「人が生きる上での悩みは、その全てが対人関係の悩みである」(アドラー)との言葉があります。人との繋がりの中で私たちは、時に喜び、時に悩み、喜怒哀楽を感じます。例えばこんなことで困ったことはないでしょうか。
- 人と違う自分の意見や気持ちがなかなか言えない
- 自分の意見を通すために、つい酷い言い方をして、人の気持ちを傷つけてしまう
- 自分より偉いと思う人には、何も言うことができない
- 自分が正しいと思うことは、何と言われても変えない 等々…。
こうしたトラブルを解決し、より爽やかに生きるための方法が「アサーション」です。assertion と綴りますが、「主張」「断言」の他に、「自他尊重の自己表現」という意味があります。お互いが率直に、素直に、正直に自分の気持ちや考えを伝え合い、聴き合うということです。
上のリンク・バナーで示した『よくわかる アサーション』という本では、以下のような記述があります。本来、誰もが持っている権利としてアサーション権というものがあり、100以上にもわたるそうです。
「例えば、自分が大切にされていないと感じたとき、自分は取るに足らない人間だから、自分の意見はたいしたことがないから、などと思っているとしたら、あなたは基本的人権にのっとらず、自分で自分の価値を下げています。つまり、あなた自身が自分を大切にしていないことになります」
(中略)
「(目上の人に対して)あなたは控えめであるのが当たり前だと思い、『自分の欲求や希望を持つことは許されない』と考えるかもしれません。それは人権の観点から見れば、その権利が相手に許されているとすれば、あなたにも許されているのです。何より大切なことは、人権はあなたも相手も同様に持っているのを忘れないことです」
「お互いが権利を持っていることによる、小さな葛藤やもめごとは当たり前です。アサーションは、お互いの希望を述べ合う権利を大切にし、確認しながら歩み寄る方法なのです」
「あなたには、自分がどう感じ、行動するか、そしてその結果起こることに対して責任を取る権利があります。また、あなたの感じ方や考え方はあなたのものであり、他人と同じである必要はありません。さらに、それを主張する権利も、変える権利もあるのです。もちろん、他者も自分の行動を決める権利を持っているので、あなたが他人を変えることはできません」
等々…、引用はこの位にしますが、上記の書籍は図解が豊富で非常に見やすく、日本のアサーション研究の第一人者の先生による、お薦めの本です。以下にアサーションについての動画を、幾つかリンクしますのでご覧ください。上から下に向けて、次第に動画の時間が長くなります。急いでいる方は上の動画を、時間が許す方は下の方の動画まで見るとよいでしょう。
↓アサーション(4)前編-30分
↓アサーション(5)後編-39分
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