタイル(60度)のアスペクトを形成しています。

これこそ、本講座で繰り返しお伝えしている表現である、

「時間は未来から流れて来る」という感覚です。

私たちは常日頃、
「過去の延長線上で現在を捉え、現状の先に未来がある」という頭で生きていますが、

これは物質的な概念の使い方であり、

地上で生きる上で馴染みのある方向性(重力)ではあります。

ただ、「創造性」や「主体性」を発揮し、

意志を立て、意図によって現実創造をする際、

過去の経験則は、足かせや過去の再現として働くため、

発展性や革新性を生む役割は果たしません。

海王星は、このような概念を打ち破る働きをし、

土星がこの概念の解体を実現されるように、無意識の領域で働いています。

1ハウス@牡牛座の金星は、ドミサイル(定座)の品格 / 品位を獲得し、

また、水星はジョイの状態であるため、

「体感」や「直感」による感動体験を増やせば増やすほどに、

太陽と木星のコンジャンクションの意図である「発展への準備」が進みます。

そのため、太陽と木星が双子座に移る前、特に05月20日までの期間は、

自分にとっての充実感や高揚感を追求することが望ましいといえます。

太陽と木星のコンジャンクションは、

今後の流れを発展的なものにし、変化を受け入れるための下準備であるとともに、

今を肯定することで、未来を肯定することに繋がることを伝えています。

では、どういった発展的な流れと変化があるのかを、

先ほど触れました、双子座の木星・天秤座の月・水瓶座の冥王星の風のグランド・トラインのホロスコープを見てみましょう。

06月15日の風のグランド・トラインのホロスコープ:【変化と安らぎの共存】

05月19日の太陽と木星のコンジャンクションが、

双子座の季節における発展のための下準備である、とお伝えしました。

双子座は、男性星座・柔軟宮・風のエレメントの3つの性質から構成されるサインですので、

太陽が牡羊座と牡牛座を運行していた約2ヶ月の間の感覚や体験を発展させるエネルギーを持っています。

06月15日のホロスコープの基本要素

  • 月:1ハウス天秤座04度
    冥王星:5ハウス@水瓶座01度
    木星:9ハウス@双子座04度
  • ASC:天秤座
    チャートルーラー:金星:9ハウス@双子座
  • 太陽:9ハウス@双子座
  • 土星:6ハウス@魚座
  • MC:10ハウス@蟹座

