のらねこ日記 ~ 嵐の中の《ぼっさ》 ~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

昨夜から激しい風に巻かれた雨が吹き付けて

今朝も同様だったが、この雨にも関わらず歩く人は荒れ狂う風邪のため傘も差せずにいた

 

風雨があまりにも酷いため、天気予報を見ながら のらさんご飯を遅らせ

先に《スーリヤ》の2回目のワクチンに向かう

雨の日は道路が混みがちだが、本日は天候が天候なだけに、道は空いていた

 

病院から戻ると風は相変わらずだが、雨脚が弱くなってきたので遅めの のらさんご飯に出る

 

流石に今日は《ぼっさ》はいないと踏んだが

万が一のためにタオルと《ぼっさ》のご飯もバッグに詰める

 

 

けもの道の丘のてっぺんに来ると、酷い勢いで荒くれる風が恐ろしい声を出して唸り続ける

そに恐れをなして、猫捨てオヤジ組は誰もおらず

呼んでも出て来ない

 

 

それで《せてぃ》の空家に向かう

どこからか《さき》がついて来て、《おひとりさま》も現れた

ふたりはたいして濡れていなかった

 

彼らと一緒に階段を降りていると

後ろからもうひとり誰かが追って来る気配がして立ち止まる

 

すると階段上から懸命に追って来る猫が

 

・・《ぼっさ》だ

 

もう・・ 信じられない

 

《ぼっさ》は魔女の足元まで来るとピタリとくっつき

魔女の足は《ぼっさ》の体から流れる水でぐっしょりと濡れる

 

 

 

 

 

《ぼっさ》のあまりの濡れ具合にただおろおろとする《おひりさま》

 

 

 

魔女は少しでも雨と風を避けようと、《せてぃ》の空家の玄関前に《ぼっさ》を連れて行く

 

 

魔女 「《ぼっさ》、なんで こんな ひに おそとに いるの!  ぐしょぬれじゃない」

 

ぼっさ 「・・おれ」

 

 

ぼっさ 「まじょ まってた」

 

 

何度言ってきかせても言うことを聞かず、雨でもなんでも私を待ち続ける《ぼっさ》

 

持って来たタオルで頭、体、足に尻尾、とにかく体中を拭く

気温は低くはないが、濡れた体に風が吹き付けるので寒いのだろう、小刻みに震えている

 

丁寧に体を拭いて

風除けにとタオルを被せたまま食事を始める《ぼっさ》

 

 

空家の裏の避難場所にいる《せてぃ》も呼び

《さき》と、《ぼっさ》の側に付きそう《おひとりさま》たちにもご飯を差し出す

 

 

 

 

《せてぃ》と《さき》はご飯を食べたが

《おひとりさま》は何を差し出しても食べようとはしない

 

 

暫くして

「ごっちゃちゃま」 と、《ぼっさ》がお腹を満たすと

それでようやく食事を始める《おひとりさま》

 

《ぼっさ》がどのくらいご飯を食べるのかわからないので

自分がもらったらひょっとしたら足りなくなるかもしれない

それを考えて、《おひとりさま》は《ぼっさ》の食事中はひたすら見守ることに徹しているのだ

 

 

全ての食器は《ぼっさ》が口を付けてしまったし、《ぼっさ》の残りご飯は他の猫には与えないので

缶詰やパウチに残ったご飯を容器に入れてもらって食べる《おひとりさま》

 

 

 

食後、空家の裏でうずくまる《ぼっさ》

折角拭いた体がまた濡れる

 

 

 

魔女は荷物の番を《いひとりさま》に頼み

《ぼっさ》を抱えてあの家のハウスに向かう

 

丁度その家の人が玄関前にいたので、挨拶をして《ぼっさ》をハウスに突っ込む

 

 

 

のらさんご飯から帰ったのは昼をとっくに過ぎた頃

お腹が減った・・

 

昨日ようこさんが奢ってくれて一緒にアトリエで食事をし、その際彼女が持参したキャベツの千切りが余っていたので、お好み焼きを焼いてみた

 

ここ数年はタコ焼きに凝っていて

魔女は蛸が好きすぎて食べられない

なのでたこ焼きの中身は蛸でなく、ポテトサラダやベビーホタテなんだ

 

暫くお好み焼きを作っていなかったせいか・・ どうなんだか・・

とんでもない物が出来上がった

 

 

なにこれ・・

 

 

味は悪くなかったと思う 

そりゃそうよね、主にソースとマヨネーズ味なんですもの

 

魔女はこのお好み焼きが《ぼっさ》に見えて・・

なんか複雑な気持ちになった

 

 

《ぼっさ》、風邪ひかないでね

ハウスでゆっくり寝るんだよ