1. はじめに:スポーツと文化の新たな殿堂
東京スタジアム(とうきょうスタジアム)は、東京都調布市にある多目的スタジアム。設立当初は主に球技場として使用されていたが、陸上トラックも有する。施設は東京都が所有し、東京都と京王電鉄などが出資する第三セクターの株式会社東京スタジアムが指定管理者として運営管理を行っている。
日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)所属のFC東京と東京ヴェルディの2クラブがホームスタジアムとして使用している。
2003年3月1日から味の素がネーミングライツを取得しており、「味の素スタジアム」(あじのもとスタジアム、略称「味スタ」)の呼称を用いている(後述)。
1.1. 施設概要
1973年(昭和48年)に在日米軍から返還された東京調布飛行場(関東村)の跡地の一角に整備された多目的スタジアムで、2001年3月10日に行われた2001年J1開幕節・FC東京対東京V(東京ダービー)でこけら落としとなった。元々は2013年に開催される第68回国民体育大会(スポーツ祭東京2013)の主会場となることを想定して陸上競技場として設計されたが、補助グラウンドの整備が遅れ、日本陸上競技連盟(日本陸連)第1種陸上競技場の公認を得られないため、開場以来しばらくはサッカー・ラグビーなど球技専用の競技場として利用された。2012年に全天候型トラックの整備が行われ、同年4月に行われた国体の運営リハーサルを兼ねた「東京選手権」から陸上トラックの利用が開始された。2013年には同じく国体運営リハーサルを兼ねた「第97回日本陸上競技選手権大会」(兼2013年世界陸上競技選手権大会モスクワ大会日本代表選考会 6月7-9日)の会場として使用されたが、陸上競技場としての仕様は限定的となっている(後述)。
2002 FIFAワールドカップでは試合会場そのものとしては使用されなかったものの、サウジアラビア代表の練習場として使用された。また、FIFAワールドカップ・オフィシャルコンサートの開催地となり、「INTERNATIONAL DAY」、「KOREA/JAPAN DAY」と銘打ち、2日間のコンサートが行われた。
スポーツ以外にも、野外コンサートやフリーマーケット、自動車メーカーの展示会など各種イベントの会場として使用されている。また、テレビドラマ・コマーシャルの撮影にも使用されており、特に「仮面ライダーシリーズ」、「スーパー戦隊シリーズ」や「相棒」等、東映が製作する作品では外観・スタンド・ピッチ・運営諸室を様々な設定でロケーションに多用している。
2011年には平日夜に施設コンコースなどを使用し活動する味の素スタジアム・ランナーズクラブが発足し[3]、2013年からは調布市市民駅伝大会のメイン会場となった[4]。
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、東京都が被災者の避難場所として当施設を指定し、65世帯・約170人の被災者を約3か月間受け入れた[5][6]。
1.2. 立地
関東村住宅地区跡地の南端に位置しており、南には国道20号(甲州街道)及び京王線、北側には調布飛行場と調布基地跡地運動広場、北東は武蔵野の森公園(南地区)、北西は東京外国語大学、警察大学校を挟んだ反対側に西武多摩川線が走っている。ちなみに、スタジアム敷地と国道20号が接する付近には、1964年東京オリンピックの際にマラソン競技の折り返し点となった地点がある。この国道20号線を越えるペデストリアンデッキと一体化したメインゲートを含め、入口が計8箇所用意されている。
グラウンド面は掘り下げられて周囲の地平面より低くなっているが、これはスタンドや屋根などを隣接する調布飛行場の制限表面以下に下げるためである。
1.3. スタンド
スタンドは上層(20,600席)、下層(29,370席)の2層からなっており、合計49,970席を擁する。各層とも便宜的にメイン・バック・南サイド・北サイドと区分されているが、構造上は一体化している。スタンド外周には、下層スタンド最上段に直結した開放型のコンコースが設置され、特に制限を設けない限りはコンコースを経由してスタジアムを1周できる。またコンコースから上層スタンドへは、計20ヶ所の階段を用いる。
上層スタンドのほぼ全体と下層スタンドの上段は、屋根で覆われている。屋根の素材は、メインスタンド及びバックスタンド部分が半透過のテフロン素材であるが、南北両サイドスタンド部分には全透過のポリカーボネート板を採用し、天然芝への日照を確保している。メインスタンドには、ペアシート・招待席・記者席に加え、VIP室・特別観覧室・放送ブース・レセプションホールなどの施設がある。大型映像装置は、南北両サイドスタンドに2001年開場から2011年までパナソニック製のアストロビジョンが設置されていたが、2012年3月からは三菱電機製のオーロラビジョンに変更となっている[7]。また、2019年より、メインスタンド側とバックスタンド側に、縦0.96m×横230.6mのリボンビジョンが設置されている[8]。
スタンドの外側は、周回車路となっており、それに沿う形で、ほぼ1周が駐車場となっている。バックスタンド下には東京都教育庁調布庁舎があり、体育館もある。正面のエントランスは、地下と1階の2層に分かれており、1階エントランス横には防災センターが存在する。
1.4. グラウンド
107m×71mの天然芝フィールドの周囲に400m×9レーンの全天候型舗装トラックを有する。
