さて、前回の「マッチングプロセスパート1」ではアンマッチ(カップル不成立)の恐ろしさについて話してみましたが、今回はいよいよ本題のマッチングプロセスパート2です。
前回と重複する箇所も幾つかあるとは思いますが、お許しください。
もう一度、4年生時の流れを見てみましょう。
一般的な4年生のスケジュール:
・6月 USMLE STEP2受験
・7月 ERAS (研修医マッチングシステム)の準備開始
・9月 ERAS締め切り
・10月末-1月末 面接
・2月 ERASへマッチングリスト提出
・3月 マッチング
・5月末 卒業式
今日はこの10月から3月までに着目してみたいと思います。
9月にはERASの提出締切日がやって来て、その後約1ヶ月間の面接対策期間が設けられています。
※実習は4年生中ずっと続きます。
ちなみに、アメリカ人は非常に面接がうまいです。イメージ通りの高いコミュニケーション能力を持っている人が多い印象を受けます。
そんな中、自分が医学部の先生に頂いたアドバイスで勇気を得たのは、
「面接に呼ばれたら、あなたは他のみんなと同じ土俵にあがったんだ。自信を持って行きなさい。そして、選ばれるのではなく、選びなさい。面接というのは、そういうももでしょ?」
先生にこう励まされて、大きな勇気を頂きました。
確かに、面接に呼ばれたということは全てのスクリーニングを突破したというわけです。つまり、この人と働いても良いかな、という前提で面接に呼んでいるのです。
また、面接は確かに受験者が初めて(ほとんどの場合)直接相手側と話す機会であります。受けるこちら側に、選ぶ権利があり、(後で詳しく書きますが)好みじゃない場合は面接後にアプリケーションは取り下げてもいいのです。
話はずれますが、多くの学生はこのアプリケーション、20-50ほど提出します。それは、現在全ての科の競争率が異常にあがっていることが理由の一つと考えられます。
そうすると、受験料はもとより、面接のための旅費もバカになりません。
自分もカリフォルニアの医学部に行っていたのですが、東海岸のフロリダの病院まで面接の為に、飛行機で日帰り旅行をしました。
しかし、ほとんどの学生はたとえ旅費がかかったとしても、なるべく多くの病院と面接する努力をします。
それは、希望の科への面接を12の病院から得ることができた場合マッチ率95%という統計があるからです。
面接日も前の日に食事会があったり、病院見学があったり、それぞれ様々です。
こうして医学生は、厳しいマッチングプロセスを経て3月のマッチデーを迎えます。
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