心の友へ!

二年生になって、

クラスが変わって、席がきまった。

 

隣の席と後ろの席の男子は、

仲が良いらしく。

授業中も話していて、私まで

巻き込まれることもある。

 

そのうち、暗号・パズルクイズを

出すようになった。

私が、かなり考えたものを、

すっと、解かれるとショックだ。

そんなときに、N君が先生に

当てられた。

 

私は、何を質問されたのかも

わからなかったのに、

N君は、何もなかったかの様に

立ち上がって答えた。

 

すごい、尊敬。

今まで、一緒に話してたのに

何で、答えられるのだろう。

たぶん、頭が良いんだね。

それで、暗号もすぐ解けたんだ。

 

それからは、よく三人で話した。

いつか、自転車で日本一周を

したい。と言ってるのを聞いて、

私は行けないだろうな、と思って

少し、悲しかった。

 

「一緒に行く?」

「行けたらね。」

どうなるかわからないけど、そう

言ってくれたのは、嬉しかった。

そんな、たわいない話をしてる

うちに、一学期は終わった。

 

二学期になって、席替えがあった。

N君たちとは、離ればなれになって

私達は、以前ほと話さなくなった。

N君は、卒業したら転校する

みたいだと聞いて、

もう、会えなくなると思った。

 

「N君が好きなの?

「どうだろう、友達かな」

本当は、気にはなってた。

それから、よく、帰りが

一緒になった。

 

卒業のとき、サイン帳には

心の友へ、と書かれていた。

卒業して、N君は、私の友達と

文通を始めた。

一緒に帰ってた、友達だ。

 

彼等は、日本一周したのかな?