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医療者側と患者さんの思い

2024-03-28 | 事務長

こんにちは。

この日曜日は、県主催で「医療相談担当者研修会」が行われました。

私も行く予定にしていたのですが、残念ながら急用が入って参加できませんでした。

当院からは3人のスタッフが参加し、とても有意義な研修会だったとの報告がありました。

                研修会資料より  

 

講演では、認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)理事長の山口育子氏が登壇されました。

ご自身の体験をもとに、

「患者の自立と主体的な医療参加、よりよいコミュニケーションの構築による患者と医療者の協働の実現」

を掲げて活動されている方です。

医療現場に苦情や文句を言うのは簡単だけど、そうではなくて、

冷静に思いを言語化し、成熟した提言や提案をできる賢い患者を増やしていきたい、というのが願いだそうです。

 

県からの資料によると、医療相談窓口での相談内容では、多い順に下記2つが半数を占めている状況。

   1.医療上もしくは医療内容のトラブルに関する事  27.1%

   2.医療機関の職員の対応・接遇に関する事     23.8%

中でも、「2.医療機関職員の対応・接遇」では、

医師に対しての苦情55%、看護師・受付などに対して30%、となっていました。 

 

山口氏は、医療者と患者側には情報量に違いがある、医療者側の当たり前は通用しないなど、

思いのズレを無くしていくためには、お互いが歩み寄る必要があると。

あいづち・共感の重要性、傾聴時の注意事項、医療者に求められるコミュニケーションについても、

私達医療者は、日々の診療で常に意識して心掛けなければならないことだと思います。

 

当院でも、「接遇」に関する研修は時々行っています。

特に、昨年度末から、患者さんの待ち時間の短縮には…、待っている患者さんの気持ちに寄り添うためには… について、

自分が患者の立場だったら…の視点を持って話し合いをしました。

そこで、「診察の流れ」のパンフレットをお渡しする、患者さんが行く先々の各部署で「お待たせして申し訳ないですね」

の言葉掛けをすることになり、みんなで実践しているところです。

                「診察の流れ」パンフレット

 

患者さんは、「ここで治療してもらいたい」 とわざわざ当院を選んで来てくださっている。

一方スタッフは、「何とか元気になっていただきたい」 と思っている。

そこにすれ違いが生じないよう、共に笑顔で「よかったね」と思えるような医療を、

常に模索しながら、ご提供していければ…と思っています。

 

 


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