哲学の科学

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長期目標について(3)

2024-04-06 | yy95長期目標について

農業技術、工業技術は不断に進歩し、生産力は成長し、これが長期に渡れば、富裕層が増大して政治力が変動します。短期的には好ましい進歩であっても、長期的にはシステムの揺らぎになります。
逆に技術進歩が抑えられて経済成長がなければ、勝者の取り分だけ敗者の取り分は減ります。敗者の鬱屈はまた階層間の不安定要素になります。
これら様々なダイナミクスに耐えて徳川システムは恒常的状態を維持できるでしょうか?

徳川家康は長期に安定すべき政治システムの将来に現れるであろう予測不能な揺らぎを予期していたのでしょうか?
徳川システムの長期安定のためには、持続可能に脅威となることが予測できる外乱は事前に抑えておくべきでしょう。
家康は、過去の鎌倉幕府と室町幕府の興廃を歴史から学び、身を持って体験した織田政権と豊臣政権の成功と失敗の原因を痛感していました。
朝廷を抑える禁中並公家諸法度(一六一五年)を制定し、在御所駐留軍として京都所司代を置く。朝廷を京都市内に隔離し、外から天皇と直結して勢力を強化しようとする武力を遮断する。
地方に起こる宗教一揆や百姓一揆をていねいにつぶしていく。








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