日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

小異を捨てて大道につけない政治家の小ささ

2024年06月12日 07時34分14秒 | 政治
 東京都知事選(20日告示、7月7日投開票)に立候補を表明している立憲民主党の蓮舫参院議員の支援を共産党が呼びかけていることをめぐり、国民民主党の榛葉賀津也幹事長は7日の記者会見で、「ご一緒できない」と述べた。榛葉氏は会見で、共産が作成した蓮舫氏への支援を呼びかけるビラに言及したうえで、「共産党さんとガッツリやっておいて、(国民民主も)ご一緒に、と言ったってご一緒できない。これでは本当に『立憲共産党』だ」と発言。現状では蓮舫氏への支援は困難との認識を示した。(2024/06/07朝日新聞)
「政治屋」と呼ばれる人士の扱いはなかなか難しい。ご挨拶の順序が誰々の後だったか、先だったか、その順序が違ったりすると、「覆水は盆に返らず!」というわけらしいのだ。こういう状況を表す言葉に甲州弁や駿河弁では「おちんぶりを掻く」という。「おちんぶり」とは「拗ねる」というぐらいの意味。こんなことで「拗ねて」みても世の中はよくならないのだが、拗ねてみたくなるのが「人情」というものなのかもしれない。しかし、コトは「政治」だ、「おちんぶり」など「掻いて」いないで、どうすることが地域住民にとって「最善」でなくても「善」であるか?、という観点で考えてもらいたいものだ。
上記記事のつづきは「これに対し、直後に会見した共産の山添拓政策委員長は、『都政をどうするかが問われているときに、共産党の<きょ>の字が出るともう拒絶反応というあり方をそろそろ終わりにすべきではないか』と反論した」とあったが、こっちの方が大人の判断というものであろう。
上記記事の発言者(榛葉某)の心底には、政治を己の気分にとって良いか悪いかという「おちんぶりの内側」で行っている日常が有るのであろう。そしてこの小ささがトータルとしてこの国の政治の小ささの因となっているのではないか? 「小異を捨てて大道につけない」貧困さ! 小選挙区という制度を基本にしたシステムでは、「小異と大道」とを常に念頭に置いて判断しないとカオスに陥るだけだ。小選挙区制度を導入してからこの国の政治が手の付けられない品質低下に陥った最大の原因は、上の榛葉氏のような小異にこだわって大道を歩けない小人政治家の存在のためである。
他方、与党に結集する人士は、「カネと権勢のためなら<小異>に拘らない」という太っ腹ばかり。これが政治をどんどん悪化させる。これに一段と力をつけるのは、つまるところ「小異」に拘泥する野党が有るからだ。
 


「ブルータス、お前もか?」 とカエサルは言った!

2024年06月11日 07時34分28秒 | 政治
 紀元前44年、古代ローマの大政治家ジュリアス=シーザー(カエサル)は、彼の命を狙う暗殺者の群の中に友人ブルータスの存在に気づき「ブルータスよ、お前もか?」と言ったという。歴史的に嘘か本当かは分からないがシェークスピアの名作「ジュリアス=シーザー  The Tragedy of Julius Caesa」(1589年)の名場面だ。
それまで、心底信じていた友人・知己を自分の暗殺者の中に見つけた複雑な心境が凝縮しているセリフ。この一作、この一行のセリフで永遠の名作になるような「One Phrase」である。こういうフレーズを、全くあてはまらないシチュエーションで使うと一気に抱腹絶倒の笑い話に替わるからそれもまた面白い。
「認証不正問題を起こした子会社のダイハツ工業の立て直しに取り組んでいたトヨタ自動車で、類似した不正が発覚した。6月3日に会見した豊田章男会長は自社の過ちについて<ブルータス、お前もかという感じ>と述べる一方、認証プロセスのあり方に疑問を呈する場面もあった」(2024/06/04毎日新聞)。
「親会社と言えば親も同然、子会社と言えば子も同然」とその筋ではよく言うが、ここに言う「親子」とは慈愛溢れる親と子というのではない。苛斂誅求徹底的な合理的利潤追求の関係においてピンと緊張した関係の親と子の間柄である。おそらく、先にダイハツや日野自動車などトヨタが傘下に収めてきた子会社群が検査不正を国から指摘された時、親会社トヨタはそのメンツにかけて苛斂誅求の責任追及を行ったにちがいない。
その時にトヨタグループの総帥豊田章男会長はよもや「ダイハツよ、お前もか!」とは言わなかったであろう。最悪の評価点を点けて経営陣を「処分」したのではなかったか? しかし今度は自らの足下で不祥事が暴発した。これこそ自身か自身の身内が犯した「犯罪」であって、これはブルータスではない。
上記新聞報道を読んで、これが世界一の自動車メーカーの最高責任者の認識かとあきれるやら驚愕するやら! 加えて、トヨタ自動車以外にもマツダ、ヤマハ発動機、ホンダ、スズキ各社からも不正があったという。遠からず日本は、世界ベスト百社の中に1社も持たない国になるのではないかと不安になってきた。
 


植木屋さんやーい!

