慢性上咽頭炎に注意 | 森の里草

森の里草

森の里から日々思ったことを書きます。

コロナ感染後やワクチン後遺症で慢性上咽頭炎になっている人が多いように感じます。

 

上咽頭の細胞には免疫に関与するリンパ球が多く含まれています。
ですので上咽頭そのものが免疫器官の役割を担っていて、例えばウイルス感染(風邪)があるとその影響を受けて炎症を起こしやすい部分だそうです。

そして上咽頭の近くには血管やリンパ管が豊富に張り巡らされているため、炎症が血管やリンパ管を通じて全身へ回りやすいと考えられています。
その結果、IgA腎症などの病巣感染症を引き起こすとされています。

また、上咽頭は血管やリンパ管の他に神経繊維(主に迷走神経と舌咽神経)が分布しています。
舌咽神経はのどの知覚、迷走神経は内臓(喉頭、気管、心臓、胃、腸)の働きに関係している神経です。
そのため上咽頭に炎症があるとこれらの神経が刺激されてのどの症状が出たり、内臓の症状が出たりすると考えられています。

 

つまり、慢性上咽頭炎で引き起こされる疾患や症状は多彩になります。

・頭痛(片頭痛、緊張型頭痛)、顔の痛み
・起立性調節障害、浮遊性めまい
・肩こり、首こり
・耳下や顎周りの痛み
・全身痛
・耳管狭窄症、耳管開放症
・血管運動性鼻炎(俗にいう寒暖差アレルギー)
・後鼻漏
・のどの詰まった感じ
・のどに痰がヘバリ付く感じ
・嗄声
・舌痛症、慢性的なのどの痛み・のどの痒み
・慢性咳嗽
・痰に血が混じる
・過敏性腸症候群(下痢、腹痛、便秘)、胃もたれ
・IgA腎症
・胸肋鎖骨過形成
・ネフローゼ症候群
・掌蹠膿疱症

 

慢性上咽頭炎の治療である上咽頭擦過療法はかつてはBスポット療法という名称で呼ばれていました。
BスポットのBは鼻咽腔(びいんくう)の頭文字です。

最近では上咽頭擦過療法の英語訳であるEpipharyngeal Abrasive Therapyを略してEAT(イート)と呼ぶことが主流になりつつあるようです。

とにかく痛いので私は嫌いですが、効果はありそうです。