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今は使われていない信仰の道で両神山西岳へ(2020年5月29日)

2024-05-13 13:23:07 | 山日記

(4年前の記録に手を加えて再投稿)

山の経験豊富な友人から、秩父の両神山へ行こうと誘われた。一般ルートではなくて、尾ノ内沢をたどって西岳に登るという。

昔の人が夢のお告げに従うためにこの尾ノ内沢を伝って西岳の一角にある岩峰に祠をたてて神を祀ったそうで、その後年に一度は尾ノ内の人々が祭礼のために登っていたルートだそうだ。今はほとんど使われていない。

 

7:15 尾ノ内沢にはいる地点に龍頭神社があった。西岳にある祠はこの神社の奥社らしい。

背後にはこれから登る両神山から東に延びる天武将尾根の天理岳らしい山が見えていた。

 

秩父の神社の常だが、狛犬はオオカミだった。

 

7:30出発。尾ノ内からしばらくは林道があり、その終点付近の沢には冬場氷柱が観光目玉とされているらしい。

そこまでは遊歩道が整備されている。

この吊り橋付近で冬場、氷柱がつくられ、観光名所となる。

 

遊歩道はすぐに終わりになっていよいよ沢を詰めることになった。いきなり大きな岩場になった。

左手に高巻のルートがあったが、友人は果敢にチャレンジ。私はおとなしく高巻道へ。

 

その後もわかりにくいルートをところどころにある赤いリボンを頼りに登っていった。

 

鎖場もあった。

 

足元にクワガタソウ。

 

油滝の前を登っていく。このあたりで標高1000mくらいのはずだ。

 

急斜面の奥に大きな岩が見えてきた。その岩にむかって登っていく。

 

その岩の下が空洞になっていた。いざというときは雨宿りに使えそうだ。

ルートはさらにけわしくなってきて、手も動員しながら登る。すぐ目の前に初夏の花が姿を見せ始めた。

 

 

ギンリョウソウやイワカガミ。

 

かなりけわしい岩場を友人が先行して登っていき、私はそのルートを確認しながら追随していった。

手元足元ばかりに集中していたが、ふとふり返ると背後は雄大な展望が開けていた。

 

ふたたび前を見るととても山道とはいえないところを登っている。

 

小鹿野町の二子山とその背後に西上州の東西御荷鉾山が見えている。二子山の記録はこちら⇒

石灰岩の岩山小鹿野の二子山(1997年12月28日)

 

岩場ではあるが、木がたくさんはえているので手掛かりはたくさんあり怖いことはない。

 

ルートはさらにけわしくなったあと少し楽になったと思うといきなり行く手をロープでふさがれてしまった。

そのロープをくぐった先が龍頭神社の奥社の祠がある岩峰のてっぺんだった。

上の写真は山頂側から撮ったもの。

時計を見るとなんと13時12分。5時間以上かかっている。

 

お互いに記念写真をとって一休み。信仰のためには人間はすごいことをするものだと思った。

 

それから西岳山頂へ向かったが、まずは鎖で岩場を降るのだ。

 

振り返ると両神山の本峰剣ヶ峰から東岳へとぎざぎざの稜線が見渡せた。

 

そしてようやく西岳1613m山頂だ。

 

ふたたび鎖で急下降。その後はようやく落ち着いた山道をたどって八丁峠へとむかった。

 

私ははげしいアップダウンに疲れ、友人との距離が開いていった。八丁峠15時18分。

 

峠から下るとすぐに八丁トンネルへむかうルートと河原沢川にそって坂本に下るルートに別れる。

私たちは尾ノ内に戻るためにこの沢沿いの道をくだった。

 

途中に山の神をまつる祠があって、そこからはかなり道がよくなった。

 

17時50分。ようやく坂本に到着。あとは舗装の国道を歩いて尾ノ内へと戻った。

全行程10時間以上かかっているが、特に前半のルートファインディング、頂上付近の鎖場など変化に富んだ行程だったので、そんなに長時間歩いたという感じがしない楽しい一日だった。

 

 


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