三木合戦に学ぶ―モチベーションの源を確保する | 歴史愛~歴史を学び、実生活を豊かにする~

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「温故知新」とは言いますが、世の中を見渡すと表面的な教訓ばかりでイマイチ実生活に活かすことのできない解説ばかりです。歴史的な出来事を、具体的な行動に置き換えて実生活をより豊かにし、願望を実現する手助けになるように翻訳していきます。


※この記事は、令和2年10月15日に書かれたものです。

皆さんこんばんは。
今回は「実生活に活かす戦国合戦術」第32弾として、「三木合戦(みきがっせん)」について、ビジネス的視点で学んでいこうと思います。
※記事下部に武家や公家の人物名の読み仮名を載せています。

【ビジネスに活かす戦国合戦術シリーズの過去記事(抜粋)】
第5回 長良川の合戦   第6回 桶狭間の合戦
第12回 三方ヶ原の合戦  第14回 叡山焼き討ち
第18回 長篠の合戦   第21回 高遠城の合戦
第22回 江古田原沼袋の戦い   第23回 天目山の戦い
第24回 権現山の戦い   第25回 天正伊賀の乱
第26回 石山合戦   第27回 新井城の戦い
第28回 雑賀・根来合戦   第29回 第一次国府台の戦い
第30回 上月城の戦い   第31回 河越城の戦い


※『歴史と旅』増刊「日本合戦総覧(昭和63年1/10臨時増刊、秋田書店)」の神谷次郎氏の記事をベースに他ブログさんの記事などを参考にさせていただいております(下記)。

ブログをやっていたりtwitterやfacebookなどで情報発信をしていると、時々疲れてきて嫌になることがありますよね。

実際にそれで情報発信を止めてしまう人も多く、しばらくして復活すればいい方ですが、止めて以来永遠にさようならということもありうるわけです。

僕も経験したことがあります。

僕がこの情報発信を始めたのは平成16年(2004年)、今から16年前、21歳のときです。
初めはCGIというシステムを使ったWeb日記でした。

その翌年には今では一般的な「ブログ」というシステムが普及し、僕も「さぽろぐ」さんの前身である「チャンネル北国.tv」さんでブログを始めました。

ブログ初回記事を読みたい方は、下記リンクをタップしてください:
はじめまして☆

単純計算で15年はブログをもっている訳ですが、その間中断していた時期もありました。

それは平成22年(2010年)から同28年(2016年)にかけての6年間です。

ブログをせっせと更新する意味が見いだせなくなったのです。

参考記事:
ブログ投稿記事数1000件到達!

しかし、平成28年の復活後は4年半続いており、中断前の期間と合わせると10年近く情報発信していることになります。

参考記事:
ブログ再開

それだけ長くやるには上記の「嫌になる」というトラップを潜り抜けなければいけないのですが、その前にまず、今回のヒントとなる「三木合戦」を見ていきましょう。




三木城主・別所侍従の離反


天正(てんしょう)5年(1577年)、畿内(きない)の平定にある程度の目処を付けた右大臣織田信長〔以下「右府」〕は、羽柴筑前守秀吉〔以下「羽柴筑前」〕に播磨(はりま)・但馬(たじま)攻略を命じます。

元々播磨は守護(しゅご)・赤松(あかまつ)氏が支配していましたが、この頃には支配力が緩み、赤松氏以外にも赤松家臣であった別所(べっしょ)氏、小寺(こでら)氏、三木(みき)氏などが乱立するようになっていました。

羽柴筑前は赤松家当主・則房〔通称・官職不明〕や三木城主・別所侍従長治〔以下「別所侍従」〕、御着(ごちゃく)城の小寺加賀守政職を従えることに成功しました。

その後、小寺官兵衛孝高〔のちの黒田官兵衛〕の拠る姫路(ひめじ)城を居所としていた筑前は、そこを拠点にして播磨攻略を進めます。
※のち書写山に移動。

この頃の羽柴筑前の戦いについての記事を読みたい方は、下記リンクをタップしてください:
上月城の戦いに学ぶ―信頼の貯金を作る

初めの頃は播磨平定は順調に進んでおり、右府に対して「まもなく播磨平定は成ります」と高らかに宣言していた羽柴筑前ですが、翌天正6年(1578年)2月、思わぬ反抗に遭うことになります。

三木城主・別所侍従が織田(おだ)家に反旗を翻したのです。

理由としては、天正5年に加古川(かこがわ)城で行われた軍議の際、侍従の名代として参加した別所山城守吉親〔賀相〕に対して筑前が傲慢な態度を取ったためとされています。

