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京の一枚

京都 西本願寺・親鸞聖人降誕会 20日 能の奉納:21日


親鸞の生誕を祝い、慶祝行事が催されます。


聖人は承安3(1173)年のこの日、京都の日野で生まれました。


能、狂言が南能舞台で演ぜられ(21日)、懇志5,000円以上で鑑賞券・飛雲閣での御抹茶の接待があります。




親鸞聖人と降誕会


親鸞聖人は、1173年5月21日(旧暦 承安3年4月1日)にお生まれになりました。


西本願寺では1874年(明治7年)より、この日を「降誕会ごうたんえ」と名づけ、親鸞聖人のご誕生を祝って、多くの行事が催されています。


お生まれになったのは、JR京都駅の東南約10キロメートルにある、現在の京都市伏見区日野西大道町にある法界寺ほうかいじの近辺であると伝えられています。


父は藤原家の流れをくむ日野有範ひのありのりさまとのことであり、藤原一門と言っても「正五位下しょうごいのげ」という下級貴族であったようです。


聖人は90年の生涯を通して、たくさんの教えと著作を残されながら、ご自身の出世、生涯についてほとんど語られていません。


聖人のご幼少の頃のことは、伝説にはいろいろとありますが、9歳の春に出家得度されたことのほかは、ほとんどわかっておりません。


仏教で一般に行事といえば、人が亡くなってからの年忌法要ねんきほうよう等が多い中で、お釈迦さまのお誕生日を祝う「花まつり(灌仏会かんぶつえ)」と並んで、聖人の「降誕会」が毎年行われていることは、私達にとって特別に意義の深いことであります。


その降誕会の多くの行事の1つに、金閣、銀閣と共に京都の三閣といわれる、西本願寺境内の飛雲閣ひうんかく(国宝)で行われる抹茶の接待があります。


この接待は本願寺第14代寂如じゃくにょ上人より後の、代々のご門主の茶道の師家しげである、「茶道薮内流家元さどうやぶのうちりゅういえもと」によって行われます。


私も学生時代に、このお家元に出入りをさせていただいておりましたので、よくお家元のお供をしてお手伝いをさせていただきました。


降誕会が近づくとそのなつかしい記憶が、つい先日のことのように思い出されるのであります。


また、当日は重要文化財の能舞台でお能が演じられ、豊臣秀吉の伏見城から移築したとも伝えられている国宝の「鴻こうの間」に座り、戦国時代の秀吉になった気分で、お能を間近に観るのも降誕会の楽しみの1つであります。




1995年5月10日(寺報『光寿』第4号)掲載




■場 所: 西本願寺


■期 間: 5/20 能の奉納:21日(※毎年同じ日程です)


■アクセス: 市バス9「西本願寺前」

■お問合せ: 075-371-5181


■詳細ページ: http://www.hongwanji.or.jp/

https://www.hongwanji.kyoto/


※主催者の都合により、予定・内容が変更される場合がありますので事前にご確認お願いいたします。


※写真は全て過去のものです。







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