※写真は、自家製レアチーズケーキ。ミントも自家栽培したもの。



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2021519日、雨後・新緑ー


噎せ(むせ)返り・放たれる

蒼く、強く、若く、

湿った特有のかほりが、

凝り固まった今朝の脳に

ズンと、重みを与えてくる。



躊躇いがちに

さくら並樹のトンネルへ

歩みを進めると、

脇目には、紅く聳え立つ鉄塔が

わたしを涼やかに

見下ろしている。




いつだって自然は、

逞しく、

強く、

儚くて、

永遠。



脈々と受け継がれていく

普遍のプログラムに圧倒されて、

わたしは四季折々、

怯み、胸がふるえる。



なんとちっぽけな人間でしか

ないんだろう、と、

己が萎縮する。



人間の持つポテンシャルの

限界の底は、

とてもとても浅くて、



緩やかに進化することしか

出来ない生命体なのに、

世界を我が物顔で牛耳った気に、

なっている。



世界の一部の、ちっぽけで、

進化・乏しき生命体のひとつでしか

ないのに、



謙虚な気持ちはどんどん薄れ、



尊大で傲慢で、

時に他力本願な面ばかりを

誇張し嘲り、



世界をかたちづくってしまっている。




自然に畏怖を抱き、

敬意を払って暮らしていた

原始・太古のあるべき姿が、

とてもとても懐かしくある。



⭐︎



不浄な世界に、

一筋の光を見出す時、

人は真っ先に何を想うのだろうか。



平穏、無事、安寧、互助、

変化、安心、尊敬、感謝



等、ほかにもさまざま言葉を

想い浮かべるだろう。



⭐︎


人が《安心する》とは、人の《心を平らかにする》事。



不穏な空気や環境の変化が、極力少ない事。



人を安心させるためには、

優しい気持ちが根底にあって欲しい、

個人的には。



では、



?優しさって何だろう?



このような連想ゲームを、

独り遊びでよくする、わたし。



あらためて、

わたしなりの《優しさ》とはなんだろうか、と自問してみた。




優しさとは???



優しさ



親切で思いやりがあるさま。

性格が素直でおとなしいさま。



優しさの由来・語源


優しさの語源は、動詞「やす(痩す)」。


それの形容詞化した語(「痩さし」)で、

もとは、身もやせ細るほどに恥ずかしい

という意味。



万葉の時代から、人や世間に対して、

気恥ずかしい、肩身が狭いの意味で

用いられていた。


平安時代になって、気恥ずかしく思う気持ちから、周囲の人に対して控えめにふるまうさまを優雅、優美であるとして評価するようになり、やがて、心づかいが細やかで思いやりがあるという意味へと変化していった。


(語源由来辞典より、抜粋)




日本独特の感性と、一部の人間の勘違いに

より、変化した言葉だとしるには、

わたしにとって遅すぎた感がある。



優しいという言葉のイメージの、

優位的概念ばかりが、

自分の中で独り歩きしていた。



日本人特有の消極的態度による、

耽美傾倒からの語源だったのか。



しかし時代が変われば、人も変わる。



人が変われば、言葉も変わる。



言葉は進化し、また退化もする。



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個人的には、優しいという語感は、

好きだ。



昨今、真に優しい人が少なくなり、

自己愛過ぎる、自分に優しい人ばかりが

目につき、実際に増幅している。



真(まこと)なる優しさとは、

他者に与えるものだ


と、わたしは常々思っている。



そして、優しさ=甘やかす、

では無い事を理解していない人が

多数居るのではないか、

と思ったりもする。



⭐︎


優しさの基軸にあるものは、

厳しさで、他者への愛ありき

言動である、


とわたしは考え、生きてきた。



そして、その考えはこれからも

きっと変わらない。



人は人によっては、変えられない。


そして、自分も変わりづらい。



人は、自分が心底納得してから

自分の問題点や欠点について

考え始めなければ、

変わらないし、変われない、



と考えてきたし、

実際にその節はある。



だから自分の内なる世界に

耳を傾けながら、

自分としっかり話し合い、

自分に足りないものを自覚し、

足りないものを補いながら、

他者と相互に助け合ってしか

生きられない。



相互補完の考えの根底には、

他者への尊敬と感謝が必要だ。




生きられる喜び。




生かされている使命。




生き抜く力。




生き抜いて、最後に遺るもの。




そんな命題を日々心に忍ばせ、

適宜、それに相応しい人を目指して、

これからも生きていく。




それが、わたしのいま、できることだから。