真理を求めるあなたに

聖書を紐解き御言葉の意味を読み解きながら真理を探っていきます

反キリスト

2024-05-15 11:48:49 | 黙示録
【[ヨハネの黙示録 13:1〜10]
また私は、海から一頭の獣が上って来るのを見た。これには十本の角と七つの頭があった。その角には十の王冠があり、その頭には神を冒瀆する様々な名があった。
私が見たその獣は豹に似ていて、足は熊の足のよう、口は獅子の口のようであった。竜はこの獣に、自分の力と自分の王座と大きな権威を与えた。
その頭のうちの一つは打たれて死んだと思われたが、その致命的な傷は治った。全地は驚いてその獣に従い、
竜を拝んだ。竜が獣に権威を与えたからである。また人々は獣も拝んで言った。「だれがこの獣に比べられるだろうか。だれがこれと戦うことができるだろうか。」
 この獣には、大言壮語して冒瀆のことばを語る口が与えられ、四十二か月の間、活動する権威が与えられた。
獣は神を冒瀆するために口を開いて、神の御名と神の幕屋、また天に住む者たちを冒瀆した。
獣は、聖徒たちに戦いを挑んで打ち勝つことが許された。また、あらゆる部族、民族、言語、国民を支配する権威が与えられた。
地に住む者たちで、世界の基が据えられたときから、屠られた子羊のいのちの書にその名が書き記されていない者はみな、この獣を拝むようになる。
 耳のある者は聞きなさい
  捕らわれの身になるべき者は
  捕らわれ、
  剣で殺されるべき者は
  剣で殺される。
ここに、聖徒たちの忍耐と信仰が必要である。】

海から上がってきた一頭の獣とは反キリストのことです。
黙示録では反キリストは獣として描写されています。
キリストと反キリストが対比されています。
キリストは子羊と表現され、反キリストは獣と言われています。
キリストは罪人を救いますが、獣は聖徒を迫害します。
子羊は柔和ですが獣は獰猛です。
子羊は愛にあふれていますが、獣は残忍です。
大患難時代の中間期から後半にかけては偽の三位一体が登場します。
12章ではサタンが登場します。これは父なる神の偽物です。
13章前半で反キリストが登場します。これはこなる神の偽物です。
13章後半で偽預言者が登場します。これは偽の聖霊なる神のことです。
1節から2節で獣の形状が表されています。
3節から4節では獣の復活が描かれています。
5節から8節で獣の支配が書かれています。
9節から10節は励ましの言葉となっています。
このように反キリストはキリストの真似をするのです 。

12章の18節は13章1節に続く内容です。
12:18には「海から獣が上がってくる」と書かれています。

この箇所はダニエル書の2章と7章が深く関連していますので、そこと併せて読むべきです。
ダニエル書2章では、ネブカドネザルが夢で見た大きな象の幻が描かれていて、人間の視点から見た異邦人世界の帝国の歴史が書かれています。
ダニエル書7章には、ダニエルが見た4つの幻が書かれています。
第一の幻は、3頭の大きな獣について書かれています。
第一の獣は、獅子のようだと書かれていて、バビロン帝国を表しています。
第二の獣は熊のようだと書かれていて、メド・ペルシャ連合帝国を表しています。
第三の獣は豹のようで、ギリシャ帝国を表しています。
第二の幻には、第四の獣について書かれていて、帝国主義を表しています。
大きな鉄のきばと、「10本の角」を持っていたと書かれていて、10本の角とは、10人の王を指しています。
黙示録13:1は、ダニエル書7章に登場する第二の幻の第四の獣と同じです。
獣は反キリスト自身であり、この帝国は反キリストが支配する帝国なのです。
十本の角とは、力と支配の象徴で王国や王を指しています。
反キリストは、10カ国連合の帝国主義から登場します。
角にある「10の冠」は統治権の象徴です。
7つの頭とは、第4の帝国の七つの発展段階を示します。
ダニエル書7章では、獅子、熊、豹の順番に登場し、将来の歴史を展望しています。一方、黙示録13章2節では豹、熊、獅子の順番になっていて、過去を振り返っています。
第4の帝国にはその前の3つの帝国の特徴である獰猛さが残っています。
竜あるサタンは、この獣に自分が持っている力とらと権威と位を与えました。
3節と4節で、獣は殺されますが復活します。
反キリストは、キリストを模倣しますから、殺されて復活するのです。
復活した反キリストは2人の証人を殺します。(黙示録11章の7節)。
地上の復活した反キリストに大きな関心を寄せるようになります。
さらに人々は竜を拝むようになります。サタンは自らを神とし礼拝されることを願うのです。人々は反キリストを通してサタンを礼拝するようになります。

このようにして、反キリストは、大患難時代の中間で自らを神とし、世界を凌駕するダイナミックなリーダーとして登場します。
しかし途中から傲慢なことやけがしごとを言うようになり、自分の像を神殿に置き、礼拝を迫るようになります。
自らを神であると宣言し、聖徒たちを迫害します。そこで、多くの殉教者が出ることになります。(5節〜8節)

9節からは、励ましの言葉が書かれています。
「耳のあるものは聞きなさい。」これは黙示録2章から3章の7つの教会への勧告と似
ています。
神の正義は必ず行われます。やがて反キリストと偽預言者とそれらの手先は燃える火の池に込まれることになります。
聖徒たちは神の正義がなることを確信して生きるべきです。これは忍耐と信仰を保持するための根拠となります。