2024年06月10日 07時19分03秒 | 政治
 その作品例を見て感動したので、庭の設計から施工・植栽までやってもらった植木屋さんに、爾来、その手入れも兄弟二人にお願いしてきた。その出来栄えもまた大いに満足し、なに不都合なく半世紀の時間が過ぎてきたのであった。
ところが、昨秋になってそろそろ秋の手入れの時期だが・・・と催促の電話をすると、今入院中だという。なんでも「猿も木から落ちる」というように60余年やってきた仕事で初めて脚立から落下して、いま病院に入院中だという。いささか狼狽はしたものの少しばかり放っておいても問題はあるまいから、回復したら連絡してもらうという約束で、以後そのまま年を越えた。
冬が去り日増しに暖かくなってくると庭木の春芽が目立ってくる。先方から何も言ってこないので業を煮やして連絡を取ってみると、怪我で入院中に身体検査をしてもらうとなんと癌が見つかったので、年齢も年齢であってみれば廃業したいという。
さてこうなったら新たに職人を頼まなくてはならない。誰か後継してくれる人を指名してほしいというと、職人気質のこの世界、互いに技を誇っていて、相互に繋がりは無いらしく、一向に後継者の推薦もしてくれない。半世紀にわたって面倒見てきた作品へのこだわりがあるのだろうと判じて、されば自分で後継先を探すしかない。
こう判断して人選に入った。友人・知己が依頼している植木屋さんに片っ端から打診してもらうと誰一人として「引き受けた」と言ってくれる人が出てこない。「いやいや向こう一年仕事が詰まっているので新しくお客さまを増やせない」というのが決まり文句であった。とかくするうちに「緑の週間」ゴールデンウィークの大型連休も過ぎると松のミドリははつらつとしてニョキニョキと伸びてくる。なにしろ一年余にわたって手が入っていないから大木3本とも元気溌剌だ。ユズリハは自信をもって世代を譲ろうとてか?元気溌剌古い葉っぱを所狭しと落としてきれいな緑の葉を広げてくれる。このままジャングルに埋もれてしまうのではないか?と、毎夜毎夜、悪夢にうなされるようになってきた。
知人・知友の電話をかけまくっていくつか紹介や問い合わせをしてくれるなどの親切もあった中で、たまたま寝具の配達に来た親しい布団屋さんに商売違いながら苦衷を語ると、うちの職人さんにきいてみましょう、小グループでやっていて機械化もしているようだから巨木の伐採もできるでしょう、と地獄でホトケ。
そのホトケさんと連絡が取れて訊けば、計画が詰まっているので直ぐにはできないが、今年の梅雨明けぐらいに取り急ぎ分だけは手を入れましょうと、どこやらへ行き掛けに下見に来てくれての「お言葉」。かくてジャングルからの脱出の可能性が見つかったという話。ことほど左様、専門技能者の深刻な不足は待った無しの緊迫状況に陥っている。政府のきめ細かい人材養成計画が必要だが、東京の超高層ビル群に埋もれてコンピュータ上で政策を考えている厚労省では、はかばかしいソリューションが見いだされるとも思えない。いま、この国は、足元で深刻な人手不足の危機にあるということを今更に身に染みて学んだ一件であった。
 


あれは、「やらせ」の異様な茶番劇?

