舟山 華織

某国立の教育系で大学生しています。 のんびり更新しています。 暑さに弱く、寒さに強いタ…

舟山 華織

某国立の教育系で大学生しています。 のんびり更新しています。 暑さに弱く、寒さに強いタイプなので、早くも夏な陽気に横になりそうです。 主に、学生生活で知り得た文科系を記事にしています。 よろしくお願いします。

最近の記事

陸軍大尉 川合 四郎

昭和20年6月16日 沖縄にて戦死 東京都出身 36歳 お手紙ありがとう。 東京も梅雨がもう少しであけるそうですが、防空壕の中に水がたまってさぞ困るでしょう。 防空壕の上の木にもやがて蝉がみんみん鳴くことでしょう。 こうして手紙をかきながら眼をつぶりますと、そのときの光景が見えるようです。 もう今頃は一学期も終わりに近づいて水泳のできる頃になりましたが、お父さんが居れば多摩川へでも行って泳ぎを教えてあげるのですが、満洲にいてはそれもできず残念ですね。 お手紙を見ています

    • 母から学んだ武士の情け

      山中鹿之介は、戦国時代も終わりに近づいた頃、中国地方で毛利元就と死闘を繰り返していた尼子家の家臣です。 結局、尼子家は毛利元就に滅ぼされてしまうのですが、その滅ぼされた尼子家の再興に奔走、苦闘したのが山中鹿之介です。 その山中鹿之介が、まだ少年だった頃のお話です。 鹿之介の母は、幼い息子の鹿之介が仲間たちと戦ごっこをしている様子を見て激しく怒りました。 「戦ごっこをするのはよろしい。でも、仲間たちを尼子方と敵方に分けたのは、何故ですか!」 「・・・・・・」 「お前は、尼

      • 陸軍兵長 的場 裕

        昭和18年8月6日 ソロモン諸島コロンバカラ島 西北方約100キロメートル海上にて戦死 香川県 綾歌郡 綾川町 陶 出身 29歳 こくみんがくかうの いちねんせい げんきで べんきやう するんだよ みなみのうみは きれいです さんごのはやしが きれいだよ こかげは すずしいよ つばめが すいすい とんでゆく よしこが がくかうへ ゆくころは つばめが ないちへ かへるだろ ちいさい のぶこや たかよしと なかよく あそんで やるんだよ よしこさんへ

        • 粗相を許して、命を尊ぶ

          加藤嘉明は、豊臣秀吉に仕え「賤ヶ岳の合戦」では勝利の立役者となった七本槍の一人として活躍しました。 秀吉の死後、石田三成と対立して徳川家康に仕え、関ヶ原の合戦では東軍に加わって大活躍。 その軍功により伊予国(愛媛県)の松山20万石を与えられ、のちに会津(福島県)40万石の大大名となった人物です。 その嘉明が若い頃のお話です。 嘉明は、合戦の時を考えて倹約に励み、金銀を蓄えていました。 合戦となれば戦費が必要です。 金銀ばかりではなく、南京の陶器を好み、蒐集し秘蔵していまし

        陸軍大尉 川合 四郎

          海軍大尉 植村 真久

          神風特別攻撃隊 大和隊 昭和19年10月26日 フィリピン沖にて戦死 東京都 出身 25歳 愛児に宛てた手紙 素子、素子は私の顔をよく見て笑いましたよ。 私の腕の中で眠りもしたし、またお風呂に入ったこともありました。 素子が大きくなって私のことが知りたい時は、お前のお母さん、佳代伯母様に私の事をよくお聴きなさい。 私の写真帳もお前の為に家に残してあります。 素子という名前は私がつけたのです。 素直な、心の優しい、思いやりの深い人になるようにと思って、お父様が考えたのです

          海軍大尉 植村 真久