源氏物語 ・ おもしろ読み

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1590169
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源氏物語 ・ おもしろ読み
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http://ikaru-uta.blog.jp/
紹介文
現代語訳で読み,かつ解く,一日一話 ドストエフスキーの全著作に匹敵する(?)日本の古典一巻
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※最新の記事

  • 第二段 浮舟の母、娘の不運を訴える
    【現代語訳】 こまごまとではないが、女房も聞いていたのだと思うので、少将が馬鹿にしたことなどそれとなく話して、 「生きています限りは、何の、朝夕の話相手として暮らせましょう。先立ってしまった後は、不本意な身の上となって落ちぶれてさまようのが…07月27日 08時56分
  • 第一段 浮舟の母、中の宮と談話す
    【現代語訳】 女君の御前に出て来て、たいそうお誉め申し上げるので、田舎者めいているとお思いになってお笑いになる。 「母上がお亡くなりになったときは、何ともお話にならないほどお小さいころで、どうおなりになるのかと、お世話申し上げる人も亡き父宮…07月26日 09時56分
  • 第六段 浮舟の母、左近少将を垣間見て失望
    【現代語訳】 宮は、日が高くなってからお起きになって、 「后の宮が、相変わらずお具合が悪くいらっしゃるので、参内しよう」と言って、ご装束などをお召しになっていらっしゃる。見たく思って覗くと、きちんと身づくろいなさった姿がまた、似る者がいない…07月25日 09時28分
  • 第五段 浮舟の母、匂宮と中の宮夫妻を垣間見る
    【現代語訳】 宮がお越しになる。見たくて物の間から見ると、たいそう美しく、桜を手折ったような姿をなさっていて、自分が頼りにする人と思い、恨めしいけれど気持ちには背くまいと思っている常陸介よりも容姿や器量も人品もこの上なく見える五位や四位の人…07月24日 08時39分
  • 第四段 母、浮舟を匂宮邸に連れ出す
    【現代語訳】 常陸介は、少将の新婚のもてなしをどんなにか立派なふうにしようと思うが、その豪華にする方法も知らないので、ただ粗末な東絹類をおし丸めて投げ出した。食べ物もあたり狭しと運び出して大騒ぎした。 下僕などは、それをたいそうありがたいお…07月23日 08時20分
  • 第三段 浮舟の母、京の中の宮に手紙を贈る
    【現代語訳】 母君や御方の乳母は、たいそうあきれたことと思う。ひがんでいるようなので、あれこれと婿の世話をするのも気に入らないので、宮の北の方の御もとに、お手紙を差し上げる。 「特別のご用事がございませんでは、ご無礼かとご遠慮申しまして、思…07月22日 10時30分
  • 第二段 継父常陸介、実娘の結婚の準備
    【現代語訳】 介は準備を急いで、 「女房など、こちらに無難な者が大勢いるので、当座の間回してください。そのまま帳台なども新調されたようなのも、事情が急に変わったようなので、引っ越したりあれこれ模様変えもしないことにしよう」と言って、西の対に…07月21日 08時56分
  • 第一段 浮舟の母と乳母の嘆き〜その2
    【現代語訳】 「まあ、恐ろしいこと。人の言うことを聞くと、長年、並大抵の人とは結婚したくないとおっしゃって、右の大殿や按察使大納言、式部卿宮などが、とても熱心にお申し込みなさったけれど、聞き流して、帝が大切にしている姫宮をおもらいになった君…07月20日 10時11分
  • 第一段 浮舟の母と乳母の嘆き〜その1
    【現代語訳】 こちらに来てみると、たいそうかわいらしい様子で座っていらっしゃるので、 「そうはいっても、誰にもお負けになるまい」と気持ちを慰める。乳母と二人で、 「いやなものは人の心ですこと。私は同じようにお世話すると言っても、この姫君の婿…07月19日 09時06分
  • 第八段 浮舟の縁談、破綻す
    【現代語訳】 北の方は、誰にも知られず準備して、女房たちの衣装を新調させ、飾りつけなどいい趣味ふうになさる。御方にも髪を洗わせ身繕いさせて見ると、少将などという程度の人に結婚させるのも惜しくもったいないようなので、 「お気の毒に。父親に認知…07月18日 08時20分