2024年06月07日 07時37分43秒 | 政治
 「立憲民主党の小沢一郎衆院議員は29日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、東京の62市区町村のうち52自治体の首長が、小池百合子都知事に都知事選3選出馬を要請したことについて『やらせの茶番劇』と切り捨てた。出馬要請の文書に名を連ねたのは東京の20市、19特別区、13町村の計52自治体の首長。残り10自治体の首長は名を記さなかった」(2024/05/30日刊スポーツ)。
ネットに掲載されている上記「出馬要請」なるニュース報道をネットで拝見したが、3人の要請者の中の一人が、筆者には当人ともその夫人とも入魂であったのでいささか狼狽を禁じ得なかった。これにつづく続報では、あれは「下(自治体首長ら)」から上がってきたのではなくて、都知事側の要請によってそれに応えた結果の「茶番劇」であるという報道(東京新聞)もあって真偽のほどは例によって「藪の中」である。筆者は、日野市長の不満の声が真相を言い当てていると見たがどうだろう?
そもそも東京都は、とりわけ特別区にあってはなおの事、日本の巨大企業のほぼすべてがその本社をここに定めている。それらの企業の実際の生産現場はその殆どにおいて国内であれば東京以外の道府県、少なくとも特別区以外の他所か、はたまた外国で商品あるいは富を生産しているはずだ。そのうち国内で生産された製品びついては「円安」のおかげで輸出市場での価格優位になって、加えて高い国内消費税が加担して輸出市場で還付金の恩恵も加わって、大企業は大いに内部留保を溜め込んだ。その金額座っと500兆円。かくてシステム的に不当なまでに東京都に富が集中し、工場や支店の事業税しか入らない他の道府県との間に極端な富の偏在ができあがった。
かくて東京都知事は世界屈指の富める「首長」となったのである。ここに蠢く利権の巨大さは「三日やったら止められない」ポストとしての東京都知事の椅子である。それゆえにこそ、東京都民は首長の選挙には熟慮の上にも熟慮を重ねて参加しなくてはならないのだが、言っては何だが20世紀末から始まって今世紀に入って今日に至る間、このポストを汚した人たちの事績は賛辞を贈るには大いに逡巡しなくてはならない体たらくにあったという印象を筆者は持っている。
コロナ騒ぎで間遠になった東京に行って見ると、この間にも高層ビルが林立し、その下を歩く時の圧迫感はお上りさんの心胆を寒からしめるに十分なものが有る。遠からず富士山が噴火することが分かっている。その時には西風に乗った火山灰が都内一面に2センチほど積もる(宝永噴火時の例)。都市機能は壊滅的打撃を受けるであろう。また、首都直下地震もささやかれている。そのマグニチュードによっては超高層ビルやマンションという名の高層集団住宅の倒壊や破損は数知れないはずだ。
今も街角に見る貧しき人々の群に一気に仲間入りする人々の数、想像するだに身がすくむはずだ。熟慮と地に脚の付いた論争の上に指導者を選んでもらいたい、他人事ながら・・・。
 


これぞまさしく犬も食わぬケンカ 日本人としては・・・?

2024年06月06日 07時23分57秒 | 政治
 「韓国軍合同参謀本部は29日、北朝鮮が28日夜から、汚物やごみをぶら下げた大量の風船を韓国へ飛ばしていると発表した。脱北者らの団体が大型風船を使い、金正恩体制を批判するビラを韓国側から北朝鮮側へ飛ばしていることに対抗したとみられる。韓国軍は29日午後4時までに、首都圏を含む全国に飛来した260個の風船を確認。聯合ニュースによると、汚物入りのビニール袋をぶら下げたひもにタイマーと起爆装置が付いていたという」(2024/05/30 東京新聞)
「汚物やごみ」というので実体は不明だが、「ソーシャルメディア上に投稿された複数の写真を見ると、風船には使い古された電気製品の部品や使用済み電池など、さまざまな『ごみ』が入っていた。 また複数の目撃者が地元メディアに対して、一部の風船には北朝鮮寄りのプロパガンダのほか動物の糞便らしきものも入っており、ひどい悪臭がしたと語った」(2024/05/30 Newsweek)というような報道もあるから「汚物」にはあまり資本はかからないが、そのわりにはなかなか手の込んだものであるらしい。
それにしてもこういう分かり易い「フンパンもの」を送ってくるところは、なんだかんだと攻撃し合いながらも何処か「身内どうし」の争い、就学前の「兄弟姉妹」の他愛もないうるさいだけのケンカのようなところが、我ら外国人には見えてくる。これが、異民族との争いであれば、多少の見栄を張って自らの肉体や生理を感じさせるような媒介物は避けるであろう。
もとより上記北朝鮮からの「リアクション」は、その前に、脱北者たちによる「南(大韓民国)」から風に乗せて送り出したアドバルーンに詰め込んだ北韓の同胞にとってはいささか「魅力的」な品々に対抗する「渇しても盗泉の水を飲まず」的な「抗議」であったのだろうが、その内容物のほとんどは拾った人々が自宅に持ち帰って隠匿したのではなかったか?
それにしてもかくの如き「糞合戦」をやっている「南北朝合戦」の間はほほえましく?すらあるのだが、いま金正恩氏は着々と核開発に注力している。その運搬技術についても冒頭の記事のように、貧しい人々の飢餓を顧みることもなく注力しているという。隣国に住む日本人として我らは<北ニケンクヮヤソショウガアレバ ツマラナイカラヤメロトイフ>のでなければならない」のだが、日本政治は自分の不手際にアップアップでそれどころではない。そういう能力に乏しい政権は不信任しなくてはいけないのだ、が・・・・