ミサロピシ

登録ID
1953272
サイト名称
ミサロピシ
URL
http://blog.goo.ne.jp/missallo3
紹介文
Missallopishii
カテゴリ
  • Web小説 (100%) - 1 / 116人中
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※最新の記事

  • missallopishii
    「三万年の目覚め」 新聞の切り抜きを大事に持っている。 その記事には四輪の花が写っている。 かつて夢に咲いた 凍えた地表の花と その花たちが結びついて 記憶の中にある 夢に咲いた花も 三万年前の花も その白さは同じ 片方は種子の 夢の花は記…05月25日 06時37分
  • missallopishii
    別れ 夜半に起きて 椅子に座ると 薄明りのなかで 背中を押されているような 気がして ただ静かにして 机の上の 紙を見つめている 全てのことが 消え去って 紙が 其処にあるなら それでいい 目を閉じて 少しの呼吸を して 遠い風景のなかで …05月22日 01時34分
  • missallopishii
    皐月の空 鯉のぼりが 横一列に並んで 空を 横切っている 垂れた紙の下を 駆け抜けてゆく子等の 声が 聞こえる 裸足で 駈ける子等の 叫び声が 聞こえる 皐月の空の 奥深く 子等の 声がする 05月21日 03時36分
  • missallopishii
    別れ 夜半に起きて 椅子に座ってみる 薄明りのなかで 背中が何かに押されているような ただ静かにして 何も書かれていない 机の上の紙を見つめている 全てのことが 忘れ去られて 消え去って 其処にあるなら それでいい 目を閉じて 少しの呼吸を…05月21日 02時20分
  • missallopishii
    虫 兎に角 座して 冬空の中にいると 何もかも 寒々として 季節外れの 蟋蟀が 鳴いている 05月20日 13時35分
  • missallopishii
    仕事 口に針金を通されたまま 吊るされている鯉 広場の真ん中を 横切っている 垂れた紙の下を 駆け抜けてゆく子等の 泣き声が 聞こえる 裸足で 無言で 見上げる子等の 叫びが 聞こえる 鯉を 吊るしてはいけない 子等に見せてはいけない それ…05月20日 05時07分
  • missallopishii
    瀬戸の朝 朝早く 雉が挨拶してくれる ケーン ケン ケーン ケーン その後 コッチ キユウ コッチ キユウ そして ホー ホケキョ ホッケキョ 横から ドッチラケ ドッチラケ 最後に ホー ホケキョ 兎に角 朝は賑わって その小山の 向こう…05月18日 06時54分
  • missallopishii
    白い花 忘れかけていた、その観葉植物の葉の奥から、捻じれた白い蕾が現れた。 それは、忘れていた年月の水やりの習慣のなかの出来事だった。 「花が落ちた草だから、半値でもいいよ」と聞かされて、 名もしらぬ、その鉢植えの草を買って、部屋に置いたの…05月15日 05時02分
  • missallopishii
    お詫び 当分の間、休みます。 ありがとうございました。 missallopishii 05月12日 16時04分
  • missallopishii
    正念さんは触れなかったが、宿の壁に書かれた老婆の言葉を、ミサロピシは目にしていた。 キャクジン ナケレド キタレリ タビビト ヒトリ フユノ ハジメニ ミサロピシは、その言葉を想い出しながら、冬の急坂を上った。 見上げると雪交じりの空が広が…05月11日 06時22分
  • missallopishii
    木花村からシラタキ へ mは、18番目の洞窟を出て、山越えでシラタキへ抜ける道を上り始めた。 今までの川沿いの道と違い、険しい上りの山道は、苦戦を強いられそうに思えた。 右下を眺めると、鉱山の閉鎖とともに静まり返った木花村が見えた。 その風…05月10日 09時29分
  • missallopishii
    親知らず 苦しいとき 噛んで耐えた 楽しいとき 開いた口の奥で 胡坐をかいていた 悲しいとき 人知れず静かにしていた 悔しいとき 歯ぎしりして 浮いていた 怒ったとき 風を切った そんな親知らずが 揺らぎ始めて とうとう 抜けた ぽっかり空…05月09日 02時10分
  • missallopishii
