河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

畑156 / 音

2024年05月14日 | 菜園日誌

見ているだけで腹が立ってくるので、エンドウを早々に撤去した。
いつもならネットごと刈り取って、新しいネットに張り替える。
しかし、カラスが枝をボキボキにして、まったく成長していないので、エンドウをネットから取り外して、ネットは再利用することにした。
すっきりとした畑を見て、気持ちもすっきり。
それに、今日は、カラスもどこかへ行ったのか、やけに少ない。
なんとも気ままなカラスだと思っていると、隣の畑の方から、周波数の合っていないラジオのような音がする。
なるほど、うちと同じように枝をボキボキにやられたので、カラス除けの超音波機かなにかを買ったのに違いない。
どんなものかと、帰り際に見に行くと、ラジオのようなではなく、ラジオだった。

わざと周波数をはずして鳴らしていたのだ。
砂嵐の音の間にピーとかヒューとかの音が交じる。
住宅地の中で鳴らしていたら苦情が来るような音は、カラスも好きくないのかもしれない。
昼から畑に行くと、周波数を合わせたラジオを聴きながら仲間が作業をしている。
「おい、朝のやつは効き目あるで!」
「そうか?」
「かなり少なくなったで!」
「そうか! ほな、わいとこは電気来てるから帰り際にラジオ鳴らしておくわ!」

昔、百姓が多いときは、各自の畑に油を入れていた一斗缶をぶら下げて、朝から来た順に、棒で叩いてガンガラガンと鳴らして鳥を追っていた。
毎日、朝が早い家の缶はぺちゃんこになったという。
今は、百姓が少なくなって、田畑は静かなものだ。
そういえば、MBSラジオの『ありがとう浜村淳です』が四月に終わってから、みな、ラジオを聴かなくなっていた。
それでカラスが安心して集まるようになったのかもしれない。
害鳥獣被害が増加しているのは、農業人口の減少が大きいからだ。
田畑には人がいて、音がしなければならない。


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