少し先の話になりますが、

06月15日に形成される風のグランド・トラインに触れたいと思います。

06月15日の風のグランド・トラインのメッセージは、

「等身大の自分の喜びが分かる」という風に表現したいと思います。

1ハウスに位置する月は、自我意識と心が手を取り合うような状態を表します。

また、天秤座の月は、自己客観が優位となり、客観的な自己認識が強まることで、

「美しい在り方」を追求しようとする性質を持ちます。

天秤座は、自我意識に他者の意識を取り込み、普遍的な価値基準によって、

自己評価を行ったり、他者比較によって自分自身を傷つけてしまう可能性を生み出します。

月は、最も傷つきやすい天体であり、「研磨されること」によって、

自らの内面にある無限の生命力に気づかせる役割を持ちます。

この役割を作動させるためには、

自分自身の気持ちを否定せず、受容することが必要不可欠です。

このホロスコープにおける1ハウス@天秤座の月は、

冥王星と木星のグランド・トラインによって、

等身大の自分の喜びを追求することで、創造性が発揮され、

その動きの中で「内面的な美しさ」を感じられるタイミングが訪れていることを示します。

月が支配・守護する蟹座にはMCが位置し、

月が位置する天秤座のルーラーである金星は、9ハウス@双子座に位置しています。

月(心)に感じることを愛おしく思う瞬間は、

自分自身が「愛しい」と感じられる能力や資質があることの証でもあります。

蟹座のMCは、等身大の自分自身へと立ち返り、

本来の望みや欲求を罰したり、ダメ出しすることなく受け入れ、

現実的に喜びを追求しようとする中で、安らぎで満たされていく可能性を示しています。

天秤座を介して、月に意図を投げかける金星は、

「神のハウス」である9ハウスで、

ジョイの状態にある太陽に照らされた場所で、コンバストの状態にあります。

太陽が木星と接触し、追い抜いた後に、

水星と金星は太陽によって強い光を受け取っているのです。

月は、ドラゴンヘッドに近づいていく流れにあり、

過去に諦めたことや、

心の底で温め続けている物事を再び掬い上げる機会が巡ってくることを示しています。

月と火星は、150度(インコンジャンクト/クインカンクス)のアスペクトを形成し

、内面的な喜びを表現しようとする際には、

ある種のショック・刺激が必要であることを暗示しています。

風のグランド・トラインは、

「変化に乗るタイミング」に心を開くことができる

もしくは、自分自身の喜びを追求するために、自己変革をしてもいいと、

「自分自身に許可を出すタイミング」が訪れていることを伝えています。

変化と安心は、決して対立するものではありません。

むしろ、大切なものは、変化・変容しても残り続けますし、

形や体感が変わろうとも、必要なものは必ず体感として感じることができます。

06月15日に形成される風のグランド・トラインは、

双子座の季節から始まる発展的な流れに対して心を開くトリガーとなるでしょう。

9ハウスの太陽がジョイの状態、

水星が双子座でドミサイルの品格 / 品位を持ちますので、

「探求心」を高めることが、自己成長と意識の拡張、そして、心の安寧をもたらします。

では、双子座の季節がどのような流れがあるのかを、

太陽の双子座イングレスのホロスコープから読み取っていきたいと思います。

太陽の双子座イングレス:【変化は喜びの連鎖を創造する】

05月20日から、太陽は双子座を運行し始めます。

太陽の双子座イングレスのホロスコープの基本要素

  • 太陽:6ハウス@双子座
  • ASC:山羊座:チャートルーラー:土星:3ハウス@魚座
  • ドラゴンヘッド:4ハウス@牡羊座
  • 月:10ハウス@天秤座
  • 水星:5ハウス@牡牛座
  • 火星:4ハウス@牡羊座
    ドラゴンヘッドとコンジャンクション = ドラゴンテイルとオポジション
  • 冥王星R:2ハウス@水瓶座
  • MC:11ハウス@蠍座

