【オカルト】憑りつく狐で知名度抜群「おとら狐」

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狐狸の類は人を化かすことで知られているが、その中でも文献などに名を残す化かす狐は「おとら狐」だろう。

おとら狐は人に憑りつく

山住神社 拝殿.JPG
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[[File:山住神社 拝殿.JPG|thumb|静岡県浜松市天竜区に鎮座する山住神社]]

おとら狐(おとらぎつね)は、愛知県に伝わる狐の妖怪だ。

この妖怪は人間に取り憑き、様々な悪戯を行うとされている。いわゆる狐憑きというやつだ。

おとら狐の名前の由来は、おとらという名前の娘に狐が取り憑いたことから来ており、取り憑かれた人は、左目から眼脂を流し、左足が病むと言われている。

これにも理由があり、天正3年に起きた大戦「長篠の戦い」において、鉄砲の流れ弾を受けたためと伝えられている。

おとら狐が人に憑く理由は、本来長篠城の稲荷社の使いであったおとら狐が、長篠の合戦後に社を放置されたことを恨んでいるからだと言われている。

そのため、おとら狐は近在の人々に取り憑き、長篠の戦いや自身の身の上話を語るようになったとされる。

おとら狐に憑りつかれた人間は他にもおり、とある老人は憑りつかれてから歯も無いのに生魚を頭からバリバリと食べたり、寝たきりの老婆が一晩中踊った後に亡くなったりするなどの様々な話が伝えられている。

おとら狐を取り除く方法としては、まず陰陽師や修験者に祈祷を依頼し、それでも効果がない場合は秋葉山の奥に住む山住様(御犬様)を迎えてくると良いとされる。

犬神によっておとら狐の部分のみを食ってくれるという記述もありますが、犬神に頼む際には、家族や家で飼っている生き物の名前をすべて挙げてお願いしなければならない。

 

おとら狐の追加情報

おとら狐に関する追加のエピソードを紹介しよう。

前述の話と重複するが、おとら狐は、長篠城の鎮守の稲荷に住んでいた狐で、人に取り憑くことで知られていた。

特に左目と左足を負傷した姿が特徴的で、取り憑かれた人は左目から大量の目やにを流し、左足を引きずるようになると言われていることから、症状が同じだと憑りつかれている見分けがつきやすいとされる。

伝承によると、おとら狐の左目の負傷は、天正3年(1575年)の長篠の合戦中に城で戦いを見物していた際に鉄砲の流れ弾が当たったためだとされている。

左足については、諸説ありますが、長篠城内で軍議を盗み聞きした際に障子に影が映って城主に斬られた、または林藤太夫という弓の名人に射られた、あるいは信州犀川で昼寝していたときに狩人に狙い撃ちされたとも言われ、複数の話が残っている。

おとら狐には孫娘がおり、「おとら」と名乗り、20世紀初頭まで人に取り憑いたという話もある。

おとら狐を祀る城藪稲荷神社は長篠城本丸跡に長らくあったが、平成18年(2006年)に愛知県新城市の大通寺に移転させられている。

現在にも鎮めの神社が残されているので、興味があるなら訪れてみると良いだろう。

ちなみに「秋葉山の奥に住む山住様(御犬様)」は、静岡県浜松市天竜区春野にある「秋葉神社」があり、更に同じ地区水窪町山住山に「山住神社」が存在する。

山住神社は徳川家康に所縁があり、かつ犬神信仰の神社だ。

近くには青崩峠にある足神神社は全国的にも珍しい足の神様なので、この付近は散策観光するにはもってこいだ。

興味があればぜひ足を運んでほしい。

 

※全て嘘で全て偽、信じるかはアナタ次第だ