ペロ(犬飼氏)と社労士が弁護士事務所に来所し原先生と面談する日がきた。
当日中に原先生より報告のメールがあった。
面談の結果
お世話になります。
本日の面談では、会社の経営が苦しい中でどこまで払えるかという話が中心でした。
双方が持ち帰る形で調整の中心とされているのは
中退共の約340万円に加え、会社計算の退職金約510万円(減額後給与をA基準で算出)を支払うことでの和解の可能性です。
510万円中300万円を一括払いし、残金を月々5万円払いであれば、応じられる可能性があるとのことでした。
上記水準での和解に関するお考えをお聞かせいただけますでしょうか?
訴訟であれば、900~1000万円はいける可能性がある反面、
訴訟になると成功報酬の弁護士報酬が5%増加になることのほか印紙代など諸費用がかかることを考慮すれば検討の余地はあると思います。
また、裁判手続きに進むのであれば、会社の実情から倒産のおそれがあるため仮差押えをして会社を潰すことを検討するべきです。
その場合は、弁護士費用に加え、保証金を300万円くらいあずけなければいけない可能性があるので費用負担はかなりのものになります。
(一方で仮差押えをしないまま訴訟に突入すると、判決がでても回収できないおそれがあります)
多少の減額交渉や長期分割などの交渉も予想されるところですが、合計850万円に近い水準での和解についてお考えをおきかせください。
なお、本日の交渉中に決算書をもらっていますので、取引先や会社の銀行口座の情報は把握できているので仮差押えはやりやすくなりました。
原
思った以上に話が進んだ。
会社も訴訟はリスクだと理解したのか、好条件と言えるほど譲歩してきた。
分割払いのリスク
ひとつ気になる点は210万円が分割払いの部分だ。210万円を月々5万で貰う場合、全額回収に42ヵ月、つまり3年半かかってしまう。
その間、この会社が倒産する可能性は結構あると思う。
あるいは、最初の数ヶ月だけ払ってきて、支払いが滞り、踏み倒してくる可能性がある。むしろ踏み倒す前提なのかもしれない。
この支払いを担保するような条件や履行を促がすような条件がないと、これを受け入れるのは難しく思えた。
つづく。
スピンオフ
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