太陽が牡牛座から双子座に移ったものの、

5度前ルールにより、太陽は5ハウスのテーマを保持しています。

シンプルに表現するなら、

楽しさや喜び、快楽的な体験の余韻を持ちながら、

現実的な取り組みに着手し始めている、という状態です。

太陽は、アヴァージョンの場所である6ハウスに位置していますので、

現実的な取り組みによって、制約・制限を受け入れつつ、

意志を貫きながら、1つひとつの体験を積み重ねていく流れが訪れることを示しています。

山羊座のASCは、太陽が双子座に移った際に、

どのように現実が変化していくのか、ということを冷静に見定めようとする意識を表します。

ASCは、山羊座14度に位置し、ピークの1度前にあるため、

いかに明確な目標を持ち、計画を進めていくか、という慎重さを強調しています。

また、チャートルーラーである土星は、3ハウス@魚座に位置し、

無意識の領域の働きを現実に落とし込む働きを持つと同時に、

海王星と連携しながら、主体的に外の世界と繋がり、

発展の機会を手繰り寄せようとしています。

5ハウスは牡牛座と重なり、

金星がドミサイル(定座)の品格 / 品位を獲得すると同時に、ジョイの状態にあります。

このホロスコープでは、太陽と月、

そして、冥王星Rがシングルトンの状態です。

10ハウスに位置する天秤座の月は、

5ハウスの牡牛座の金星と150度(インコンジャンクト/クインカンクス)のアスペクトを形成しています。

ASCが山羊座に位置していること、

また、太陽が6ハウスに位置していることと合わせますと、

金星が快適さや楽しさを望む一方で、

変化を受け入れる月とは不調和が生じる可能性が示されています。

この不調和や違和感は、

「内的欲求に任せた現実化は通用しない」という解釈が妥当なのですが、

それと同時に、一見、反発心や抵抗を感じることにこそ、発展の可能性があるということです。

逆行中の冥王星は2ハウスに位置し、

足元や現状の見直しを促し、

牡牛座の水星とスクエア(90度)のアスペクトを形成しています。

また、水星は蠍座のMCとオポジション(180度)のアスペクトを形成していますので、

先ほどの金星が抱く反発心や抵抗とともに、

自分の都合のいい解釈や言い分を解消するための工夫が必要とされていることを示します。

06月15日に形成される風のグランド・トラインのメッセージに対して、

太陽の双子座イングレスのホロスコープは、厳しめなメッセージであることは確かです。

ただ、「伸びしろ」や「手応え」を感じるためには、

「現状では手が届かない」という感覚や状況が必要となり、

壁やハードルを越えることでしか、現状を上回る発展は見込めません。

蠍座のMCは、「未来」や「希望」、「理想」を象徴する11ハウスに位置していますので、

現状の外・コンフォートゾーンの外へ出るためには、

高い集中力と忍耐力、そして、やり抜こうとする意志の強さによって、

流れに乗り、精神的な充実感が得られることを示しています。

4ハウス@牡羊座の火星は、ドラゴンヘッドとコンジャンクションし、

10ハウス@天秤座のドラゴンテイルとオポジション(180度)を形成しています。

深層心理にある意志や情熱、動機と向き合いながら、

現状で可能な手段を講じることで、

徐々に変化や成果が見えてくることを確信することが重要です。

「期待」ではなく、「確信」、もしくは、「決断すること」が重要です。

牡羊座の火星は、自分の意志を貫くための強さを象徴し、

4ハウスは最も暗く、深い場所であるため、深層心理や無意識の働きを表します。

10ハウス@天秤座のドラゴンテイルは、

「常識」や「社会通念」という、一種の思い込み(信念)の象徴ですので、

ドラゴンヘッドとコンジャンクションする火星は、

外的な圧力や偏見を切断するように、

意志を貫くことが今後の発展の鍵であることを暗示しているのです。

太陽の双子座イングレスのホロスコープは、

内的な充足感を得た後に、走りだそうとする準備が整い、

人生と現実からの要求に応えながら、

これまでとは異なる「風」が訪れ、その風が向かい風であることを物語っています。

向かい風の時は、進むスピードが軽減されるからといって、

完全に前進を止めてしまったなら、

前進し続けた場合と比べて差が開いてしまうことが容易に想像できます。

このホロスコープからの強いメッセージは、

発展や変化を望むのであれば、「成長痛」や「惰性」によって折れることなく、

その時々の出来る限りのペースで進み続けようとする意志が重要である、ということです。

太陽に引き続き、木星も05月26日に双子座に移動しますので、

発展の流れに乗るためには、ぬるま湯に浸っていては取り残されてしまう、ということですね。

ただ、必要以上の、キャパシティを超えた努力は逆効果になりますので、

力み過ぎたり、自己犠牲を自分に強いたり、

周囲の意見や助言を跳ね除けるようなことは控えるべきと言えます。

牡牛座の季節で満たされた感覚を捨て去ることなく、

「変わることへの喜び」を保ちながら、

「少しずつ成長する」という意識で過ごしていくことが大切です。

牡牛座から双子座の季節に移り変わってすぐに、射手座の満月を迎えます。

では、「変わることへの喜び」が、

一体どのようなことを指すのかを、具体的に見ていきましょう。

射手座満月:【幸せは結果や形ではなく、動きの中にある】

今回の解説では、簡単に射手座満月のメッセージをお伝えし、

後日改めて、射手座満月のホロスコープ・リーディングの記事で詳しく解説させていただきます。

射手座満月のホロスコープの基本要素

  • 月:11ハウス@射手座02度
  • 太陽:5ハウス@双子座02度
  • ASC:水瓶座:チャートルーラー:土星 / 天王星
  • ドラゴンヘッド:3ハウス@牡羊座
  • 土星:2ハウス@魚座
  • 天王星:4ハウス@牡牛座
    水星・金星・木星・天王星のグランド・コンジャンクション
  • MC:10ハウス@蠍座
  • 冥王星R:1ハウス@水瓶座
    水瓶座02度でASCとコンジャンクション