  • 第七段 左近少将、浮舟から常陸介の実娘にのり換える
    【現代語訳】 「ただ今のご収入などが少ないことなどは、おっしゃいますな。私が生きている間は、頭上にも戴き申し上げよう。心細く、何を不足とお思いになることがあろう。たとい寿命が尽きて中途でお仕えすることができなくなってしまったとしても、遺産の…07月17日 09時05分
  • 第六段 仲人、左近少将を絶賛す
    【現代語訳】 うまく行きそうだと、嬉しく思う。 「何やかやと気づかいなさることではございません。あの方のお気持ちは、ただあなたお一方のお許しがありますことを願っておいでで、『子供っぽくまだ幼くいらっしゃっても、実のお子で大切に思っていらっし…07月16日 09時22分
  • 第五段 常陸介、左近少将に満足す〜その2
    【現代語訳】 介は、 「まったく、そのようなお便りがございますことは、詳しく存じませんでした。ほんとうに実の娘と同じように世話すべき人ですが、よろしくない娘どもが大勢おりまして、大したことでもないわが身でいろいろと世話しているうちに、母にあ…07月15日 09時21分
  • 第五段 常陸介、左近少将に満足す〜その1
    【現代語訳】 この仲人は、妹がこの西の御方に仕えているのをつてにして、このようなお手紙なども取り次ぎ始めたが、常陸介からは詳しく知られていない者なのであった。ただずかずかと、介の座っている前に出て行って、 「申し上げねばならないことがありま…07月14日 08時32分
  • 第四段 左近少将、常陸介の実娘を所望す
    【現代語訳】 この仲人は人に追従して嫌なところのある性質の人なので、これをとても残念なことと相手方とこちら方と対して思ったので、 「実の介の娘をとお思いならば、まだ若くていらっしゃるが、そのようにお伝え申しましょう。妹にあたる娘を姫君と呼ん…07月13日 08時35分
  • 第三段 左近少将、浮舟が継子だと知る
    【現代語訳】 こうして、あの少将は、約束した月を待ちきれないで、同じことなら早くと催促したので、自分の考え一つでこのように急ぐのもたいそう気がひけて、相手の心の知りにくいことを思って、初めから取り次いだ人が来たので、近くに呼んで相談する。 …07月12日 08時26分
  • 第二段 継父常陸介と求婚者左近少将〜その2
    【現代語訳】 自分独りで心積りをする。常陸介はいいかげんに思うとも、自分は命に代えて大切に世話し、 「容姿器量の素晴らしいのを知って気に入ったならば、さすがにいいかげんになどは、けっして思う人はいまい」と決心して、八月ぐらいにと約束して、調…07月11日 09時21分
  • 第二段 継父常陸介と求婚者左近少将〜その1
    【現代語訳】 常陸介も卑しい人ではないのだった。上達部の血筋を引いて一門の人びとも見苦しい人でなく、財力など大変にあったので、身分相応に気位高くて、邸の内も派手に飾り立て、よく手入れして生活し、風流を好むわりには、妙に荒々しく田舎人めいたと…07月10日 08時38分
  • 第一段 浮舟の母、娘の良縁を願う
    巻五十 東屋 薫君の大納言時代二十六歳秋八月から九月までの物語 第一章 浮舟の物語(一) 左近少将との縁談とその破綻 第一段 浮舟の母、娘の良縁を願う 第二段 継父常陸介と求婚者左近少将 第三段 左近少将、浮舟が継子だと知る 第四段 左近少…07月09日 10時13分
  • 第四段 薫、弁の尼に仲立を依頼
    【現代語訳】 日が暮れてゆくので、君もそっと出て、ご衣装などをお召しになって、いつも呼び出す襖障子口に尼君を呼んで、様子などをお尋ねなさる。 「ちょうどよい時に来合わせたものだな。どうでしたか、あの申し上げておいたことは」 とおっしゃると、…07月08日 08時41分
  • 第三段 浮舟、弁の尼と対面
    【現代語訳】 尼君は、この殿の方にもご挨拶を申し出たが、 「ご気分が悪いと言って、今休んでいらっしゃるのです」と、お供の人びとが心づかいして言ったので、 「この君を探し出したいとおっしゃっていたので、こういう機会に話そうとお思いになって日暮…07月07日 12時11分
  • 第二段 薫、浮舟を垣間見る〜その2
    【現代語訳】 次第に腰が痛くなるまで腰をかがめていらっしゃったが、人の気配をさせないようにと思って、依然として動かずに御覧になると、若い女房が、 「まあ、いい香りのすること。たいそうな香の匂いがしますわ。尼君が焚いていらっしゃるのかしら」。…07月06日 08時15分
