陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

私はなぜ、その会社を辞めたくなったのか

2024-03-29 | 仕事・雇用・会社・労働衛生

一般的に履歴書に書ける転職回数は3回まで、と言われていますよね。
私はこの回数を超えています。もちろん、学生時代のバイトなんかも入れていません。短期のバイトや資格取得がてら小遣い稼ぎ目的のバイトものぞいて、本気でフルタイムで正社員で働きたいと思って就業した職場で、です。正社員だけでも3回採用され、1年もたずに退職しています。

いくら就職氷河期だからと言いまして、転職回数が多すぎるのは、自分の生まれた年代のせいのみではないはずです。ですので、このたび、自分の人生をふりかえるために、過去の離職理由を掘り下げてみることにいたしました。真面目に仕事をしてる方にはお目汚しで参考にならない記事です。

・管理者が変わって相性が悪くなった
大企業やお役所仕事では人事異動がよくあります。私はある文化施設に契約職員として5年勤務していました。そのとき最後の1年だけ、新しい館長になりました。同じように仕事をしていたのに文句を言われたり、給料袋を机に放置されたり。あげく、自分の知人を後釜にするので更新できないと言われました。

・勤務地が遠い、時間がかかる
どんなにやりたい仕事でも、通勤に時間がかかれば疲弊します。車内で寝たり、資格の勉強できるからいいかと考え、JRで通勤したら。朝6時に乗らなくてはいけなくて、しかも1時間かかる。駅から十数分は歩く。排気ガスの多い道路で気分が悪くなる。で、体調を崩してしまいました。現在は、公共交通機関をつかった職場にはいきません。交通費を戴いても、標準報酬月額にふくまれ社会保険料が高くなります。通勤時間は人生の無駄です。テレワークの方が効率的で元気になった方が多いのも頷けます。

・休憩場所などが遠い
これは大企業にありがちですが、駐車場からも遠い。セキュリティ厳格なので、なかなか中に入れない。ロッカーが地下にあり、湿っぽい。大勢が一斉に集まる食堂で、同僚に囲まれ逃げ場がない。会食恐怖症なので、家族以外とご飯を食べるのがいやです。弁当などで、家事能力をマウンティングするのもうんざり。

・仕事内容が合っていない
事務仕事だからと思っていったけれども、電話対応が苦痛。煩雑なファイリング。PC内のファイル階層が複雑でデータが探しづらい。

・職場の労働環境がよくない
事務でありがちなのが、向かい合わせのデスク。モニタ越しの他人の顔が見える。あるいは、隣と机が近くて、物置き場にされる。通路が狭くて、椅子を後ろにひいたら、なにかにぶつかる。書類棚が整頓されておらずぐちゃぐちゃ。入り口近くなので外気が入る。あと、ペットを事務所内に放し飼いにしていて臭う、有線を流していてうるさい職場もありました。

・休憩時間が自由につかえない
デスクで食べていいという中小企業。電話番や荷物受取、郵便物提出をかならずやらされます。

・雑用を押し付けられる
これは新人にありがちです。中途採用でも同じ。お茶くみコピー取りはいいとして、流しにお客様どころか社員の飲みっぱなしの湯飲み、瓶が放置。下手したら、片付けろと言わんばかりに見える位置の棚にまで置かれました。ゴミを帰宅中に捨ててこいとか、喫煙者ではないのに灰皿掃除も苦痛でした。派遣社員ならばないのですが、直接雇用で古い体質の会社は、女性事務員は下女のような扱いをうけます。一番、腹が立ったのは、経営者の私用の本を昼休みに買いに行かされたこと。

・給料が割に合わない
私は早出サビ残をしてしまうタイプです。それが当たり前になり早く帰ろうとしたら、逆に怒られるようになりました。会社に言いたいです。適正な給料を支払い、労働者の健康や生活を保障せねば、会社に役立つ人材など育つはずがありません。とくに利益を生まない事務系職種をアナ侮る傾向があるのは、勘弁してほしいです。


・待遇格差に不満がある
これは氷河期ならではの不満。中途採用で正社員入社したのに、新卒の正社員(私より学歴もキャリアもない)のほうが初任給が高く、仕事が楽なことを発見したときは気落ちしました。しかも、新入社員歓迎会があり、金の卵として大切に育てられている。新卒で一箇所に長く勤めていることへの信仰は古い企業ほど強い。よその会社カラーがついていることをなぜ嫌うのでしょうか。他社での経験値が、そこで役立つこともあるのに。また非正規職が多ければ、リストラを恐れて足のひっぱりあいが多いですね。


・教育指導がない、あってもパワハラ教育
有資格である程度の業務経験があっても、その会社では素人。しかし、長年そこで働いた人はできて当たり前としか思えないのか、教え方が雑です。マニュアルもなく、人によって言うことが違う。教える人が急に消えたり、休んだりで慣れないまま独立させられる。

・同僚の噂話、プライベートへの過干渉
これは女性に多いですね。家族関係を聞いてきたり、友人が多いとか。休日何してるのとか。職場の人は会社が終わったら会いたくないので。私に興味をもってくれているというよりも、話のネタにして遊びたいだけ。他人のプライバシーを探るのはやめてほしいです。

・会社の無駄に耐えられない
雑談をしていて、肝心の業務がすすんでいない。負担を強いられるのは黙々と仕事をしているコチラだけ。無駄な書類のコピーとファイリング。形骸化している書類の決裁。私物を経費にして立替金の精算を迫る同僚、レシートが汚い。備品の在庫過多。印鑑や文具など、かってに持ち出されてもとの位置に返さない。コロナ禍なのに、マスク着用しない。帰り際に話しかけられたら、殺意が湧きます。

・資格試験の勉強が進まない
難易度の高い士業資格を初受験で取得できたのは、個人事業主だけの稼ぎしかないときでした。試験勉強のみならず、趣味の時間も奪われていくのでイライラが募ります。

・健康を害してしまう
うつ病とはいわないまでも、会社に行くのがおっくう、食欲がなくなる、吐いてしまう、寝てばかり、下痢がひどい。ひどい職場だと入社して一週間でそうなりました。カラダが危険を知らせてくれているので、このサインが出たときはすぐ離職しました。家族が過労死している悪夢があるので、怖いのです。

・自分の能力不足、気質が原因
一般事務だからできるだろうと甘く見て、自分のPCスキルを高く見積もりすぎた結果、ついていけなかったこともありました。また、私は定型化された業務は好きだけれども、慣れると仕事に飽きる性質があります。また、他人に振り回されず自分でスケジュール把握したいほうですが、そうかといって、誰も代わりがいない仕事は不安。贅沢ですよね。

個人事業主だけで食べていけるならば、絶対に会社に勤めたくはない。
けれど…社会性の素養のためにも必要。そんな後悔と期待の繰り返しです。

転職歴が多い人間は、当然ながら人がすぐ辞めそうな職場しかたどり着けず。
またブラック職場で転職をくりかえし…そんなことばかりです。会社を辞めてもすぐには無収入にならない状況ではあるのでいいのですが、とても満足に暮らしていけるかといえば、そうでもありません。

仕事がすぐ嫌になる、他人といっしょに仕事をしたくない人間は、自分の生き方について、時間をかけて考え直す必要がありますね。
そもそも、会社が労働者をこき使う働かせ方をもっと政府主導で是正してほしいです。

ちなみに、私のこれまでの人生でいちばん長く続いているのは、もちろん個人事業です。
もうすぐ10年近くになります。これは会社と違って放り出すわけにはいかないので。そのあたりの時間の観念が、ふつうの会社員オンリーの方とは違うのでしょう。





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