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「ETC利用照会サービスの重要なお知らせ」は詐欺なのか?詳細と対処法を解説

ここ数年非常に増えているフィッシングメールや架空請求詐欺ですが、その中でもETC利用照会サービスを騙るものは多いです。

この記事では、こうした迷惑メールの中でも「重要なお知らせ:アカウント更新のお知らせ」というタイトルの「ETC利用照会サービスの重要なお知らせ」という内容のメッセージの詳細について解説します。

Contents

「ETC利用照会サービスの重要なお知らせ」の詳細について

「ETC利用照会サービスの重要なお知らせ」という内容のメッセージが届くことがあります。

なぜか最後の方には転職サイトのマイページへのログインURL(*もちろんこちらも偽物)などがありました。

全文は下記の通りです。

*いくつかパターンが存在する可能性があります。似たような内容やタイトルで別のメッセージが来る可能性も。

重要なお知らせ:アカウント更新のお知らせ

ETC利用照会サービスの重要なお知らせ

いつもETC利用照会サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。

日本高速道路株式会社より重要なお知らせがございます。

お客様のユーザーIDは「○○○(*迷惑メールが届いたメールアドレス)」でございます。

ETC利用照会サービス(登録型)では、お客様のアクティビティとセキュリティを確保するため、450日以内にログインがない場合、ユーザーIDを自動的にログアウトする仕組みを設けています。

お客様の解約予定日は20○○年○○月○○日となっておりますので、お手数ですが、ログインと個人情報の更新をお願い申し上げます。

解約予定日までに下記のURLから本サービスにログインし、個人情報の更新をお願いいたします。

ログインする

ログイン後に、お客様の登録情報を再確認し、必要な情報を最新の状態に更新してください。

解約予定日までにログインいただければ、登録は継続されますので、ご注意ください。

万が一、解約が自動的に行われた場合であっても、再度登録いただければETC利用照会サービスを引き続きご利用いただけますので、ご安心ください。

ETC利用照会サービス事務局

年中無休 9:00~18:00

電話番号 0570-001069

マイページへログイン メールの配信停止設定はこちら

今後とも、美容・リラクゼーション・治療の求人サイトリジョブをよろしくお願いいたします。

タイトルは「重要なお知らせ:アカウント更新のお知らせ」

件名(タイトル)は「重要なお知らせ:アカウント更新のお知らせ」となっています。

最終ログインから420日でお知らせが届くのは本当

実は最終ログインから420日で450日経つと自動解約される通知が届くのは本当です。

しかし、今回のメッセージは、2024年3月21日に届き、解約予定日は2024年3月22日となっていました。

管理人

緊急系の内容はフィッシングメールあるあるです。

今回も猶予が1日しかないので、メッセージを見た人を焦らせて個人情報を入力させようとします。

450日で自動解約されるのも本当

ログインせずに長期間放置すると、450日で自動解約されるというのも実は本当の情報です。

しかし、今回のメッセージに関しては、メールアドレスがおかしいこと、アクセス後のURLがおかしいこと、ページの最後がリジョブになっていることなど不自然な点が多数見受けられます。

フィッシングメール詐欺と考えられるので、絶対にアクセスしたり、個人情報を入力したりしないようにしましょう。

もうすぐ期限が切れるという内容

もうすぐ(今回の内容だと翌日)最終ログインから450日が経過し、自動解約になってしまうという内容が届きます。

なお、公式の本物の通知も存在し、自動解約30日前、つまり最終ログインより420日にお知らせのメールなどが届くようです。

今回のものは1日しか猶予がないため、明らかに偽物と判断できるでしょう。

記載された電話番号は本物

今回のメール本文にある電話連絡先は「0570-001069」となっています。

こちらは「ETC利用照会サービス事務局」公式のもの、つまり本物です。

管理人

今回の例では記載電話番号自体は本物です。

しかし、中には偽物だったり、今はなくても今後はETCサービス全般の偽物の窓口が用意されたりする可能性も。

例えば、楽天関連のフィッシングメールには偽物の窓口が書いてあるケースが昨今増えており、実際に詐欺用の窓口として存在しています。

つまり、この偽物の窓口に電話をかけると、そこでさらに情報を抜き取られる可能性もあるということです。

ETCサービスの詐欺も種類や数が多いので、今後専用の偽物の窓口ができてもおかしくありません(管理人が把握していないだけで既に存在する可能性もあるかも)。

フィッシングメールの一種と考えられる

個人情報やクレジットカード情報を盗み取ろうとするフィッシングメールの一種と考えられます。

ログイン情報と更新として個人の情報を抜き取ろうとするものです。

類似例では、なぜかクレジットカード情報を聞いてくるので、今回のものもそういったパターンのものが多いと考えられます。

絶対に個人情報やクレカ情報を入力しないようにしてください。

類似例

「【重要】ETCサービスは自動解約されます」というタイトルの類似メッセージが存在します。

こちらも最終ログインから一定期間ログインがないために自動解約されるので、ログインして情報の更新をするよう促すものです。

詳細については下記の記事を参照してください。

🔍【重要】ETCサービスは自動解約されますというメールは詐欺なのか?本物・偽物の見分け方!