射手座満月は、

11ハウス@射手座の月と、5ハウス@双子座の太陽によって起こります。

この満月をシンプルに表現しますと、

「想いが未来を創り、自分を喜ばせることに興味を持つことが、未来を先取りすることになる」となるでしょうか。

私たちの思考や感情は、

過去から蓄積されたデータから弾き出されるもので、

実際的な「今」を感じることを阻害する側面があります。

特に、双子座と射手座は、

知識や教養、情報などを駆使して好奇心を満たそうとする性質を表します。

11ハウスの射手座の月は、

未来志向「未だ実現されていない解放感」を表し、

5ハウスの双子座の太陽は、

「自分を満たすことで創造性が高まる高揚感」を表します。

月と太陽はどちらも、前のハウスから2度しか離れていませんので、

前のハウスの意識を保持していると考えられます。

満月は、月と太陽が互いに引っ張り合い、対立と補完の関係性のピークを意味し、

10ハウスと4ハウスの意識・テーマから完全に抜けていない、

若干の「たどたどしさ」を持っています。

ASCは水瓶座に位置し、冥王星からの強い視線を受けています。

冥王星は、太陽系の最遠に軌道を持ち、

遠くから中心点である太陽と太陽系全体を見守る天体です。

逆行中の冥王星が1ハウスに位置し、

月と太陽に対して調停のアスペクトを形成しています。

1ハウスの冥王星と4ハウスの天王星は、

自我意識と深層心理を揺り動かす配置です。

「自分の身にこんなことが起こるなんて!」という体験は、誰もがするものですが、

今回の射手座満月では、冥王星がASCとコンジャンクションしていることで、

「外側からの刺激を利用する」という意識になりやすいことを示しています。

その裏付けとして、

対向の7ハウス@獅子座02度には、パート・オブ・フォーチュンが位置し、

冥王星とASCとオポジション(180度)を形成しています。

「利用する」と言うのは簡単ですが、

水瓶座と獅子座はともに不動(固定)宮のサインで、

ASC側の水瓶座は論理性や合理性を強く求めます。

パート・オブ・フォーチュンを含めますと、

冥王星・太陽・月は、複合アスペクト・ミスティック・レクタングルを形成します。

ミスティック・レクタングルは、

4つの調停のアスペクトが組み合わさることで、

創造的な発想や応用力を活かせるタイミングの訪れを表します。

今回の射手座満月では、度数が02度で揃っていますので、

金星の双子座イングレスの解説でお伝えした、

「想定外を受け入れること」という表現がピッタリと当てはまります。

では、想定外の流れや影響を受け入れることで、何が得られるのかと言いますと、

蠍座のMCを見る必要があります。

蠍座のルーラーである冥王星が1ハウス@水瓶座に位置し、

火星が3ハウス@牡羊座に位置しています。

冥王星は自我意識に強く作用し、

火星は人生の方向性や目標に対する行動力を引き出します。

冥王星は自我意識を遠くから見守っていて、

火星は内面から湧き上がる衝動性を司っていますが、

「想定外を受け入れる」となりますと、特に火星は強く抵抗します。

今回の満月は、「双子座の太陽が、射手座の月を満たす」とともに、

「感情のピークが鎮まっていく」ということを意味しますが、

月が先走っている状態であることを太陽は明らかにします。

「幸せは結果や形ではなく、動きの中にある」という表現をした理由は、

「遠く」や「いつか」という言葉を使い、

「今は幸せになれない」と信じ込んでいる限り、いつかはいつかであり続ける

