ジェンダー・クライム 天童荒太

 2024年1月15日 第1刷発行

作品紹介・あらすじ

誰もが容疑者。誰もが当事者。
性にまつわる犯罪……ジェンダー・クライムは連鎖する。
土手下に転がされていた男性の遺体。
暴行の痕が残る体には、メッセージが残されていた。
「目には目を」
なんと男の息子は、3年前に起きた集団レイプ事件の加害者だった――。
次々現れる容疑者、そして新たな殺人。
罪を償うべきは、あなたかもしれない。
天童荒太の原点回帰にして、記念碑的作品!


天童荒太さんの作品は随分とお久しぶり。

一時期は好きでよく読んでいた、10年以上前かしら。

こちらは、本屋さんで見つけて図書館本を予約。

 

政治とお金の力で罪を認めなかったが為に、更なる罪を犯してしまった。更なる罪はもう隠蔽しようがないものだった。

 

レイプって殺人罪と同等の場合もあると思う。

量刑を決めるのも人間なのよね。

特に今より男性優位の社会だった頃の名残りがないとはいえない。難しい問題。

 

罪に向き合わないと前に進めないと強く訴えていたが、

罪人の謝罪を受ける受けないは被害者の自由よね。

絶対許せないし会いたくもないというのも答えの一つ。

人間の弱さや愚かさが良く分かるお話でした。

 

最後まで犯人が分からなくてミステリーとしても楽しめました。

 

また鞍岡直矢と志波倫吏(シバリンリ)の刑事コンビの作品ができたらいいのにな。