    みなさま へ ミサロピシは、翌朝、正念さんにお礼を伝えて、杖と木椀、地図を受け取って別れた。 その後、18番目の洞窟に立ち寄ってから、「シラタキ」へ向かう山越えの道を上っていった。 これからも、随時、風景についてお伝えします。時には訪ねてく…05月08日 00時30分
  • missallopishii
    ミサロピシは、正念さんが話をする間、一言も口にしなかった。 そして、源夢じいさんが、地図に「木花村」のこと「木花館」のことを書き記さなかった訳を、火を見つめながら理解した。 その後、火から目を離し、正念さんに話しかけるように呟いた。 「金剛…05月07日 00時13分
  • missallopishii
    正念さんは、囲炉裏の火を見つめながらゆっくりとした口調で話を続けた。 「その事故は、今と同じような肌寒い季節の某日、突然に起きたのです。 道に面した一階の部屋へあなたのお兄さん、確か、中学生だったと思います、の友達が慌ただしく走り込んできた…05月06日 00時33分
  • missallopishii
    「杖、木椀、地図を見て、あなたがミサロピシだとわかりました。何故、分かったかにについては、これからの話のなかでわかります。 それと、逆戻りしても何も其処にはありません、と話したことについて補足しておきます。 ミサロピシ、あなたの場合には、衝…05月05日 03時16分
  • missallopishii
    囲炉裏には、薪ではなく炭火が赤く点っていた、それを見て、mは洞窟へ向かう前のことを思い出した。そのことについて、何故か、正念さんに話しをしてみたくなった、というのは、あのとき、凍えた道を、mの方へ歩み寄ってくる一人の老人を見た記憶からだった…05月04日 00時11分
  • missallopishii
    mが、障子を見ながら、もう夕暮れ近くか?と想っていると、背後で襖が開いて老人が入ってきた。 「少しは、疲れがとれましたか?もう日暮れですから、一風呂浴びて食事にしましょう、山のものばかりで、たいしたものはありません、玄米と茶葉に少し毛が生え…05月03日 00時33分
  • missallopishii
    然し、其処へ向かって歩けば歩くほど、先ほどまで鮮明だった記憶が消えてゆく。 眼前に広がる風景も、変容を繰り返す、挙句の果てに視界から全てのものが消えて、 白一色の凍えた道を一人の老人が歩み寄ってくるのが見えた。 mは、動揺というより、恐怖に…05月02日 00時24分
  • missallopishii
    谷川は今迄とは逆に流れている。 mは、流れに沿って下った。 暫く歩いた右手に、一つの橋が谷川を横切っている、その奥に、「木花館」が見える。 その景観が、mの記憶を鮮明に蘇らせた。 その記憶は、あの老婆の声で蘇ったmが死と向き合った時の記憶、…05月01日 01時38分
  • missallopishii
    翌朝、老婆と源夢じいさんのことを思いながら、mは初冬の川辺に立っていた。 緩やかな川面へ、木の葉が落ちては消えてゆく。 流れは螺旋状に円を描き、ゆったりとして、何処へともなく動いているように見えた。 「木花館」の方角を見ると、相変わらず、白…04月30日 00時19分
  • missallopishii
    17番目の洞窟はこれまでの洞窟のなかで最もこぢんまりとした構えだった。 しかし、囲炉裏の造りは同じで、その姿を見るだけで、mの気分は楽になった。 灯を点し、その明かりで周囲を見た。 岩壁は輝いている。 その中に、一行、文字が刻まれている。 …04月29日 00時10分
  • missallopishii
    行く道の左手に、時々、上方に向かう小道が草を被ったまま現れる、それらは、住まいの庭に繋がっていた道なのだろう、と想いながらmは歩いた、そして、右側へ下りてゆく小道は谷川へ下って、対岸へ渡る、木を束ねた橋が架かっているのだろう、と想ったりもす…04月28日 06時02分
  • missallopishii
    「六人が並んで寝起きした家」は無かったけれど、湧水がmを迎えてくれた。 そのことは、mにとって、言葉がないほど嬉しい出来事だった。 そして、正吾さんが何故、延命寺、霊峰・石高山、シラタキ・木花村を行脚し続けるかを理解した。 同時に、老婆の声…04月27日 00時18分
  • missallopishii