「ETC利用照会サービスの重要なお知らせ」が詐欺である理由

「ETC利用照会サービスの重要なお知らせ」が詐欺である理由を解説します。

なぜか求人サイトから送られてきたことになっている【管理人に来たケース】

管理人に来た同タイトルのメールは、最後のところにリジョブとありました。

今回のメッセージ(偽物)のURLは「edfmzgcpnrlsmirekkbeiew.jp.sendgrid.net」となっており、本物のリジョブは「relax-job.com」というURLなので、完全にこちらも偽物と考えられます。

リジョブとは美容系の仕事探しができる求人サイトです。

恐らく、同じ詐欺業者がリジョブを騙るフィッシングメールも送信しており、修正し忘れたためにこのようなことが起こっていると考えられます。

ちなみに管理人は、この求人サイトに登録したことはありません。

自動的にログアウト…?

文章内をしっかり読むと、「450日以内にログインがない場合、ユーザーIDを自動的にログアウトする仕組みを設けています。」とあるのに、「お客様の解約予定日は20○○年○○月○○日となっております」とあります。

ログアウトの話をしていたのにいきなり解約の話となり、内容が矛盾しています。

メールアドレスがおかしい

管理人のところに来たケースでは、明らかにメールアドレスがおかしかったです。

全くETCサービスと関係していないところから届きました。

中途半端にそれっぽいアドレスを取得して送ってきたり、偽装されたりするケースもあるため、おかしかったら偽物くらいに考えておいてください。

つまり、おかしかったら迷惑メールですが、アドレスが不自然でなくても偽物であるケースはあるということです。

そもそも登録していないアドレスに来た

そもそもETCサービスに登録した覚えのないメールアドレスに対して今回のメッセージが来ました。

この時点で偽物と判断できそうです。

そのサービス(本物)に登録した覚えがあっても登録アドレスに対して来たか冷静に考えてみましょう。

もし、登録していないはずのアドレスに来たらその時点で偽物と気づけるでしょう。

本来であれば30日前の通知のはずなのに

本来であれば自動解約30日前、つまり最終ログインから420日で自動解約の通知が来るはずです。

しかし、今回のメッセージは翌日には解約とのこと。

この時点でも迷惑メールであると勘づくことが可能です。

アクセス後のURLもおかしい

今回、管理人のところに届いたもののリンク先である「edfmzgcpnrlsmirekkbeiew.yjjzqe.cn」は、末尾が「cn」となっています。

これは、中国の国別トップレベルドメインであり、基本的にその国に存在する個人や団体でないと取得できません。

つまり、「日本高速道路株式会社」と名乗っているはずなのに、日本でないところ(中国)でドメインを獲得、運営されているサイトとなるわけで、その時点で不自然です。

他のリンクは「このサイトにアクセスできません」状態

メール最後の方にある「ログイン」や「美容・リラクゼーション・治療の求人サイトリジョブ」の部分を押すと、上記のように「このサイトにアクセスできません」と出て繋がりません。

URLをよく確認してみると、メッセージ本文内にある「ログインする」に繋がっているURLと異なることが分かります。

文章内の方のドメインは「edfmzgcpnrlsmirekkbeiew.yjjzqe.cn」、文末の方は「edfmzgcpnrlsmirekkbeiew.jp.sendgrid.net」です。

Chromeでアクセスしようとすると危険なサイトと出る

Chromeで「edfmzgcpnrlsmirekkbeiew.yjjzqe.cn」にアクセスしようとすると、危険なサイトと警告が出ます。

この警告は、フィッシングサイトや不正なソフトウェアが検出された時に出るもので、今回はおそらく前者に引っかかったものと考えられます。

もちろん、誤作動することもあるでしょうが、今回はドメインが「cn」であること、メッセージの内容で一部矛盾があること、メッセージの最後がなぜか転職サイトへの案内であることなどおかしいことが多々あることから、明らかに危険なサイトであると判断できるでしょう。