という当たり前の原理を受け取りやすくするためです。

結果や成果は、時間が経てば受け取ることになります。

ですが、妄想や幻想、期待などは、外れることの方が多いものです。

今回の射手座満月では、

海王星が太陽と月に対して調停のアスペクトを形成し、

ミスティック・レクタングルの作用に加えて、

「発想を切り替えること」を促しています。

なぜなら、土星と海王星は、

日常生活で体感できる状況や、自覚している能力や才能、経済状況などを表す2ハウスに位置し、

月が思い描く、理想や自由、解放感を味わうことも、

太陽が指し示す、実際的な喜びを得る体験のどちらも肯定してはいるものの、

形にしようと動かなければ、何の手応えも得られない、という事実を教えているからです。

3ハウス@牡羊座のドラゴンヘッドは、

内面で育っていく意志に沿った選択が実りに繋がることを示しています。

その選択による外面の世界との繋がりを発展させるためには、

獅子座のパート・オブ・フォーチュンが表す、

「影響力のある存在」を見つけ、エネルギーを吸収し、

知識や表面的な理解だけで済ませず、実際に体験することが重要です。

3ハウス@双子座の太陽は、「自分を実験台にする」という意識であり、

「何事もやってみて分かればいい」という楽観な思考や軽やかなスタンスを表します。

今回の射手座満月は、双子座の意識・エネルギーが強まっていく流れにおいて、

「自分の内面の模様替え」が行われていく予感を感じさせます。

そして、この射手座満月の2日後には、金星が双子座へ移動し、

その2日後には、木星が双子座へ移動していき、

「自分の喜びと人生の発展のための刺激」をどのように取り込んでいくのかを、

金星と木星の双子座イングレスのホロスコープから読み解いていきましょう。

金星の双子座イングレス:【想定外を受け入れる感覚が養われる】

双子座の金星は、牡牛座を運行している時の金星は、

「自分の感性が一番!」という風な、お嬢様のような感覚を持ちますが、

双子座に移動することで、その意識を自ら崩し、

「刺激を楽しむ感性」が高まっていきます。

射手座満月を経て、

太陽を追いかける金星が、どのような意図を持っているのかを見ていきましょう。

金星の双子座イングレスのホロスコープの基本要素

  • 金星:1ハウス@双子座
  • ASC:双子座:チャートルーラー:水星:12ハウス@牡牛座
  • ドラゴンヘッド:11ハウス@牡羊座
  • 月:7ハウス@射手座
  • 太陽:1ハウス@双子座
  • 火星:11ハウス@牡羊座
  • 土星:10ハウス@魚座
  • MC:9ハウス水瓶座
  • 冥王星R:9ハウス@水瓶座

5度前ルールにより、金星は12ハウスの意識を保持しています。

また、12ハウスで、牡牛座29度に位置する木星を追い抜いた金星は、

木星の遠心力の余韻を持っているとも言えます。

双子座に位置する金星と太陽は、

対向の射手座に位置する月とオポジション(180度)を形成しています。

太陽と月が徐々にオポジションを形成していく中、

金星は太陽の光に目が眩んでいる状態です。

金星の双子座のイングレスのホロスコープの全体像は、

金星と太陽のみが北半球に位置しています。

このホロスコープでは、一見すると、

金星と月を底辺とし、

海王星と冥王星との複合アスペクト・クレイドル(ゆりかご)が形成されているように見えます。

ただ、海王星が魚座に位置するため、正確なクレイドルは形成されません。


(海王星が牡羊座に位置していた場合に、クレイドルが完成します。)

