勝手に映画紹介!?

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コンクリート・ユートピア(2023年)

 

アマプラの無料見放題対象で「コンクリート・ユートピア」が配信開始になっていたので、Fire TV Stick経由で鑑賞…劇場でさんざん予告編を見て、気になっていたけど、見に行かなかったビョン様主演の韓国映画。確か、日本での公開は「エクスペンダブルズ ニューブラッド」と同日、年が明けて直ぐだったと記憶…いや~そんな作品がもうアマプラで見れちゃうのかと思いつつも、あれから半年経ってる、時の流れの早さにも絶句する…。同時期にアマプラで配信スタートした「機動戦士ガンダム SEED FREEDOM」だって、公開からだとけっこう経ってたもんな。

 

地盤隆起で一瞬にして壊滅してしまったソウル…ミンソンと妻のミョンファが暮らす高層マンション“ファングンアパート”だけは奇跡的に崩落を逃れたことで、周囲の生存者たちが、押しかけてくるように…。最初はマンション住人たちと共存、ミンソンたちも幼い子供を連れた赤の他人を部屋に泊めるなど協力的だったのだが、日に日にトラブルが増すことで、マンション住人たちは危機感を覚える。やがて、902号室に住むヨンタクという一見冴えない男が臨時代表になり、様々なトラブルに対処。平和を取り戻すにつれ、権勢を振るうヨンタクの狂気が浮かび上がる。

 

これ今年の1月5日公開だったよな?よく公開したな…色々とどよーーんな気分だったのに、追い打ちをかけるような内容だよな。大地震が起き、他の建物がほとんど瓦礫と化してしまった状況で、奇跡的に崩壊を逃れたマンション?劇中のセリフ(字幕)ではアパートと呼ばれてたけど、そのマンションで生存者たちのコミュニティが発足するんだけど…カルト集団化した後に人間同士の醜い争いが起きて、ひっちゃかめっちゃかになるというお話。そういえば、ちょっと前に見たマ・ドンソク兄貴のネトフリ映画「バッドランド・ハンターズ」でも似たような設定があったな。

 

まぁ、あっちはマッドサイエンティストが人体実験した末に、人間たちがゾンビ化すると…若干、非現実的な内容だったけど、大地震後の崩壊した世界を舞台に、災害を逃れたマンションが、コミュニティ化しているところは似ていたよな。最初は、崩壊を逃れたマンションをめざし…他の生存者たちも集まってきて、共存していたんだけども、避難してきた人たちが、段々と厚かましくなり、自分たちの食料やら燃料やらも足りなくなるから、正規のマンション住人以外は追い出そうって話になる。そこで白羽の矢が立ったのが、同じマンションに住むビョン様だったのね。

 

寝たきりの母親を介護してて、今まではあまり他の住人たちと交わることがなかったんだけど…たまたまマンション内で起きたトラブルをうまく対処したことで、その行動力を買われ、まとめ役のリーダーに推され、本人もまんざらじゃない感じで引き受ける。最初は、テキパキとした判断力で、住民たちを導き…色々と成果を出していくんだけれども、リーダーとして崇められているうちに、どんどんと態度が傍若無人になるし、行き過ぎた行動で失敗もする。マンション住民以外の避難民たちをゴキブリと呼び、暴力で対処するビョン様…後に痛いしっぺ返しにも遭う。

 

ビョン様のことを崇拝する取り巻きもいる一方で、段々とその存在を訝しむようにもなってくる…案の定、ビョン様には、他の住民に隠し通したい秘密がありました!ビョン様に感化されて、どんどん正常な判断ができなくなっていく若夫婦の旦那、嫁の方は最初から常識人であり、事あるごとに苦言を呈し、そのせいで…旦那やビョン様のシンパと衝突するような場面も増える。掃き溜めに鶴じゃないが…一番まともな思考の持ち主である、この嫁さんだけでも、助かってほしい、幸せを取り戻してほしいと思うも、さすがにあの状況じゃ、それも難しそう…さて、どうなる?

 

結局、血なまぐさい集団で大乱闘が避けられなかったりするのは韓国映画らしい…ビョン様の暴挙などかなりエグ目な展開もあったので、もっと後味が悪いバッドエンドを想像していたが、“さすがに韓国人だってあんなヤツらばかりじゃないよ”という救いがあって、なんだかちょっとだけホっとさせられた。きっと金持ちが住んでたのであろう、豪華な部屋で、難民たちが生活してるんだけど、最後のあの“建物の状況”を見せるカメラワークがけっこう秀逸、個人的にはツボだったり…。ぶっちゃけ最初の30分くらいはやや退屈だったが、後半はけっこう楽しめた。

 

 

監督:オム・テファ

出演:イ・ビョンホン パク・ソジュン パク・ボヨン キム・ソニョン パク・ジフ キム・ドユン

 

 

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コンクリート・ユートピア

コンクリート・ユートピア






 

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特別編 響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト~(2023年)

特別編 響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト~

 

