炉辺一冊

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1895683
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炉辺一冊
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https://rohenone.net/
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読んだ本を紹介しています。小説、ノンフィクション、紀行、演劇、古典芸能関係の本が中心。もうすぐ900冊。
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  • 書評・レビュー (100%) - 13 / 188人中
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※最新の記事

  • 13・67
    陳浩基「13・67」 香港の警察組織を舞台とした連作短編で、「社会派」と「本格派」というミステリーの二つの潮流を高度に融合させた傑作。 物語は2013年に始まり、1章ごとに過去に遡っていく。“天眼”の異名を持ち、型破りな操作を行う刑事クワン…05月24日 18時34分
  • フルハウス
    柳美里「フルハウス」 表題作は泉鏡花文学賞と野間文芸新人賞を受賞した著者の初期の代表作の一つ。 ばらばらになった家族を立て直すことを夢見て、立派な一戸建てを新築した父。しかし、成人して自分たちの生活を確立している娘たちも、ずっと以前に家を出…05月23日 23時27分
  • 夜と霧
    V.E.フランクル「夜と霧」 精神科医が自身の収容所体験を綴った本書は、二十世紀を代表する書物の一つだろう。「夜と霧」という邦題で広く知られているが、原題は「…trotzdem Ja zum Leben sagen:Ein Ps…05月16日 08時08分
  • 愛が挟み撃ち
    前田司郎「愛が挟み撃ち」 不妊治療に取り組む夫婦と、夫の親友を巡る歪な三角関係を描いた中編小説。無精子症の夫と、その夫に思いを寄せる親友。男性二人の女々しさに妙にリアリティがある。 登場人物は3人とも自分本位で、彼らの姿を通じて、自己と他者…05月15日 01時21分
  • 俳優・亀岡拓次
    戌井昭人「俳優・亀岡拓次」 著者の作品を一言で評するなら、なんてことないのになんだか面白い。登場人物は皆どこかずれているけど、そのずれは他人事とは思えないし、力の抜けた筆に不思議と引き込まれる。 この連作短編集は、撮影の合間に居酒屋で酒を飲…05月15日 01時18分
  • カブールの園
    宮内悠介「カブールの園」 芥川賞候補になった表題作は、幼い頃に受けたいじめや差別の記憶と、過干渉な母との関係に悩む日系女性が主人公。タイトルからアフガニスタンの話かと思ったら、「カブールの園」とは女性が受けているセラピーのことを指す言葉で、…05月10日 19時05分
  • 西南役伝説
    石牟礼道子「西南役伝説」 西南戦争を体験した古老の話の聞き書き。「苦海浄土」と並ぶ著者の代表作とされながら、絶版で全集以外では手に入りにくかった作品だが、追悼か、大河ドラマ効果か、講談社文芸文庫から再刊された。ノンフィクションというよりは、…05月08日 19時14分
  • 屈辱ポンチ
    町田康「屈辱ポンチ」 十数年ぶりに再読。著者の作品は高校生の時に「夫婦茶碗」を読んで爆笑して以来、新刊が出ると手に取ってきた。それまで活字、ましてや小説で声を上げて笑ったことなんてなかったので、小説の面白さを教えてくれた作家の一人でもある。…05月04日 01時05分
  • 転校生
    平田オリザ「転校生」 朝起きたら転校していて以前の記憶はないという生徒が教室に入ってくる。不思議な展開だが、その謎を掘り下げていくわけではなく、生徒たちの日常会話とも言うべきものがだらだらと続いていく。 同時進行の会話が多いのが著者の戯曲の…05月04日 00時11分
  • いつも旅のなか
    角田光代「いつも旅のなか」 著者の作品を読むようになったのは比較的最近で、バックパッカーのような旅をしていたことや、旅のエッセイを結構書いていることも知らなかった。 旅行記の面白さには二種類あって、一つは自分ができない旅を体験させてくれるこ…05月02日 01時03分
  • 人形の家