裏を返せば、海王星の位置が魚座に位置し、

クレイドルが完成しないことにフォーカスを当てることが重要です。

ただ、冥王星を頂点とした、月と金星に対する調停のアスペクトは成立しています。

それに対して、

海王星は金星に対してセクスタイル(60度)のアスペクトを形成していません。

10ハウス@魚座の土星と海王星の意識は、

社会的・実際的な成果・状況と

1ハウスの太陽と金星の意識が未熟で、見合っていないことを指摘しているように見えます。

そのため、金星と太陽は、

月が位置する射手座のエネルギーへと向かって意識を広げることが必要である、と言えるのです。

先ほど解説しました射手座満月において、

この重要性が強調され、その影響を金星は受け取っているのですね。

さて、金星の双子座イングレスにフォーカスを戻します。

双子座に位置するASCは、

双子座のルーラーである水星が12ハウスに位置し、

天王星へと接近していることから、

「未だ明確な選択肢を持っていない」という状況を表します。

太陽と金星以外の天体が南半球に分布していることから、

社会的・外的な成果を上げるために、

感受性を高め、時代の流れを読み取ることが重要だからです。

金星が牡牛座に位置していた期間は、1ヶ月にも満たないのですが、

その期間で得た満足感や充足感を、そのままアウトプットしても形にならない、

それが金星が双子座にイングレスした際の感覚であり、重要な気づきです。

水瓶座27度に位置するMCは、10ハウスに近く、

木星とスクエア(90度)のアスペクトを形成しています。

数日後に木星は双子座に位置しますが、

金星が双子座に移動したタイミングでは、

「自己満足」の意識が膨張している状態、

または、無意識からのメッセージを受け取り切れていないため、

今後、時間を経て、金星と太陽による感覚を磨いていくことが重要です。

冥王星が水瓶座に位置していることと、

11ハウス@牡羊座の火星がドラゴンヘッドに近く、

未来志向を強調していることで、

「動きながら考える」という柔軟さと大胆さが重要であることを示しています。

「バタフライ効果」「運動は、運を動かすと書く」というように、

私たちが些細な行動や違いを生み出すことで、必ず変化が生まれます。

金星の双子座イングレスは、

「内的感覚(完成)」を磨く楽しさを大切にしながら、

外面の世界からのフィードバックを受け取り、

「差を埋めていくこと」、もしくは、「やり方を変える柔軟性」が、

刺激と挑戦による人生の発展をもたらすことを示しています。

そのため、射手座満月の後の金星の双子座イングレスは、

「想定外」を受け入れることを促していると言えます。

そして、自分の中にあった常識や固定観念を手放すことで、感性が磨かれること、

何より、外部から可能性を引き入れることで、

想定外の転機に遭遇する流れと合流できることを伝えているのですね。

続いて、木星の双子座イングレスのホロスコープを見ていきましょう。

木星の双子座イングレス:【流れに対する委ねるという信頼】

木星の双子座イングレスは、1年のハイライトの1つと言ってもいいでしょう。

社会天体である木星と土星、

トランスサタニアンの3天体のサイン移動は、大きな影響力を持ちます。

木星の場合は、太陽の運行サイクルに対して、1周りのサイクルを持ちますので、

木星が約1年をかけて1つのサインを運行する際には、

次のサインに移動する際の木星の意図が、

12年後の成長と、太陽の成熟の指標になります。

では、双子座に移動する木星は、どのような意図を持っているのかを見てみましょう。

木星の双子座イングレスのホロスコープの基本要素

  • 木星:12ハウス@双子座
  • ASC:蟹座:チャートルーラー:月
  • 月:7ハウス@山羊座
  • ドラゴンヘッド:10ハウス@牡羊座
  • 土星:9ハウス@魚座
  • 冥王星:8ハウス@水瓶座
  • MC:10ハウス@牡羊座

木星が双子座に移動した際、すべての天体は南半球に位置し、

月と冥王星がシングルトンの状態にあり、

太陽・金星・木星が12ハウスに位置し、

ドラゴンヘッドがMCと01度離れてのコンジャンクションという特徴的なホロスコープが形成されています。

木星が双子座に移動した際、太陽と金星とともに、

度数が5度以内でのコンジャンクションとなるため、ステリウムが形成されます。

7ハウス@山羊座の月は、

無意識から表層心理へ、好奇心を浮かび上がらせるような機会を得ることを表します。

双子座のステリウムによって、その出来事に感化され、

これまで明確でなかった事柄に興味を示し、

手を伸ばして行く流れがある、と読むことができます。

ドラゴンヘッドとMCが10ハウスに位置し、

牡羊座の火星によって具体的、且つ、実際的な変化を起こすことで、

「これまで不明瞭だったこと」や「未知の体験」が、

今後、「成長材料になっていく」ということを暗示します。

その裏付けとして、

冥王星とパート・オブ・フォーチュンが8ハウスに位置していることで、

「これまでの未知」が、自我意識を変容させる鍵であることを示しています。

土星は、8ハウスと12ハウスのハウスルーラーですので、

双子座の太陽・金星・木星が高める好奇心や探求心を追求し、

自己変容の体験を積み重ねることで、

来年2025年06月10日に木星が蟹座へ移動した後に訪れる、

「守るべきもの」や「育てていくもの」との出会いや発見に結びつくことを示しています。

2025年07月07日には、天王星の1回目の双子座イングレス、

2026年04月26日には、天王星の2回目の双子座イングレスを控えていますので、

木星は天王星に先駆けて、双子座の意識を拡大・拡張させ、

自己変容の余地を設ける働きがあるのでしょう。

2024年06月03日には、水星も双子座に移動しますので、

今後の流れとして、これまでの自我意識がフォーカスを当てていた分野が広がりを見せたり、

多方面に刺激を求めやすくなっていきます。

「風の時代」や「水瓶座の時代」という言葉や象徴は、

「軽やかさ」だけではなく、これまでのしがらみや価値観、思い込み(信念)の刷新が伴います。

木星の双子座イングレスは、

自己変容に対する警戒心が解れ、好奇心が勝り、

行動力が高まっていくことを示していますし、

その流れに乗ることで、ドラゴンヘッドの牡羊座運行期間を充実して過ごし、

結果的に、成長の手応えを節々に感じることができることでしょう。

木星の双子座イングレスを境に、私たちを取り巻く大きな流れが変わっていきます。

「伸るか反るか」という表現や意味は、

善悪や優劣ではなく、「天の流れに委ねる」という意味です。

木星は、地球に飛来する可能性がある彗星の軌道を逸らしている、と言われるように、

木星は土星とともに、時代や流行という流れを作る天体ですので、

木星の意図を受け取って、変化への抵抗感や恐怖心を好奇心飛び越えていくことが、

今後の流れに沿うために必要な主体的な在り方・生き方と言えるでしょう。

変化・変容に心を開くことは、時代や人生に歓迎される!