  • 第二段 薫、浮舟を垣間見る〜その1
    【現代語訳】 若い女房のそこにいた者が、まず降りて簾を上げるようである。御前駆の様子よりはこの女房は物馴れていて見苦しくない。また、年かさの女房がもう一人降りて、 「早く」と言うと、 「何だかすっかり丸見えのような気がします」という声は、か…07月05日 08時53分
  • 第一段 四月二十日過ぎ、薫、宇治で浮舟に邂逅
    【現代語訳】 賀茂の祭などの忙しいころを過ごして、二十日過ぎに、いつものように宇治へお出かけになった。 造っていらっしゃる御堂を御覧になって、なすべき事などをお命じになって、そうしていつものように、「朽ち木」の弁のもとを素通りいたすのもやは…07月04日 09時22分
  • 第七段 女二の宮、三条宮邸に渡御す〜その2
    【現代語訳】 夜の更けるにしたがって、管弦の御遊はたいそう興趣深い。大将の君が「安名尊」をお謡いになった声は、この上なく素晴しかった。按察使大納言も、若い時にすぐれていらっしゃったお声が残っていて、今でもたいそう堂々としていて、合唱なさった…07月03日 09時30分
  • 第七段 女二の宮、三条宮邸に渡御す〜その1
    【現代語訳】 按察使大納言は、 「自分こそはこのような目に会いたい思ったが、妬ましいことだ」と思っていらっしゃる。この宮の御母女御を、昔、思いをお懸け申し上げていらっしゃったが、入内なさった後も、やはり思いが離れないふうにお手紙を差し上げた…07月02日 11時03分
  • 第六段 藤壺にて藤の花の宴催される
    【現代語訳】 「夏になったら、三条宮邸は宮中から方塞がりになろう」と見立てて、四月初めごろ、節分とかいうことがまだのうちに、お移し申し上げなさる。 明日引っ越しという日に、藤壺に帝がお渡りあそばして、藤の花の宴をあそばされる。南の廂の御簾を…07月01日 09時07分
  • 第五段 薫、中の宮の若君を見る
    【現代語訳】 若君をぜひ拝見したいと申し上げなさるので、恥ずかしいけれども、 「どうしてよそよそしくしていられよう、道理の合わない一つのことで恨まれる以外には、何とかこの人のお心に背くまい」と思うので、ご自身はあれこれお答え申し上げなさらな…06月30日 14時17分
  • 第四段 中の宮の男御子、五十日の祝い
    【現代語訳】 匂宮の若君が五十日におなりになる日を数えて、その餅の準備を念入りにして、籠物や桧破子などまで御覧になりながら、世間一般の平凡なことではないようにしようとお考えになって、沈、紫檀、銀、黄金など、それぞれの専門の工匠をたいそう大勢…06月29日 08時14分
  • 第三段 二月二十日過ぎ、女二の宮、薫に降嫁す
    【現代語訳】 こうして、その月の二十日過ぎに、藤壺の宮の御裳着の儀式があって、翌日、大将が参上なさった。その夜のことは内々の扱いである。世間で評判になるほど大切にかしずかれた姫宮なのに、臣下がお添い申し上げなさるのは、やはり物足りなくお気の…06月28日 08時34分
  • 第二段 中の宮に男子誕生
    【現代語訳】 やっとのことその早朝に男の子でお生まれになったのを、宮もたいそうその効あって嬉しくお思いになった。大将殿も、昇進の喜びに加えて嬉しくお思いになる。昨夜おいでになったお礼言上に、そのままこのお祝いを合わせて、立ったままで参上なさ…06月27日 08時55分
  • 第一段 新年、薫、権大納言兼右大将に昇進〜その2
    【現代語訳】 二月の初めころに、直物とかいうことで、権大納言におなりになって右大将を兼官なさった。右の大殿が、左大将でいらっしゃったが、お辞めになった席であった。 お礼言上にあちらこちらをお回りになって、こちらの宮にも参上なさった。たいそう…06月26日 08時48分
  • 第一段 新年、薫権大納言兼右大将に昇進〜その1
    【現代語訳】 正月の月末のころからお具合が悪くお苦しみになるのを、宮はまだご経験のないことなので、どうなることだろうとお嘆きになって、御修法などをあちこちの寺にたくさんおさせになっているが、またまたお加え始めさせなさる。たいそうひどくお苦し…06月25日 11時20分
  • 第七段 夕霧、匂宮を強引に六条院へ迎え取る