    イプセン「人形の家」 1879年に発表されたイプセンの名作。近代劇の到来を告げる作品であり、家庭における女性を、意志を持った一人の人間として描いた最初の作品でもある。難しく考えなくても、単純にサスペンスタッチの家庭ドラマとして十分に面白い。…05月01日 18時32分
  • 津波の霊たち 3・11 死と生の物語
    リチャード・ロイド・パリー「津波の霊たち 3・11 死と生の物語」 英「ザ・タイムズ」紙の東京支局長による被災地のルポルタージュ。東日本大震災に関する最も優れた記録の一つであると同時に、日本人論、日本文化論としても白眉の内容。 著者は日本に…04月26日 23時12分
  • 再婚
    吉村昭「再婚」 人生の何気ない場面を捉えた短編集。著者の作品は「羆嵐」などの記録文学や評伝系の長編しか読んだことが無かったが、短編の名手でもあったことが分かる。 表題作は、妻を亡くし、再婚に向けた見合いをする初老の男の姿を描く。好意を抱いて…04月23日 17時04分
  • 新ゴーゴー・インド
    蔵前仁一「新ゴーゴー・インド」 インド旅行記のロングセラー。出版社/雑誌の「旅行人」を主宰する著者の原点であり、1980年代後半以降のバックパッカーに大きな影響を与えた一冊。2001年刊行の新版は、86年刊行版に新たなイラストやデータが追加…04月19日 19時44分
  • 昭和の犬
    姫野カオルコ「昭和の犬」 2013年下半期の直木賞受賞作。戦後に生まれ、「昭和」とともに育った少女の半生を、私小説風でありながら、どこか突き放した視点で綴る。 短編の積み重ねの形を取り、どのエピソードにも犬が登場する。作中で大きな事件は起こ…04月19日 19時34分
  • もうひとつのワンダー
    R.J.パラシオ「もうひとつのワンダー」 「ワンダー Wonder」で描かれなかった三つの物語。後日譚ではなく、前作でいじめっ子として描かれたジュリアンと、幼なじみのクリストファー、優等生のシャーロットの3人の視点で、それぞれの学校生活が綴…04月18日 00時22分
  • 海の見える理髪店
    荻原浩「海の見える理髪店」 2016年上半期の直木賞受賞作。短編のお手本とでもいうような、良質な6編の物語。 表題作は、海辺の理髪店に客として訪れた青年が、店主の語る半生に耳を傾ける。短い語りの中に人生の哀歓が凝縮され、ラストも鮮やか。 そ…04月17日 00時00分
  • 行商人に憧れて、ロバとモロッコを1000km歩いた男の冒険
    春間豪太郎「行商人に憧れて、ロバとモロッコを1000km歩いた男の冒険」 ロバに荷車を引かせてモロッコを南北に縦断。モロッコと言ってもアトラス山脈から地中海にかけての地域で、人跡未踏の地を行く前代未聞の大冒険!という性質の挑戦ではないが、行…04月13日 22時45分
  • 4TEEN
    石田衣良「4TEEN」 2003年上半期の直木賞を受賞した著者の代表作の一つ。都会に住む現代の少年の姿を描きつつ、古典的な友情物語の趣もある爽やかな作品。 大人と子供のはざまで戸惑い、焦り、時に諦め、時に自分を奮い立たせながら成長していく4…04月11日 23時29分
  • 異類婚姻譚
    本谷有希子「異類婚姻譚」 2015年下半期の芥川賞受賞作。 「異類婚姻譚」と言えば古くからある説話の一類型だが、ここで描かれるのは現代の夫婦関係。会社員の夫と暮らす専業主婦の視点で、現代の説話は綴られる。 家では何も考えたくないと言い、テレ…04月10日 09時22分
  • 東山彰良「流」 2015年上半期の直木賞受賞作。この回は芥川賞の又吉直樹「火花」が話題をほぼ独占してしまったが、直木賞のこの作品も近年にない傑作として異例の高い評価を集めた。 舞台は戦後の台湾。抗日戦争から国共内戦の時代を生き延び、大陸から…04月08日 00時14分
  • 日本文学盛衰史
    高橋源一郎「日本文学盛衰史」 小説はうそをつきやすい。真顔で出鱈目を書き連ね、うそと真実の境界を無効化してしまうことができる。高橋源一郎のこの小説は、新たな日本語文学を生み出そうと苦闘した近代作家たちの姿を描きながら、そこにさも当然のような…04月05日 23時18分
  • エキゾティカ
    中島らも「エキゾティカ」 上海からバリ、インドまで、アジアのさまざまな国を舞台にした中島らもの短編集。寓話のようなエピソードから、日常を切り取った一篇まで、短くも鮮やか、不思議な読後感がまさに“らも節”。食事の描写が多く、その土地の匂いが漂…04月05日 00時37分