投稿:2021-04-14
| 更新:2021-07-11
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2021春スイカ『黒皮スイカ』の栽培記録です。定植から収穫までを記録します。家庭菜園やプランター菜園でのスイカ栽培の参考になれば幸いです。
スイカ栽培は初めてなので接ぎ木苗を購入し栽培します。割高ですが安心です。
スイカ栽培 基本情報
スイカは高い気温と強い光を好む野菜で、日当たりがよい畑でよく育ちます。土壌はあまり選びませんが、水はけがよいことが条件です。施肥では元肥のチッ素が多いとツルができすぎて着果が悪くなるので、元肥のチッ素は控えめにします。連作すると土壌病害のつる割病が発生しやすくなるので、4~5年の輪作をするか、接ぎ木栽培にします。
《発芽適温》 25~30℃ 約4日で発芽(保温が必要)
《生育適温》 25℃前後
《育苗期間》 本葉4~5枚で定植 栽培日数約35~45日で定植
《収穫時期》 大玉系は開花後45~50日、小玉系は35~40日が目安
《タネの寿命》 タネには寿命があります。こちらで確認できます。スイカ種の寿命は4~5年です。
種まきは4つの条件を揃えれば芽が出る!🔗発芽を成功させる方法とコツ
2021年4月14日 栽培日数0日 畝づくり
・腐葉土、苦土石灰、有機肥料を土に混ぜ深さ30㎝を目安によく耕します。空気を土中に含ませるようにふっくらと仕上げます。
・畝高10㎝の畝にします。
・植える箇所の真下を深く掘り、腐葉土と『米ぬかもみ殻ボカシ』を入れ土とよく混ぜます。
・黒マルチを敷きます。植える箇所に穴を開けておきます。
・スイカは子づるが出て広い面積を覆っていきます。今回は子づるを4本伸ばし2個の大玉スイカを収穫する予定です。150×60㎝の畝を1株の苗で栽培することにしました。
・天気予報を確認しながら、暖かくなる日の午前中に定植します。
2021年4月17日 栽培日数0日 定植
・休日、午後から雨予報ですがビニールトンネルするし、比較的暖かいので定植します。
・植穴を掘り浅植えにします。水をたっぷり与えて完了です。
・小さな空気穴のある透明フィルムをトンネルして雨除けと保温をします。
・既に4~5節まで伸びているので根の活着が確認出来たらすぐに親づるの摘芯をします。
2021年4月25日 栽培日数8日 芯止め
・今回は、4本の子づるを伸ばし2個のスイカを育てる予定です。このための仕立てを行いました。
①主枝(親づる)より子づるの方が実のつきが良いので主枝は摘芯する。
②4本の子づるを伸ばすにあたって、第2節の子づる以後を利用するので第1節の子づるは摘み取る。子づるは第2,3,4,5,6節の中で勢いのある子づるを4本利用する。
以上のように仕立ててみました。
・各節には既に子づるが見え始めています。順調に伸びてほしいです。
2021年5月8日 栽培日数21日 仕立て
・親づるを芯止めしたので子づるの成長が始まりました。子づる4本伸ばして2個の実を育てる予定です。今後ツルがごちゃごちゃしそうなのでテープで目印を貼りました。1節2節と5節の子づるの勢いが良いです。
・着果までの孫づるは摘み取ります。だんだん仕事が増えてきますね。
2021年5月15日 栽培日数28日 仕立て
・子づるの成長が続いています。1節と2節と5節の子づるが勢いがあります。1節の子づるは10節にまで伸びました。2節は6節、5節は4節です。孫づるは全て摘んでいます。
・1枚1枚の葉も大きくなり、混み合って風通しが悪くなって病気が発生しないか心配です。今のところ健全です。
2021年5月23日 栽培日数36日
・13節目に雌花がありました。着果させるのは16~22節の間の雌花が良いとされているので摘んでしまいました。
・各節から孫づるが出てきますが、着果節以前は摘み取ります。
2021年5月26日 栽培日数39日
・1節(2節)の子づるが16節まで育ちました。ここから22節までに咲いた雌花に受粉させ着果させます。雌花が咲いた朝に雄花も咲いていないといけないのでこれから注意深く観察しないとです。
・予備を含め5本伸ばしていた子づるのうち、3節目(4節目)を摘み取りました。これで4本伸ばしの2果収穫のベースが完成となりました。
2021年5月29日 栽培日数42日
・気候も安定してきたのでトンネルを外し、つるが伸びる方向に防草シートを敷きました。梅雨に入っているので風通しが悪くならないように仕立て直しました。脇芽の孫づるは摘み取ります。うどんこ病の症状が少し見えたのでカリグリーンを散布しておきました。
🔗家庭菜園 オーガニック栽培で天然成分を利用した殺菌剤カリグリーン
・1-19節に雌花が現れました。この雌花ちゃんを受粉させて着果させたいと思います。雄花の開花とタイミングが合いますように。
2021年5月31日 栽培日数44日