    やがて、その石積みの全容が視界のなかに現れたとき、mは息を呑んだ。 石積みの上にあった建物は見る影もなく、一面、枯れ草が覆っている。 当時、対岸には、数軒の民家があった筈だが、それ等も悉く消えて、幽かに道の痕跡が残っているだけだった。 その…04月26日 01時09分
  • missallopishii
    翌朝早く、身支度を済ませて、mは16番目の洞窟を後にした。 石高山へ登る道とは逆のなだらかな坂を谷川の方へ下った。 その道の左手沿いには杉林が続いている。 地図では、17、18番目の洞窟の位置はさほど離れていないように見える、というのも、そ…04月25日 01時16分
  • missallopishii
    「六人が並んで寝起きした家」、その家を見れば、谷川を見て「キハナ」を想い出したように、老婆の言葉を理解できるかもしれない。 そんな想いが過ったのだった。 「木花館」へ辿り着く前に、その家に立ち寄って記憶に触れることができれば、源夢じいさんに…04月24日 00時31分
  • missallopishii
    記憶を辿っているうちに陽は落ちていた。 薄明りのなかで木の枝に灯りを点しながら、mは老婆の声を反芻していた。 オマエノ スガタ オマエノ キオク 記憶が自分の「スガタ」ということを、今のmには受け入れることができそうにない。 6人の姿を鮮明…04月23日 02時09分
  • missallopishii
    若しや、源夢じいさんからの手紙がありはしないかと見るが何もない。 洞窟内は広い、その空間にこれといったものはなく、板を敷き詰めた床が外からの薄明りを受けて涼しげな様子だった。 まだ陽は落ちていないが、谷川沿いの洞窟も後二つということもあって…04月22日 00時52分
  • missallopishii
    「霊峰・石高山へ」「木花村落へ シラタキへぬける分岐に宿あり」 案内板が二股の左右にそれぞれ立っている。 左は石高山方面へ登る坂道、右は木花村落方面へ下る坂道。 11番目の洞窟で目にした案内板と同時期に立てられたのだろう、同じように風雨に打…04月21日 00時22分
  • missallopishii
    mは、池の片隅に立って暫らく揺らめく底石を見ていた。 白く壊れた石は日差しのなかで幾重にも重なっている。 重なったまま透明な湧き水のなかで眠ったように動かない。 其処から目を上げて、道を横切っている流れの溝の先を想い描くのだが、その先の風景…04月20日 00時17分
  • missallopishii
    翌朝、外に出ると、昨夜見えなかった風景がmの前に広がっている。 谷川の両岸から稜線へ向かう山肌も今までのように狭隘な切迫感から少し緩やかな形相に変わっている。 このまま進めば、多分、木花村の集落へ辿り着くのだろうとmは思った。 暫く歩くと、…04月16日 02時28分
  • missallopishii
    洞窟に辿り着いた頃には陽が落ちて、暗闇のなかで明かりを点すようなことだった。 いつものように、囲炉裏の傍に杖、木椀などを置いて、源夢じいさんのことを想い浮かべた、囲炉裏がそうさせた。その囲炉裏から広がる空間の清楚な感じは源夢じいさんの仏師と…04月15日 01時00分
  • missallopishii
    14番目の洞窟は中を覗いて、変わった様子がない為、囲炉裏の確認の後、mはそのまま次の洞窟まで歩を進めることにした。歩きながら心なしか少しずつ景観が広がりを持ってきているように感じ始めていた。目に入ってくる谷川沿いの風景もそれとなく見たことが…04月14日 01時05分
  • missallopishii
    覆いかぶさるような大木が道の両側に立ち並び、道はまっすぐ奥へと続いている。 木花村の名は、ここから生まれたのかもしれない、mは、不図思った。 梢の枝が触れ合って、その辺りから木の葉が舞い落ちてくる、手を差し伸べても、それらは抜け落ちてゆくだ…04月13日 04時06分
  • missallopishii
    木花村へ 覆いかぶさった大木が 道の両側に立ち並び 真っ直ぐ奥へと 伸びている 梢が 空で交互に触れあい 枝を離れた木の葉が 舞い落ちる mは老婆の声を聞きながら、源夢じいさん、正吾さん、源定さん、夢静さんたちのことを 想い起しながら木花村…04月13日 03時00分
  • missallopishii
    mは身支度を済ませて洞窟を出た。 源夢じいさんの気持を携えて、書き残すことは無かった。 午後の日差しが木々の間を抜けて谷川に注いでいた、その明るさに誘われて川岸まで下りてみた。流れの中の小石の間から湧水が溢れて水中でもう一つの流れを作ってい…04月12日 01時40分