    【現代語訳】 いろいろのお琴をお教え申し上げなどして、三、四日籠もっておいでになって、御物忌などにかこつけなさるのを、あちらの殿におかれては恨めしくお思いになって、大臣は、宮中からお出になってそのまま、こちらに参上なさったので、宮は、 「仰…06月24日 09時25分
  • 第六段 匂宮、中の宮の前で琵琶を弾く〜その2
    【現代語訳】 菊の、まだすっかり色変りもしないで特に手入れをさせなさっているのはかえって遅れているのに、どういう一本であろうか、たいそう見所があって色変わりしているのを、特別に折らせなさって、「花の中にひとへに(この花の後は、もう花がないの…06月23日 10時00分
  • 第六段 匂宮、中の宮の前で琵琶を弾く〜その1
    【現代語訳】 枯れ枯れになった前栽の中に、尾花が、他の草とは違って手を差し出して招いているのが面白く見えて、まだ穂に出かかったのも、露を貫き止める玉の緒が頼りなさそうに靡いているのなども、普通のことであるが、夕方の風がやはり心に沁みる季節な…06月22日 08時44分
  • 第五段 薫、二条院の中の宮に宇治訪問の報告〜その2
    【現代語訳】 中の宮に紅葉を差し上げなさると、夫宮がいらっしゃっているところだった。 「南の宮邸から」と言って、何の気なしに持って参ったのを、女君は、 「いつものようにうるさいことを言ってきたらどうしようか」と苦しくお思いになるが、どうして…06月21日 09時44分
  • 第五段 薫、二条院の中の宮に宇治訪問の報告〜その1
    【現代語訳】 夜が明けたのでお帰りになろうとして、昨夜、供人が後れて持って参った絹や綿といった物を阿闍梨に贈らせなさる。尼君にもお与えになる。法師たちや、尼君の下仕え連中の料として、布などという物までを、呼んでお与えになる。心細い生活である…06月20日 07時59分
  • 第四段 薫、浮舟の件を弁の尼に尋ねる
    【現代語訳】 そうして、何かのきっかけで、あの形代のことを言い出しなさった。 「京に、近ごろおりますかどうかは存じません。それは人づてにお聞きした人の話のようです。故宮がまだこのような山里の暮らしもなさらず、故北の方がお亡くなりになって間も…06月19日 08時17分
  • 第三段 薫、弁の尼と語る
    【現代語訳】 「今回こそは見よう」とお思いになって、歩き回って御覧になると、仏像もすべてあのお寺に移してしまったので、尼君の勤行の道具だけがある。たいそう頼りなさそうに住んでいるのを、しみじみと、 「どのようにして暮らしていくのだろう」と御…06月18日 10時05分
  • 第二段 薫、宇治の阿闍梨と面談す
    【現代語訳】 阿闍梨を呼んでいつものように故姫君の御命日のお経や仏像のことなどをお話しになる。 「ところで、ここに時々参るにつけても、しかたのないことが悲しく思い出されるのがとてもつまらないことなので、この寝殿を壊して、あの山寺の傍らにお堂…06月17日 10時14分
  • 第一段 九月二十日過ぎ、薫、宇治を訪れる
    【現代語訳】 宇治の宮邸を久しく訪問なさらないころは、ますます故人の面影が遠くなった気がして、何となく心細いので、九月二十日過ぎ頃にいらっしゃった。 ますます風が吹き払うばかりで、もの寂しく荒々しい水の音ばかりが宿守で、人影も特に見えない。…06月16日 08時51分
  • 第五段 薫、なお中の宮を恋慕す
    【現代語訳】 「さりげないふうをしながら、このようにうるさい心を何とか言ってやめさせる方法もないものか、と思っていらっしゃる」と見るのはつらいけれど、やはり心が動かされる。 「あってはならないこととは深く思っていらっしゃるものの、あからさま…06月15日 08時20分
  • 第四段 中君、異母妹の浮舟を語る〜その2
    【現代語訳】 似ているとおっしゃる縁者に耳がとまって、 「それだけでは、同じことなら最後までお話しになってください」と、聞きたそうになさるが、やはり何といっても憚られて、詳しいことを申し上げることはおできにならない。 「尋ねたいとお思いの気…06月14日 08時56分
  • 第四段 中君、異母妹の浮舟を語る〜その1
    【現代語訳】 「今まではこの世にいるとも知らなかった人で、今年の夏頃、遠い所から私を尋ねて来た者を、よそよそしくは思うことのできない人ですが、また急にそう何も親しくすることもあるまいと思っておりましたところ、最近来たその者は、不思議なまでに…06月13日 09時00分
  • 第三段 薫、故大君に似た人形を望む