今回は、少し遅くなってしまいましたが、

05月の天体の運行スケジュールとサイン移動について解説させていただきました。

今回の記事の重要なポイントを簡潔にまとめますね。

  1. 冥王星の逆行は、
    来たる、水瓶座冥王星時代のための意識変革のための振り返りのための期間となる
  2. 水星の牡牛座イングレスは、
    「湧き上がってくる願望や欲求」のための思考錯誤をすることで、
    充実感や納得感を得ることを示す
  3. 太陽と木星のコンジャンクションは、
    変化のための準備を整えていく重要性を表す
  4. 風のグランド・トラインは、変化をすることで安らぎを生まれ、
    思い込みや先走りの思いで、可能性を妨げないことの重要性を示す
  5. 太陽の双子座イングレスは、
    「変わることへの喜び」と「少しずつ成長すること」を体験することを促す
  6. 射手座満月は、変化を起こし、行動を起こす勇気と幸福感が、
    内面を満たし、収穫を得る器を作ることを伝える
  7. 金星の双子座イングレスは、想定外の事柄を受け入れることで、
    今後の目標が明確になり、感受性が豊かになることを示す
  8. 木星の双子座イングレスは、
    今後守り、育てていくべきものに出会った時のために、
    器を広げ、見聞を広め、経験を積み重ね、
    成長・発展するための意識変革を促す

05月は牡牛座の季節であり、

麗らかさやゆったりとした雰囲気が感じられると同時に、

夏の始まりが感じられる季節です。

今月05月の天体の運行は、

05月20日以降の社会の流れと大衆意識の変化を境として、

緩急・メリハリの効く1ヶ月となりそうです。

火星の牡羊座イングレスと、木星の双子座イングレスは、

勢いをもたらす天体のサイン移動ですし、

金星の牡牛座イングレスを経て、1ヶ月も断たずに、双子座に移動し、

太陽も双子座に移動することで、私たちの気分や意識も徐々に変わっていくでしょう。

「遠い未来を考える」のは、「今をより善く生きるため」であって、

未来予測をすることによって、恐怖心や強迫観念を抱き、

「今を不自由に生きるためではありません」。

占星術の天体運行の予測は、あくまで予測であって、

その時にならなければ体感は得られません。

そのため、過剰な悲観視や心配、不安、恐怖心は、

世界に対する不信となるだけでなく、

自分自身を縛る、囚われの意識を作り、創造性を封じ込めてしまうので、

「予言」や「予知」といった事柄を深刻に考えないことが健全に生きるためには大切です。

今年は木星が双子座を運行し始め、冥王星は本格的に水瓶座を運行し始めますし、

その後は、天王星は双子座に移動し、

そして、土星と海王星は牡羊座へ移動していきます。

そのため、私たちは「外的刺激」に対する免疫力や情報リテラシー、

時代の流れを受け入れ、自己変容を耐え得る覚悟を持つことが必要です。

「誰かの言葉にすがること」や「影響力の強い存在に頼ること」は、

時代を逆行するだけであり、

風の時代や水瓶座の時代を否定することになりますからね。

「自分自身を信頼する」という幸福体験を積み重ねながら、

人生と世界を肯定していく余裕を持つために、「情報太り」にならず、

「意識を内面と今から外さないこと」が、

私たちが自分自身の人生を生き、集合的無意識に対する健全な貢献となるでしょう。

素敵な牡牛座の季節で内面を満たしながら、

双子座の季節の到来を楽しみにしつつ、

変化・変容を恐れずに、

内的充実感の感覚を温め続けていきましょうね!

今回も最後まで読んでいただきまして、誠にありがとうございます!

後日、射手座満月のホロスコープ・リーディングの記事を公開する予定ですので、

楽しみにしていてくださいね!

それでは、来月の「06月の星の巡り」でお会いしましょう!

一ノ瀬ユイ
執筆者

WEBライター。西洋占星術の講座を継続的に執筆中。占いの他、神道の学びやレイキヒーリング、言霊学などを通して、精神探究を続けています。只今、オリジナルの占星術鑑定を計画中です。

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