じゃない城(38) 3つでセットの 竜子山城

アクセス:JR常磐線 高萩駅から徒歩45分 / レンタサイクルだと20分

皆さんこんばんは、Okkapiki (おかっぴき) です。今日は茨城県高萩市にある竜子山(たつごやま)城をご紹介します。このお城、常陸国高萩地方(現在の茨城県北東部)の地頭であった大塚氏が室町時代の応永年間(1420年頃)に、中世山城を築城したのが始まりです。その後、江戸時代の慶長11年(1606年)に出羽国角館から国替えとなった戸沢政盛が、山城のふもとを開拓、御殿を造り、名前も松岡城と変え中世山城から近世平山城へと生まれ変わります。が1622年 親族である譜代大名鳥居氏の出羽国山形藩への国替えに伴い、戸沢家も出羽国新庄藩へとお引越しします。その後 水戸藩領となり、藩主に家老の中山氏を迎えます。途中 中山氏の藩内領地替えにより1世紀近く空城になりながらも、19世紀に中山氏の復帰で松岡藩庁となり明治維新を迎えました。城とは名乗っていますが、天守があった痕跡がなく、陣屋規模のお城だったと考えられています。

ではお城を見て行きましょう。最寄りJR高萩駅です。

このお城の難点はアクセスの悪さです。駅から歩いて行くと片道45分くらい掛かります。そこでお勧めなのが、駅を出て歩いて直ぐ、左側にある観光案内所のレンタサイクルです。「レンタサイクルあります」みたいなのぼりも無いため、油断していると気づかないのですが、案内所で道を聞いた時に、ふと見るとカウンターの奥にレンタサイクルらしき自転車を発見!思わず「貸して下さい!」と言う言葉が口から出ていました。実はこの数カ月前に、高萩駅から竜子山城まで歩いて行ったのですが、時間が夕暮れ時で山に入ると危険と判断し、登城口で泣く泣く引き返したんです。お城までの徒歩の辛さを知っているので、今回レンタサイクル出来てホントに嬉しかったです。快適な電動自転車でお城に向かい、今回はたった20分ほどで到着しました。

このお城の魅力は、武家屋敷・御殿(江戸時代)・山城(室町時代)の3つが1つのセットになって隣接している事です。平和な時代に造られた御殿の裏山に昔の山城がある事は良くあるんですが、ここまでくっついているのは珍しいです。駅から向かうと先ずは入口の武家屋敷通りです。

今でも地元住民の方が実際に住んでいる武家屋敷なので、リアリティがあります。

そして江戸時代に造られた御殿の松岡城は、現在市立松岡小学校となっています。

小学校の外壁がお城の土塀風で良いです。

そして小学校の裏から山城の竜子山城に登ります。(ここが前回引き返した場所)

入って直ぐ井戸があります。井戸は他にももう一つあります。

本丸に向かう登城路も短くコンパクトで登り易いです。

本丸の手前に堀切があって、他にもう一ヵ所あります。

本丸は大きく削平されているのですが、その中にポツンと小山があり、そこには櫓があったようです。写真だと伝わりにくいのですが、人が造作した跡が分かる土塁・切岸・堀切がコンパクトに詰まった山城、御殿があったであろう小学校、そして現役の武家屋敷、3つが1つのセットになったお勧めのお城なんです。

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縄張り図でも、そのコンパクトさ・隣接度合いが分かると思います。

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