    【現代語訳】 外の方を眺めていると、だんだんと暗くなっていったので、虫の声だけがはっきりと聞こえて、築山の方は小暗く何の区別も見えないので、とても打ち沈んだ様子で寄りすがっていらっしゃるのも、厄介だとばかり御簾の内ではお思いになる。「限りだ…06月12日 08時49分
  • 第二段 薫、亡き大君追慕の情を訴える
    【現代語訳】 どのような事柄につけても、故君の御事をどこまでも思っていらっしゃる。 「幼かったころから、世の中を捨てて一生を終わりたい気持ちばかりを持ち続けていましたが、そうなる定めだったのでしょうか、親密な関係ではないながら並々でない思い…06月11日 10時30分
  • 第一段 薫、二条院の中の宮を訪問〜その2
    【現代語訳】 ずっと奥の方にいらっしゃるのがとてもつらくて、御簾の下から几帳を少し押し入れて、いつものように遠慮もなげにお近づきになるのがとても具合が悪いので、仕方がないとお思いになって、少将と言った女房を近くに呼び寄せて、 「胸が痛い。暫…06月10日 10時23分
  • 第一段 薫、二条院の中の宮を訪問
    【現代語訳】 男君も、どうにもこらえかねて、例によってもの静かな夕方おいでになった。そのまま端にお褥を差し出させなさって、 「とても苦しい時でして、お相手申し上げることができません」と、女房を介して申し上げさせなさったのを聞くと、ひどくつら…06月09日 08時26分
  • 第六段 薫と中の宮の、それぞれの苦悩
    【現代語訳】 「こうして、やはり、何とか安心できる後見人として終えよう」と思うとおりにはならず、心にかかって苦しいので、お手紙などを以前よりはこまやかに書いて、ややもすると胸に抑えておけない様子を見せながらお話し申し上げなさるのを、女君は、…06月08日 08時49分
  • 第五段 薫、中の宮をよく後見す
    【現代語訳】 誰が、何事をも後見申し上げる人があるだろうか。 匂宮は並々でない愛情で「万事不自由がないように」とお考えおきになっているが、こまごまとした勝手向きの事までは、どうしてお考えが及ばれよう。この上もなく人に大切にされるだけであるこ…06月07日 08時56分
  • 第四段 薫、中君に衣料を贈る
    【現代語訳】 中納言の君は、このように宮が籠もっておいでになるのを聞くにも、自分が情けなく思われるが、 「しかたのないことだ。これは自分の心が馬鹿らしく悪いことだ。安心な後見人としてお世話し始めた方のことを、このように思ってよいことだろうか…06月06日 10時05分
  • 第三段 匂宮、中の宮の素晴しさを改めて認識
    【現代語訳】 翌日もゆっくりとお起きになって、御手水やお粥などもこちらの部屋に運ばせなさる。お部屋の調度類なども、あれほど輝くほどの高麗や唐土の錦綾を何枚も重ねているのを見た目には、世間普通の気がして、女房たちの姿も、糊気のとれたのが混じる…06月05日 08時51分
  • 第二段 匂宮、帰邸して、薫の移り香に不審を抱く〜その2
    【現代語訳】2 「それにしても、あきれるくらいに油断させておいて、入って来たことよ。亡くなった姉君と関係なく終わってしまったことなどお話になった気持ちは本当に立派であったことだと気を許すことは、やはりあってはならないのだった」などと、ますま…06月04日 08時39分
  • 第二段 匂宮、帰邸して、薫の移り香に不審を抱く〜その1
    【現代語訳】1 宮は、何日もご無沙汰しているのは、自分自身でさえ恨めしい気がなさって、急にお渡りになったのであった。 「いやいや、心に隔てをおいているようには、決してお見せ申すまい。山里にと思い立つにつけても、頼りにしている人も、嫌な心がお…06月04日 08時37分
  • 第一段 翌朝、薫、中の宮に手紙を書く
    【現代語訳】 昔よりは少し痩せて、上品でかわいらしかった様子などは、今離れている気もせずすぐ傍にいる感じがして、まったく他の事は考えられなくなっていた。 「宇治にたいそう行きたくお思いであったようだが、そのように、行かせてあげようか」などと…06月02日 08時24分
  • 第八段 薫、自制して退出する
    【現代語訳】 近くに伺候している女房が二人ほどいるが、何の関係のない男が入って来たのならば、これはどうしたことかと近寄り集まろうが、親しく話し合っていらっしゃる仲のようなので何か子細があるのだろうと思うと、側にいづらいので、知らぬふりをして…06月01日 09時23分