トラック整備が開始されたのは開場から10年が経過した2011年のことで、これは日本陸連の第1種公認を得るために必要な第3種陸上競技場の整備が遅れたためであった(後述)。トラック整備に当たっては、まず天然芝の周囲に固定して敷設されていた人工芝を脱着式に改修し、2012年に東京都内では国立霞ヶ丘競技場陸上競技場についで2箇所目となる日本陸連第1種公認の陸上競技用トラック(1周400m、直線100m9レーン 国際陸上競技連盟<IAAF>クラス2取得予定)の敷設が行われた[9]。
陸上トラックが整備された後も陸上競技場として使用される機会が少なく[注 2]、普段は陸上トラックの上に人工芝を敷き詰めている。陸上競技場として使用する場合はトラックに敷いている人工芝をはがすのに少なくとも3日間程度(その逆も同じ)の時間と、人件費がかかるという理由があるため、陸上競技大会を実施する場合には利用料が安い西競技場を使う傾向にあるという。調布市は東京新聞の取材に対し、「メインスタジアムは割高になるので、市レベルの大会はサブグランド(西競技場)で十分」とする一方、東京都陸上競技協会は「国際大会を行える競技場なので、陸上競技場としても使いやすくしてほしい」としている[10]。
その後当競技場は2017年2月28日限りで日本陸連第1種公認が満了となっている[11] ため陸上競技の公認競技会は開催できないが、国立競技場の利活用議論の中で、2020年東京オリンピック・東京パラリンピック終了後に同競技場から陸上競技用トラックを撤去し球技専用スタジアムに改修する構想があり、その場合に当競技場の第1種公認を復活させるための再整備を行う案が報じられている[12]。
東京スタジアム (多目的スタジアム) – Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%83%A0_(%E5%A4%9A%E7%9B%AE%E7%9A%84%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%83%A0)
2. 東京スタジアムの特徴と魅力
2.1. 施設の概要
東京スタジアムは、サッカーやラグビーなどのスポーツイベントはもちろん、コンサートや文化イベントにも対応する多目的施設です。最新の設備と快適な観覧環境を提供し、観客に最高の体験をもたらします。
2.2. 開業の背景
21世紀の幕開けとともに、東京に新たな国際的なイベントの舞台を提供することを目的として建設されました。東京スタジアムの開業は、地域社会の活性化と国際的な交流の促進に大きく貢献しています。
3. 開業当時の反響
3.1. 社会からの期待
開業前から、東京スタジアムは多くの注目を集めていました。スポーツファンだけでなく、文化やエンターテイメントを愛する人々からも、その開業が熱烈に歓迎されました。
3.2. 初期のイベントと評価
開業後、東京スタジアムは数多くの記念すべきイベントを成功させ、その評価を確固たるものにしました。施設の品質と運営の効率性は、国内外から高い評価を受けています。
4. 東京スタジアムの現代における役割
時代が変わっても、東京スタジアムはスポーツと文化の発展に欠かせない施設として、その役割を果たし続けています。国際的な大会やイベントの開催地として、また地域社会の一員として、多方面にわたり貢献しています。
5. 東京スタジアム(味の素スタジアム)開業エピソード
味の素スタジアムは、2001年3月10日に開場したサッカー専用スタジアムです。サッカー日本代表のホームスタジアムとして、多くの重要な試合が行われています。ここでは、味の素スタジアム開業にまつわるエピソードをご紹介します。
5.1. 建設の経緯
1996年に開催されたJリーグ開幕10周年記念試合で、日本代表がブラジル代表と対戦しました。この試合は、国立霞ヶ丘競技場で行われましたが、チケットが即日完売するなど、大きな盛り上がりを見せました。この熱狂をきっかけに、日本サッカー界では、観客をより多く収容できる専用スタジアム建設の機運が高まりました。
5.2. 建設場所の選定
味の素スタジアムの建設場所は、東京都調布市味の素スタジアム周辺地区に決定されました。この場所は、東京都心からのアクセスが良く、周辺に商業施設や公園などが整備されていることから、スタジアム建設に適していると判断されました。
5.3. スタジアムの特徴
味の素スタジアムは、観客席とピッチの距離が近く、臨場感あふれる観戦環境が特徴です。また、屋根付きのスタンド席が多く、雨天でも快適に観戦することができます。
5.4. 開業試合
味の素スタジアムの開業試合は、2001年3月10日に行われたヴェルディ川崎対横浜F・マリノス戦でした。試合はヴェルディ川崎が2対1で勝利しました。
5.5. 開業後のエピソード
味の素スタジアムは、サッカー日本代表のホームスタジアムとして、多くの重要な試合が行われています。2002年にはFIFAワールドカップ日韓大会、2011年にはAFCアジアカップ、2019年にはラグビーワールドカップの試合も開催されました。
5.6. 味の素スタジアム開業エピソード
- 建設当初は、現在の場所ではなく、東京都江東区有明に建設される予定だった。
- 建設費用は約130億円だった。
- スタジアムの名前は、ネーミングライツの契約により、味の素株式会社が命名した。
- 味の素スタジアムは、日本初のサッカー専用スタジアムである。
5.7. 味の素スタジアムの現在
味の素スタジアムは、現在もJリーグや日本代表の試合、様々なイベントなどに利用されています。また、スタジアム見学ツアーなども開催されており、多くの人々に親しまれています。
5.8. 参考資料
- 味の素スタジアムホームページ: https://www.味の素スタジアム.com/
- 株式会社東京スタジアム
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