URL安全判定サービスにかけてみた

「edfmzgcpnrlsmirekkbeiew.yjjzqe.cn」を「Site Safety Center」というURL安全判定サービスにかけてみました。

比較的新しくできたサイトなのか、未評価であり、フィッシングとは出ていません。

しかし、日本高速道路株式会社とあり日本の会社のはずなのに、中国の国別トップレベルドメインである「cn」こと、Chromeでアクセスしようとすると警告されることを考えると、迷惑メールだと判断できるでしょう。

管理人
また、意外な事実かもしれませんが、中日本高速道路株式会社など近い名称の社名はありますが、「日本高速道路株式会社」という社名は2024年3月時点では存在しないはずです。

迷惑メールに騙されないようにするために

今回の例に限らず、そのサービスの利用状況などを確認する際は、公式アプリやそのサービスに直接アクセスしてチェックをお勧めします。

今回の例では、この確認先はETC利用照会サービスになるでしょう。

また、大抵の迷惑メールでは緊急、重要、解約、凍結などの文言や内容で見た人を焦らせて冷静さを失わせ、情報を盗み取ろうとしてきます。

今回の例も自動解約まで1日しか猶予がなく、緊急の内容です。

こうした緊急系の内容は偽物であるケースが非常に多いので、送信元やアクセス後のURLなどをしっかり確認し警戒するべきでしょう。

ETC利用照会サービスには実際に最終ログイン後450日経つと自動解約されます。

自動解約の事前通知もされますが、それは30日前なので今回のメッセージが来るのは遅すぎることになり、その時点でも矛盾します。

迷惑メールの受け取りそのものを減らすには

迷惑メールの受け取りそのものを減らしたいなら、キャリアメールであれば各キャリアのなりすまし規制やフィルター機能が便利です。

フリーメールなどをブラウザで確認している場合は、ブラウザの拡張機能にフィルター機能を付けられるものがあるので、そういったものを活用すると良いでしょう。

Gmailは2024年2月くらいからなりすまし規制が強化されました。これにより、Gmailに対しては迷惑メールの受け取りが減るのではないかと考えられます。

ただし、強化しすぎたのか何か問題があったのか、本来届かなくてはいけない本物のメッセージもフィルタリングしてしまっているようなので、今後の調整にもよるかと考えられます(2024年3月23日時点)。

また、ウイルス対策アプリの中には、フィッシングや架空請求詐欺のメッセージをブロックしてくれたり、警告してくれたりするものも。

フィッシングサイトと思わしきウェブサイトをブロックしてくれたり、警告してくれたりするものもあります。

また、ブラウザであればChromeは優れたブロック機能を持っており、怪しいサイトにアクセスしようとすると真っ赤なページでブロック&警告してくれます。

こうした機能を活用すれば、迷惑メールの受け取りそのものを減らしたり、受け取ってしまっても騙される可能性をグッと減らせたりするでしょう。

詳細については下記の記事を参照してください。

🔍【三井住友カード】ご請求金額確定のご案内は迷惑メール?クリックしてしまった場合の対処法

「ETC利用照会サービスの重要なお知らせ」という迷惑メールを開いてしまった場合

「ETC利用照会サービスの重要なお知らせ」を開いて全文を表示しても、現在のところ問題は起こっていないようです。

ボタンやリンクをタップし偽サイトを開くと、スパイウェアに感染したり、偽のソフトやアプリをインストールを促されたりする可能性があるため、絶対にアクセスしないようにしてください。

「ETC利用照会サービスの重要なお知らせ」をクリックし、偽サイトを開いてしまった場合

もし、リンクやボタンをクリック・タップして、偽サイトを開いてしまった場合は注意が必要です。

フィッシングサイトの中には、アクセスしただけスパイウェアなどの悪質なウイルスに感染させようとしてくるものもあります。

アクセスしてしまった場合は、絶対に個人情報やクレカ情報を入力せずそのまま閉じるようにしてください。

また、その後ウイルス対策アプリなどでスキャンをお勧めします。

「ETC利用照会サービスの重要なお知らせ」に個人情報やクレカ情報を入力してしまった場合

もし、「ETC利用照会サービスの重要なお知らせ」から偽サイトにアクセスし、ログイン情報を入力してしまった場合は、すぐにパスワードを変更するようにしてください。

クレジットカード情報を入力してしまった場合は、速やかにそのクレカの問い合わせ窓口に連絡し、利用停止の手続きをしましょう。

なお、既にクレカを不正利用されてしまった場合は、そのクレカによって補償内容が異なる可能性があります。

そのクレジットカードの公式ページにアクセスし、手続きの方法や補償内容を確認しましょう。

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