播磨守護・赤松家の一族である別所家はいわゆる「名門」であり、成り上がりである織田右府や羽柴筑前に従うのが面白くなかったことも要因として挙げられることがあります。

小寺官兵衛から間借りした姫路城を居所としていた筑前は、三木城の反抗によって退路を断たれる恐れが出たため、窮地に陥ります。

↓天正7年末頃の三木城周辺図
※クリックで拡大されます。






羽柴筑前の三木城包囲網


同年3月には羽柴筑前は三木城包囲を開始しますが、三木城の周りには別所方の支城が複数残っており、完全に包囲することができませんでした。

そのため筑前は、それらの支城の各個撃破を始めます。

同年4月には支城の野口(のぐち)城を陥落させますが、同じころ、西播磨で毛利勢が上月(こうづき)城を囲みます。

関連記事:
上月城の戦いに学ぶ―信頼の貯金を作る

そのため筑前は自身で兵の一部を率いて上月城へ向かったため、三木城包囲が一時中断します。

5月には右府からの援軍が到着し、7月には上月城が落城し、三木城に戻った筑前は右府の援軍と合流して三木城の各支城を落城させ、平井山(ひらいやま)に付城(つけじろ)を築き、包囲網を完成させます。

しかし10月には筑前とともに三木城攻略戦に参加していた荒木摂津守村重(以下、「荒木摂津守」)が居城である摂津(せっつ)・有岡(ありおか)城に戻り織田家を離反します。

関連記事:
石山合戦から学ぶ―「理念」のもつパワー

このことによって三木城は再び補給線を得ることになります。

翌天正7年(1579年)5月、筑前は、荒木摂津守の花隈(はなくま)城から三木城へ兵糧を運ぶルート上にある淡河(おうご)城を落城させ、再び三木城への補給ルートを断つことに成功します。

さらに11月には荒木摂津守の有岡城が落城します。

三木城は「三木の干殺し(ひごろし)」と言われる過酷な籠城戦を続けますが、翌天正8年(1580年)、城主・別所侍従ら一族が切腹・自害し、落城します。




別所侍従の敗因と学び


すべての籠城戦に当てはまることですが、この戦いで重要なポイントとなっていたのはやはり「兵糧」等の物資ですね。

この頃は現代のように強力な破壊兵器があったわけではないので、ある程度堅固な城に籠ってしまうと、攻撃を加えることで落城させるのは至難の業です。

そのため、城を囲むことによって物資の補給を防ぎ、飢えさせて降服させるというのが「兵糧攻め」です。
※この戦いでは「三木の干殺し」と言われていますね。

今回はこの「補給」というものについて考えてみたいと思います。

といってもこの戦いのような食糧の補給の話ではなく「精神的」な意味での補給についてです。

SNSが普及して、いろいろな世代の人がネット社会に参入するようになりました。

LINEで友人たちとコミュニケーションを取ったり、twitterでその日の気持ちを発信するなど、一般の人がかつての文化人のように情報発信ができるような時代になりました。

このこと自体は大変すばらしいことだと思います。
今まで発言する機会をもつことのできなかった一般の人が、知らない誰かの役に立つ知恵を発信できるようになったのですから。

しかし、このことで問題化したのが「SNS疲れ」です。

長時間SNSに滞在することにより精神的な影響を受け、普段の物理的生活以上に精神が疲弊してしまうことです。

関連記事:
ネット社会における精神力の消耗について

このことによってSNSをしばらく遠ざかり、情報発信を止めてしまうことも珍しくありません。

しかし、それは非常にもったいないことだと思います。

あんまりtwitterなどにはまりすぎて現実がおろそかになるのも考え物ですが、SNS上に情報発信することで現実にはないコミュニケーションをとることができ、精神的成長につながる一面があるからです。

では、どうすればいいのか?




モチベーションを保つにはどうするか?


「精神」というのはとらえどころのないふわふわした概念として認識している人が多いと思います。

脳の物理的作用によって感情が生まれ…ということはわかっていますが、そんなことがわかっても上記のSNS疲れを回避できるわけではありません。

そこで僕は、「精神」を物理的「量」としてとらえました。

「SNS疲れ」のように精神的に疲労してしまっているときは、「精神」の量がすり減っているときなのではないか?

ということです。

世の中には暗いニュースが好きな人が一定数いるようで、何かというと暗いニュースが流れてきます。

あおり運転どうのとか、○○政権のせいでコロナ感染が広がったとか、果てはSNSでの誹謗中傷がどうのという記事を見るとげんなりします。

怒りも湧いてきますし、嫉妬をしたり、悲しい気持ちになったり…

そういったマイナス要素の記事を読むと精神的な備蓄がどんどん減っていきます。

怒りやイライラを感じたときって、妙に精神的に疲れた感じがしませんか?

