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「F1レーサーには、イカれた奴しかいない。」
最近仕事が多忙で、ブログ更新も映画鑑賞もままなってませんが、先日時間を作って、話題作ラッシュを観てきました。
<感想(ネタバレしまくりなので注意)>
ニキ・ラウダとジェームス・ハント。二人のF1レーサーの実話を描いた今作品。
年代的には、私が生まれる前あたりの話なので、詳細に関してはほとんど知りませんでした。
天才的な頭脳を持つ論理派、ニキ・ラウダと、本能で行きる才能の塊のジェームズ・ハント。
まったく性格が反対の二人は、お互いを認める事が出来ませんでした。
ニキはいつでもクールで、物事を道筋を立てて考える合理主義者なので、いつでも陽気・自由気ままに振舞うハントが気に入らなかったようです。
しかし、そんなハントはF1の契約が切れ、レーサーとしての危機に立たされます。
ニキがフェラーリと契約し、F1レースで実績を上げる一方、ハントは酒浸りの日々が続き、奥さんにも逃げられてしまう始末。
しかし、ハントの本能はそれにより呼び覚まされます。
本能のままに生きるハントには、野生が欠けていたのでしょう。
欲望のままに女を喰らい、運転する。
そんな彼の実力を買ってくれたマクラーレンと契約し、ついに同じ舞台に戻ってきます。
ニキとハントの激戦が続く中、歴史に残る大事件が起こります。
雨のレース中に、ニキがクラッシュし、大事故を起こすのです。
全身に大やけどを負ったニキ。
誰もがF1レーサーとしては絶望的だと思っていました。
しかし、その事故から42日後。
ニキはレースに復帰します。
顔にはおびただしい火傷跡があり、怪我も完治していません。
ハントは、ニキの事故に責任を感じており、ニキに謝罪をします。
しかし、ニキは答えます。
「君の勝つ姿をテレビで見て、生きる闘志が湧いた。僕をここに呼び戻したのも君だ。」
ハントは複雑な気持ちを抱きつつも、ニキの復帰を喜びます。
そして、ニキを本当のライバルと認めます。
そして迎えたシーズン最終戦。
場所は日本、富士スピードウェイ。
ポイントはニキがリードしていますが、ハントにも逆転の可能性があります。
天候は、豪雨。
ニキの脳裏に事故の瞬間がよぎります。
やはりニキには事故のトラウマがあったようで、ニキは途中棄権します。
恐怖という魔物には勝てなかったようです。
ハントは本能のままに、全力を尽くします。
結果はハントの逆転優勝。
天候が晴れならばニキが勝っていたかもしれません。
しかし、雨のリスクを含めて、それらに打ち勝ったハントこそ勝者に相応しいと思います。
陽気なハントは、翌年F1レーサーを引退しますが、ニキはその後も勝利を重ねます。
ニキの完全復帰は、ハントの存在が大きく、ニキもその事には感謝をしていたようです。
一方のハントはというと、ニキほど深くは考えていないようで、彼の性格を表していますね。
男の熱い友情に心を揺さぶられた作品でした。
冒頭のセリフは、ハントが奥さんに対して言った言葉ですが、ニキもまた、違う意味でイカれていると思いました。
常に死と隣り合わせで、男のロマンであるF1。
まともな神経では勝ち続ける事などできないのだと思いました。
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