「また、会いましょう」
スプーンでアイスクリームをすくいながら、僕はそう言った。
「はい、是非。いつにしますか?」
「そうですね……次の休みの日に」
「それ、いつですか?」
「え~と、そうですね……いつ、お休みですか?」
そう訊くしかなかった。
休みの日が合わないとわかっていながら。
「来週の水曜です」
「水曜ですか……ちなみに、土日ってわけには……」
「来週は土曜も休みなんですけど」
「え、だったらその日で!」
「友達と遊びに行くんです。もう約束しちゃってて」
「そ、そうなんですか。だったら仕方ない……」
様々な感情が湧き起こる中、なんとか平静を保って、でしたら後でメールします、とだけ言ってその場を終えた。
僕より友達を優先したのか……
勝手とわかっていても、ついそんな思いにとらわれてしまう。
笑顔で挨拶を交わして駅で別れたあと、帰りの電車に揺られながら、物思いに耽る。
僕に残された道はただひとつ。
水曜日に有給を取って彼女に会うこと。
もしそれができなければ、彼女と会う機会が永遠に失われてしまうだろう。
どうすべきか。
彼女を好きだったら有給くらいとれるはずだ。
そう思いながらも、月曜から仕事に戻って日常業務をこなすうちに、水曜は過ぎていった。
自分の感情の安っぽさを軽蔑したくなった。
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