ゴールデンウィークの谷間に注目IPOの登場です。やはり今は宇宙ベンチャー系がワクワクしますね。4月に入ってIPOは少し元気がない雰囲気でしたが、これだけ話題性の高いIPOの登場となれば再び活気づくことに期待できるでしょうか?昨年もispaceは盛り上がりましたが、アストロスケールも予てから宇宙ベンチャーで上場観測があり注目度はピカイチです。

アストロスケールホールディングス(186A)のIPO新規上場情報

大きな事業としては宇宙の軌道上サービスで、今は特に問題となっている宇宙デブリ(ごみ)の除去が大きな事業です。宇宙発展には必要なサービスでIPO的にもこれからは宇宙が一番話題性が高い分野ですので人気が出そうです。

想定価格は720円。主幹事はみずほ証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の共同主幹事です。
吸収金額が想定価格ベースで192億円で、東証グロース上場の大型IPOです。

新規承認でようやく目論見書で横顔を見れますので紹介します。

RPO技術というのが技術力のメインのようです。RPOとはなんぞや?と宇宙に疎い人だと少しわかりにくいので調べてみました。Rendezvous and Proximity Operationsの略ということでRendezvousはランデブー、歌詞とかでもよく出てくるけど「約束・待ち合わせ」とかの意味もありますが、「宇宙船の出合い」みたいな感じでしょうか?Proximityは近接性、Operationsはオペレーションでそのままです。具体的には宇宙で出会い頭に起きてしまう物体への操作技術に長けていると言えそうです。まぁ、調べても具体的技術は分かりにくいですね。

現在、宇宙ではスペースデブリの増加が問題視されています。人工衛星が世界中で打ち上げられていますが、役目を終えた衛星は「デブリ」として地球の周りを多数飛んでいます。このデブリという言葉は、例えばインターネット上でもGoogleなどが使っていて多数のウェブサイトがあるけど、その多くはデブリとして表現していました。どんな技術でも使われなくなったデブリ処理って結構大切と言えますね。

アストロスケールは宇宙の軌道上サービスの必要性を感じていて活動しています。デブリの処理もその1つですが、上記の道路との比較が分かりやすいかも知れません。まだまだ先の未来の事かもしれませんが、今のうちから必要なサービスの準備をしておくのは大切でしょう。いかにもIPOとしては魅力的な事業だと思います。空間の広がりの歴史を振り返ると「陸」「海」「空」と来てあとは「宇宙」と「深海」「地底」ぐらいが未知なる部分のフロンティアでしょうか?

アストロスケールは現在4つの軌道上サービスの研究開発を行っています。「衛星の運用終了除去」「デブリ除去」「衛星などの寿命延長」「観測・点検」です。全て宇宙上で行う管理サービスで陸上とかだったら簡単に出来るものを宇宙レベルでするには非常に難しいのでしょうが、それでも実現可能なレベルまで進んでいそうなのが本当にワクワクしますね。

会社のグローバル展開や多様性も目論見書に書かれています。グローバルとなっていますが、いわゆる西側の軍事諸国っぽさは出ていますね。イスラエルが入っているのを見ると、過去の歴史をみてもイスラエルの軍事技術、合成ダイヤモンドを作り出すような技術など、宇宙技術に関しても能力の高さを見せそうです。一方で中国・ロシア・インドやイスラム系の国々まで入るような雰囲気ではなさそうです。

最後に業績です。ここまで宇宙事業ということで期待感やワクワクすることの連続でしたが、最後の現実の数字だけは、なかなかの赤字っぷりですね。毎年50億近くの赤字を出し続けています。吸収金額が約200億円ですので、上場後4年ぐらい同じような赤字を出して今回の上場資金を使い切るレベルの資金調達ですね。

この赤字上場を今の日本のIPO市場で受け入れられるか?という判断になりますが、上場タイミングなどを考慮すると話題性や人気が勝って、とりあえずプラススタートにはなるのでは?というのが第一印象ですが、上場前は色々と賛否両論の評価が出そうですね。

とりあえず6月に話題性の高いIPOが出てきたのはIPOファン的には嬉しいです。大手予想会社のレポートなども参考にしながらBBスタンスなど評価していきたいと思います。

アストロスケールホールディングス(186A)のIPO新規上場情報

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