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アルファロメオと小倉唯

声優曲の不振とCDのオワコン化の中で

ニュースとしては旧聞に属しますが…

 

小倉唯さんのニューシングル『君色のキセキ』の売り上げ、オリコンデイリーでは最高位が4位。

 

ウィークリーでは9位が最高位。

 

週間売り上げは8,096枚で、昨年11月発売の前作『Empty//Princess』の7,638枚を上回りました。

 

昨年4月の前々作『秘密♡Melody』の9,868枚には及びませんでしたが、CDそのものの「オワコン化」が年々進んでいる中では…

 

相当に健闘していると言えるでしょう。

 

同日発売で、声優アーティスト界の女王・水樹奈々さんが3年ぶりにシングルをリリースしていて…

 

そちらは週間売り上げが9,619枚の7位だったので、それには及びませんでしたが…

 

 

デイリーランキングの最高風速では、水樹奈々さんを上回っていました。

 

 

立派なものだと思いますよ。

 

また、CDというデバイスのオワコン化と並行して、声優アーティストが出す音楽コンテンツの地盤沈下も進んでいるようです。

 

いまどきのアイドルのように、グループで出ている場合にはまだ勢いがあるのですけれど…

 

声優が二次元ではなく顔出しで、しかも単名で出す楽曲は、総じて売り上げが減り続けています。

 

たとえば水樹奈々さんの前作、2021年リリースの『Get up!Shout!』が13,629枚売れたのに対して…

 

今作の『ADRENALISED』は9,619枚なので、30%近く落ち込んでしまったことになります。

 

これと同時期の、他の有名声優アーティストの作品で比較しても、たとえば水瀬いのりさんは…

 

2021年7月発売の『HELLO HORIZON』が11,155枚から、2023年9月発売の『スクラップアート』では9,763枚と、約17%の下降。

 

水瀬さんは今年になってまだシングルを出していないので昨年のもので比較していますが、今年出したら、さらに下がるかも。

 

内田真礼さんは2021年5月の『ストロボメモリー』の6,584枚から、2024年1月の『CHA=IN』で2,684枚と、なんと60%もダウンです。

 

花澤香菜さんは同期間に50%のダウン。

 

ほぼ新人に近く、勢いのある大西亜久里さんでも同期間の比較では6千枚台半ばで、やっと横ばい。

 

わずかながらでも上昇しているのは、東山奈央さんの6079枚→7158枚という例があるぐらいです。

 

そんな中で小倉唯さんは、レーベル移籍という思い切った決断があったとはいえ…

 

2021年8月の『Figtin★Pose』の5,982枚から、先月の『君色のキセキ』では8,096枚と、35%以上アップしています。

 

明らかに他の声優アーティストとは違った動きを示していて…

 

これはCDのオワコン化、声優アーティストの人気低下を補って余りある「何か」があるということ。

 

移籍先である日本コロムビアの戦略の成功もあるのでしょうけれど…

 

同社の他の声優アーティストはここまではっきりした上昇カーブを示していないのですから…

 

これほどのV字回復を果たしているというのは、アーティスト本人の人気が上がっていないと無理な現象。

 

やはり、昨年美容雑誌『MAQUIA』でフェイス・オブ・ザイヤーを受賞したことで証明された通り…

 

ここ数年(レーベル移籍前から)動画配信などで、ヘアメイク、コスメ情報を積極的に発信するなど…

 

女性ファンの開拓に、本人が多大な力を注いで来た成果が出ているのだと言わざるを得ません。

 

事務所を転々とし、レーベルも替わって、固定したプロデューサーを持っていない小倉唯さん。

 

この「女性ファン取り込み戦略」も、コロナ禍の3年の間に、本人自身が考えて…

 

YouTubeの個人アカウントやTikTokをひとりで撮影し、編集し、アップするなど、自力で実行して来たものです。

 

実際の話、彼女の出す音楽コンテンツはシングル曲もアルバム曲も、最近はほとんどが自作の詞で、作曲も手掛け…

 

自作曲でない曲も、コンペの曲は全曲本人が聴いて、結果的に彼女が「これを」と言ったものがそのまま採用されるのだとか。

 

さらにCDジャケットやアーティスト写真などのビジュアルイメージや…

 

ライブでの衣装、ライブのステージデザインにも、本人が主体的に関っています。

 

音源を完成させるトラックダウンには、彼女自身が必ず立ち会い…

 

また事前に決める曲の細かいピッチ(BPM)まで、自身で決断するのだとか。

 

ライブやアルバムのセットリストに至っては、すべて彼女が決定するという徹底ぶりもあり。

 

もはや彼女は「チーム小倉唯」の実質的なリーダーであり、小倉唯のチーフプロデューサーは小倉唯、というのが現実のところ。

 

コアなファン以外は、あまり知らないところなのだと思いますけれど。

 

「大人の人たち」から言われるままに、わけもわからずやっていた若いころの小倉唯と、今の小倉唯は別人と言って良いのかも。

 

実は「セルフプロデュースの天才」だったということが、アラサーになってから判明したわけです。

 

声優としても、作品自体はストーリー理解が難しく、成功しなかったものの…

 

『メタリックルージュ』のジル・スタージョン役で見せた、魂のこもった、なおかつ繊細な演技など…

 

実力的には、トップクラスといって良いレベルにあります。

 

そして美容家、コスメのプロデューサーなど、これから仕事の幅がどんどん広がりそうな予感。

 

韓国でファンミーティングが開かれるなど、国外での人気も高まりつつあって。

 

三十歳を迎えてから先が、本当のキャリアの始まりになると思っています。

 

応援のし甲斐がありますね!

 

おまけとしてTikTok動画を1本置いておきます。どうぞ。

 

https://vt.tiktok.com/ZSFvcc5x8/


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