  • missallopishii
    囲炉裏に灯りを点してから、mは改めて杖を見た。 「杖を失くさないように」源夢じいさんが地図と一緒に残してくれた手紙の冒頭に書かれていた文言をmは思い出していた。記憶の表層は物影、文字を見ることから蘇り連鎖して拡散してゆく、そのことは、谷川の…04月11日 00時11分
  • missallopishii
    源夢じいさんのことが気になって仕方ないmの足取りは心なしか重い。 そんなmの気持を鎮めるかのように懐で木椀と手紙の音がする。 仏師の源夢じいさんのことだから何処かで木彫に明け暮れているだろう、と想いながらmは歩を速めた。 舞う落葉の下をゆく…04月10日 01時22分
  • missallopishii
    山間に見える白い煙の点は木花村の集落の位置のように思えた。 そうだとすると、次の洞窟からは数日あれば辿り着くことができる。 一度捨てた望みが叶う、しかし、今、得体のしれない空寂がmのなかに居座っている。 そして、木花村に近づけば近づくほど、…04月09日 05時31分
  • missallopishii
    山間に見える白い煙の点はどうやら集落の位置のようだ。 そうだとすると、次の洞窟からは数日あれば辿り着くことができるかもしれない、mはそう思った。 一度は捨てた望みが叶う、しかし、今、mのなかに得体のしれない空寂が居座っている。キハナに近づけ…04月09日 01時59分
  • missallopishii
    久しぶりに見上げる空は川と同じ青色をしている。 その間を歩く自分はどんな色をしているのだろうか、同じ色ではなさそうだ、そんな答えが返ってきそうに思えた。 キオクハ イチドニ ヨミガエル ソレヲ ワスレズ ゲンリュウヘ サカノボレ これは、老…04月08日 00時18分
  • missallopishii
    谷川を挟んで、対岸の急峻な山肌は少し緩やかになって、視界が開けてきたようにmは感じた。樹林は紅葉へ向けて赤や黄金色の色合いを増しつつあった。 地図上では、13番から18番目までの洞窟は比較的、等間隔で位置しているように描かれている。その間の…04月07日 01時03分
  • missallopishii
    壁の文字は囲炉裏に点した灯りのなかで際立つように彫られている、その技巧には木彫と同じ共通点があるようにmは感じていた。それらの文字群に再度目を向けて、源夢じいさんのことを想った。 夜が更けた、その静けさのなかでmは口ずさんでみた、時間が逆流…04月06日 01時26分
  • misallopishii
    一度、諦めていた集落についての望みが甦った、キハナ、その言葉には現実味があった。 mは、12番目の洞窟の岩壁に刻まれた文字群の詳細を見て木花村に関わるものは全て書き移した。そのなかに「シラタキの朝」があった。老婆の波長と異なるので別人が認め…04月05日 01時52分
  • missallopishii
    源夢じいさんはmが書き残した手紙に触れていない、少なくてもこの手紙を書いた時点では、でなければ尋ね事の少し位には触れてくれる筈だ、とmは考えた。 それはそれで仕方のないこと。今のmは、夢から覚めかけたように、希薄ではあるが、風景のなかの詳細…04月04日 00時57分
  • missallopishii
    晩秋の落陽は早い、陽が落ちない内に12番目の洞窟へ辿り着きたい、その一心で、mは歩いた。一方、谷川はますます木花村の記憶を蘇らせつつ流れていた。そんな道すがら、洞窟へ着いたのは谷川が最も夕日に映える頃合いだった。 洞窟に入るや否や、囲炉裏に…04月03日 01時05分
  • missallopishii
    竹林を抜けると、いきなり岩ばかりの谷川が右下に現れた。青銅色と白い縞模様の岩がそれぞれ混在して特異な景観をつくっている。その岩たちを縫うように透明な水が下っている。 瀬音を聞きながら暫くその景観をmは見ていた、そして、瀬音と一緒になって蘇っ…04月02日 01時29分
  • missallopishii
    11番目の洞窟への距離は地図通りで、10番目の洞窟を後にしてから早々と近くまで着いた。 道の両側には竹林が茂っている、其処を抜けると洞窟の横に久しぶりに目にする案内板が立っていた。 「この先、シラタキへぬける分岐に宿あり」 風雨に打たれて消…04月01日 01時20分