それはおそらく、精神的な備蓄が怒りとかイライラなどのマイナス感情で減っていくことを表しているのだと思います。

だったら、そういった「怒り」とか「イライラ」の逆をいけばいいのではないか?
ということに気が付きました。

もちろん「暗いニュース」の内容を知って、自分の身に危険が及ばないように対策をする必要はありますが、それ以上「暗いニュース」には触れない。

「怒っている」とか「イライラしている」ことが伝わるような攻撃的な記事・投稿を読まない、触れない。

読んでしまったら「怒り」に心がとらわれてしまうような記事・投稿は読まない。

そして逆に、幸せそうだったり、穏やかそうだったり、ポジティブな記事を周りに置くようにするんです。

他人に嫉妬する必要はありません。

嫉妬するのは、自分にもこんな風に幸せになる資格があるのに、なんで私が幸せになれてなくてこの人がなれているの?というルサンチマンのせいです。

これは、受け手の心が作り出している幻です。

幸せそうな人の記事を見つけたら、その幸せなそうエネルギーを分けてもらえばいいんです。
吸い取ってしまいましょう 笑

三木城での別所家が行ったように、SNS上でも精神的な補給ルートを確保していきます。
※別所家は負けてしまいましたが、「補給ルートの確保」という意味で抽象化しましょう。

この人みたいになりたい。

この人の記事・投稿を読んでいるとポジティブになれる。

この人の幸せそうなオーラを吸収したい。

そう思えるような記事・投稿ばかりが目につくようにして、自分が怒ったりイライラする要因を排除していくんです。

そうしていくことで、今後は自分のポジティブなオーラが自分の記事・投稿に乗り、自分をフォローしてくれている他の人に伝染していきます。

僕はこうやって、世の中から攻撃的な書き込みや誹謗中傷などがなくなればいいなと思っています。

ということで、まとめです。

【ネット上でのモチベーションを保つには】
・攻撃的な書き込みを読まない。
・怒りが湧いたり、イライラしたり、悲しくなったりするニュース・記事・投稿を読まない。
・自分の理想やポジティブな気持ち、幸せな気持ちになれる情報を周りにおく。

ということになります。

もちろん、バイオリズムがあるのでいくら頑張っても精神的に調子の悪いときは出てきます。
そういうときは、いっそ寝てしまうのもいいかもしれません。
心の調子と体の調子は連動しているものです。

というわけで、今回は「心のエネルギーの源を確保する」ということについて説明させていただきました。

まだまだ説明したいことはたくさんありますが、今回は以上です!
最後まで読んでいただきありがとうございました!

以下もご覧ください!

※トップ画像はイメージです。

○今回登場した人物のフルネーム(参考:「武家や公家の名前について」)
・織田 右大臣〔右府。総見公。通称は三郎、上総介〕 平〔藤原、忌部〕 朝臣 信長
おだ うだいじん〔うふ。そうけんこう。通称はさぶろう、かずさのすけ〕 たいら〔ふじわら、いんべ〕 の あそん のぶなが
・羽柴〔木下〕 筑前守〔通称は藤吉郎〕 平〔豊臣〕 朝臣 秀吉
はしば〔きのした〕 ちくぜんのかみ〔通称はとうきちろう〕 たいら〔とよとみ〕 の あそん ひでよし
・赤松 (通称・官職不明) 源 (朝臣?) 則房
あかまつ (通称・官職不明) みなもと の (あそん?) のりふさ
・別所 侍従〔通称は小三郎〕 源 朝臣 長治
べっしょ じじゅう〔通称はこさぶろう〕 みなもと の あそん ながはる
・小寺 加賀守〔通称は孫四郎、藤兵衛尉〕 源 朝臣 政職
こでら かがのかみ〔通称はまごしろう、とうひょうえのじょう〕 みなもと の あそん まさもと
・小寺〔黒田〕 官兵衛 源 孝高
こでら〔くろだ〕 かんべえ みなもと の よしたか
・別所 山城守〔通称不明〕 源 朝臣 吉親〔賀相〕
べっしょ やましろのかみ〔通称不明〕 みなもと の あそん よしちか〔よしすけ〕
・荒木 摂津守〔信濃守、通称は弥助〕 藤原 朝臣 村重
あらき せっつのかみ〔しなののかみ、通称はやすけ〕 ふじわら の あそん むらしげ
☆武家の「通称」の普及を切に願います!

参考
久々に訪問させていただきました!
むぎの城さんぽ
大河の話題以外では初めてかもしれません。
ゆーくんはどこ?
三日月の館


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