ザ・フォーギブン 襲撃地帯(2022年) | 勝手に映画紹介!?

ザ・フォーギブン 襲撃地帯(2022年)

ザ・フォーギブン 襲撃地帯 [DVD]

 

WOWOWのアクション映画特集でエアチェックしておいた「ザ・フォーギブン 襲撃地帯」を鑑賞…テロ組織の疑いをかけられた先住民族と、武装警察の戦いを描く、実話を題材にしたニュージーランド映画。多くのハリウッド映画でも活躍するクリフ・カーティス(オイラ的には「ザ・グリード」の悪党一味の一員で認識するようになった役者だな)が…部族と警察の間で揺れ動く主人公を熱演。WOWOWの解説によると第95回アカデミー賞国際長編映画賞ニュージーランド代表選出とのことだが、要は選出されただけなんだと思う、結局はノミネートされてない模様。

 

ニュージーランド東部ルアトキ…人里離れた集落の森では、活動家タメ・イティが部族の人間を集めてブートキャンプを開いていたが、現地のニュージーランド警察はタメ・イティらが首相暗殺を企むテロ集団だという疑いを持ち、ギャラガー率いる特殊戦術部隊“STG”が監視任務に就いていた。一方、父親の看病をするため、集落に戻ってきて、警察官をしながらスクールバスの運転手も担っていたタフィ・ウィリアムズは、警察が部族への捜査を強行しようとしているのを知る。双方の行き違いを正そうと奔走するも…部族の若者が絡んだ大きな事件が起き…。

 

警察が行き過ぎた捜査を行って末に、惨事が起きてしまったのだが…公式的に警察はそれを認めてない。映画で描かれるのは、あくまで襲われた側の証言にのっとった話だよというのが、冒頭にテロップで説明される。実際に、映画の方もそこまで誇張はしてない、実話に近いと思うけど…お上に喧嘩を売りたくはないので、そういう建前にしてるんでしょうね、たぶん…あくまでオイラの勝手な解釈だけど。最初は登場人物の立ち位置などが掴みにくく…なんとなく一触即発のひりつき、不穏な空気感はあるものの、大きな出来事もなく淡々と話しが進んでいく感じ。

 

見た目はちょっと好戦的な先住民たちが、意味深に集会を開いている様子を…警察関係者が監視する。離れた場所から指示だけしているお偉いさんは“奴らは絶対にテロリストだ”と決めつけてて、現場の指揮官はまだその答えが出せないでいる。しかし、部下の中にはお偉いさんと同意見の者もいて…警察側も一枚岩じゃない感じ。一方、クリフ・カーティス演じる主人公は、先住民たちと同じ部族の出身であり今は地元で警察官の仕事をしながら、スクールバスの運ちゃんもやってる。若者の更生なんかにも力を入れてて、地元の不良を気にかけてたりもする。

 

その延長で…不良と一緒に、先述の集会に出たりもしたことから、あいつ警官のくせにテロに加担してるんじゃねーかと、監視している警察に疑われる。そしてその疑いを晴らそうとしている最中に、警察の強行捜査を察知…さらにはそのせいで、気にかけていた不良も容疑者の一人と追いかけられたり、自分が看病している病気の父まで捕まっちゃったり…そこで双方の衝突に拍車をかける、さらなる悲劇が襲う!事件の中心人物となってしまった不良を、警察側はなにがなんでも捕まえようとし、最後には自分たちのミスを隠すためにぶっ殺してしまおうとする。

 

主人公はそれをなんとか阻止したいと…。どちらが正しいという言い分は避けてるものの、実際に起きてしまったことは映画の中で描いているので…想像してたよりも重めの結末でやりきれなくなった。最初は状況が掴みにくかったし、アクションで爽快感を味わう内容でもなかったけど…頭の中で各登場人物の立ち位置がちゃんと思い描けるようになって以降は、それぞれの主張、思惑が複雑に絡み、そことそこが対峙するみたいな展開にもなるし、“真相究明の謎解き”に驚く。先住民族は本当にテロリストか?ニュージーランドの美しい風景がより物悲しさを誘う。

 

 

監督:テアレパ・カヒ

出演:クリフ・カーティス ジェイ・ライアン マヌー・ベネット タメ・イティ シモーヌ・ケッセル

 

 

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