・雌花を見つけてから2日後、朝8時頃花が咲きました。人工受粉させます。同じく朝咲いた雄花を摘んで受粉させます。
・雌しべの先にまんべんなく花粉をつけます。
・受粉した日が分かるようにシールを貼っておきます。さて着果してくれるかな…
2021年6月4日 栽培日数48日 着果
・ふくらんできました。人工受粉が成功したみたいです。かわいいかわいいミニチュアスイカですね。
2021年6月8日 栽培日数52日 握りこぶし大 追肥
・大きくなりました、握りこぶしくらいあるでしょうか。黒皮スイカになるべくスイカ独特の模様が消えました。
・別の子づるにもう一つ着果しましたので、とりあえず4つ伸ばしの2個収穫の土台ができました。
・ネットに入れて鳥害を防ぎます。が、もっと良い防鳥グッズを早く探さないとです。
・実が大きくなり始めましたので、ここで追肥をします。着果後に施すことでツルボケを防ぎます。
・株元から30㎝位離れたところ、ビニールマルチをはがして少し掘るとと白根が見えます。この辺りに化成肥料をパラパラとまき、土と混ぜて埋め戻しておきます。
2021年6月25日 栽培日数69日 玉がえし
・受粉後25日が経ちました。だいぶ大きくなりました、ここまで順調です。玉がえしをして真下にあった面を日に当て色を付けます。
・株元付近の葉がだいぶ弱ってきています。病害虫にやられないようにマラソン乳剤を散布しました。少しおいてダコニールも散布する予定です。
2021年7月11日 栽培日数85日(受粉後41日) 収穫
・受粉後41日、玉の大きさ十分、となりましたので収穫しました。若干早すぎた感はありましたが、まあまあ甘くてそれなりのスイカでした。収穫時期の見極めが大事ですね。
・もう一つの実は途中で成長が止まってしまいました。
・初めてのスイカ栽培にしては大きく育てることができたので満足しています。が、家族消費を冷静に考えた場合、小玉スイカサイズで十分なのだと気が付きました。
まとめ
・スイカを甘くするには受粉30日後辺りから水分を切った方が良いとされていますが、ちょうどそのタイミングで梅雨前線の活動が盛んになり大雨が続きました。これが物足りない甘さの原因だったのかもしれません。
・植物は、光合成で作り出した養分と、土中にある養分を取り込んで成長していきます。土中にある養分は微生物の働きによって植物が吸収できる養分になります。また植物が養分を吸収するときにも微生物が大きく関わっています。要するに土中に微生物がいなければ植物は土中の養分を吸収できないのです。土中の微生物が多ければ多いほど植物の養分吸収の効率は高まることになります。
光合成は天気に左右されますから、人がどうこうするのは不可能ですが、微生物を多くすること、土壌環境を良くすることはできます。
異常気象で野菜栽培は難しくなっています。少しでも植物が元気に育つように、微生物の多く住む土壌環境を作り、毎年美味しい野菜が収穫できるようにしたいものです。
・根が養分・水分を吸収するためには、エネルギーが必要です。
エネルギーを生み出すために、植物は光合成でつくったデンプンを根に送ります。
根は吸い込んだ酸素とデンプンを結合させてエネルギーを作り出します。
根に欠かせない3要素は『空気』『水』『養分』ですが、中でも空気が不足すると根は酸素欠乏で窒息し、やがて根腐れを起こします。
作付け前には、深くまで土を耕して空気を含んだ土にしておくことが大事です。
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実も葉もひと回り大きくなるような気がしています。是非お試しください。
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温暖化と家庭菜園
野菜は、日光が大好きです。特に夏野菜は日光と温度を要求しますが、昨今の猛暑、酷暑の中では気温の上がり過ぎにより、元気がなくなり成長が弱まったり、病害虫が多発したりします。日光は好きでも異常な暑さは好きではないようです。
地球温暖化が原因とされるこの暑さですが、下記写真資料にある通り1960年代から暑さが顕著になりはじめています。植物の進化はもっともっと長いスパンですから、温暖化のスピードに植物の進化が追い付いていないというのが現状のようです。
将来、人間にとっても植物にとっても過ごしやすい夏に戻ってくれるのが一番良いのですけど、どうなることやら。現状ではこの暑さにも負けない品種の改良を待つしかないのでしょう。
日本の夏は徐々に暑く、長くなっている (東洋経済ONLINEより)
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参考文献
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Last Modified : 2021-07-11