WOWOWでエアチェックしておいた「特別編 響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト~」を鑑賞…京アニの人気作品で、劇場公開作品としては、前作「~誓いのフィナーレ~」に続く4作目だが、今回は“特別編”と銘打たれた、ちょっと小ぶりの中編作品。たぶん…映画の3作目と、今放送中のテレビシリーズ3期の間あたりの時系列で描いた作品だと思われる。今まで1期、2期の総集編映画と、映画オリジナルとなった3作目は鑑賞しているが、テレビの3期はまだ見ていない(全話録画してる)。画像の拝借とタイトルのリンク先はアマプラの配信版。

 

北宇治高校吹奏楽部の新部長になった2年生の黄前久美子…その初仕事となるのが、アンサンブルコンテスト、通称“アンコン”への出場を仕切ることだ。“アンコン”は少人数編成での出場というルールがあり、本来は部員の選抜をするのだが…顧問の滝昇の意向もあり、部員全員で自由に編成を組み、その中で校内予選を行い、代表チームを決めることになった。チーム分けがスムーズにいくもの、そうじゃないものも千差万別の部員たちにアドバイスを送りながら、自分が組む相手も探さなければならない久美子…さらに、各々の楽曲の練習もあり…。

 

「~誓いのフィナーレ~」を劇場で鑑賞したのは、もうかれこれ5年以上前の話…コロナどころか、京アニ事件よりも前なんだよな。それまでテレビシリーズも見たことなかったんだけど、それこそWOWOWでやった総集編映画の1作目、2作目を見た流れで3作目を見に行った感じ…以降、けっこうブランクがあいてしまったので、過去の内容もうろ覚え。主人公の黄前久美子と、一番かかわりが深い高坂麗奈あたりの立ち位置は直ぐに思い出せたけど…その他大勢のキャラクターになると、かろうじて顔か名前を覚えてるのもいれば、誰だコイツらもいっぱい。

 

吹奏楽部を率いる部長になった久美子が、仲間たちに支えられながら、他の部員たちに目を配り、そつなく部を回していく日常風景が多く描かれる本作。最初こそ若干空回り気味なところもあった久美子が、段々と先輩らしく、部長らしく采配を振るい、少しずつ貫禄めいたものも出てくる感じがよく描けていた。今回の映画も…最終的には、新たな音楽大会への出場なんだけれども、その大会は少人数編成という縛りがあるもの。限られた人数しか大会に出れないので、部員各自が自由にメンバーを編成、その中からオーディション形式で出場者を選ぶことになった。

 

まずは、そのグループ分けで四苦八苦、ようやく曲の練習に入るとそこでも細かなトラブルが…。さて、どのグループが、音楽大会へ出場できるのかな?と…。尺的にはTVシリーズの2本分くらいになるのかな?過去の総集編映画ならびに長編映画作品だと…吹奏楽の見せ場があって、そこへいくまでの緊張感、終わった後の高揚感、が一番の見どころ、音楽映画としてのカタルシスだったわけだけど、あえてはずしてきた感じ。設定的には最終目標の音楽大会もあるし、出場者を決めるオーディションを兼ねた発表会もあるんだけど…詳細は描かないのね。

 

いや、ちゃんと結果はわかるんだよ…どのグループが大会に出場し、その大会でどういう成績を収めたのかって。でも、そのシーン自体は描いてないのよね。前の映画なんかだと…本番での楽器演奏シーンの緻密な作画なんかも見ごたえがあったんだけどね。だから、長編作品に比べると物語の起伏も少なく、地味なんだけれども、だからといってTVシリーズのレギュラー放送ともまたちょっと違う、まったりとした日常の空気感は心地よく、ある意味、これはこれで、アニメ作品としても非常に贅沢だなって思ったんだよね。京アニらしい繊細はしっかり健在だ。

 

NHKのEテレ(いまだに教育テレビって言っちゃうのよね)で放送中のテレビシリーズの3期、一応、録画はしてあるけどまだ1話も見てないんだよね…前の映画を見なおしてから見ようかな?たぶん、今回のこの中編映画の後の話になるんだろうな。それにしても、最近のNHKは人気アニメを他の民放から奪ってくるの好きだな(笑)ちなみに、テレビの3期は日曜日の夕方に毎週放送してるんだけど、本作のWOWOWの初回放送も日曜日の夕方だった。でも、さすがに時間をかぶせるような意地悪なことはしてなくて…NHKの放送が終わってから、やってたよね。
 

 

監督:石原立也

出演:黒沢ともよ 朝井彩加 豊田萌絵 安済知佳 石谷春貴 大橋彩香 種﨑敦美 東山奈央 櫻井孝宏

 

 

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特別編 響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト~

特別編 響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト~」






 

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バーナデット ママは行方不明(2021年)

バーナデット ママは行方不明

 

WOWOWでエアチェックしておいた「バーナデット ママは行方不明」を鑑賞…「TAR/ター」のケイト・ブランシェットが、リチャード・リンクレイター(語れるほどリンクレイターの映画って見たないけど、オイラ的には「スクール・オブ・ロック」の監督として認識)とタッグを組んだコメディ映画。嘘、コメディだったの?タイトルの印象からてっきりサスペンスかミステリーだと思ってた。普段、WOWOWで鑑賞した作品は、DVDまたはブルーレイのジャケ画像(Amazonのアフィ画像)を載せてるが、正面を向いてる画像がなかったので、配信のアフィ画像を拝借してます。

 

シアトルで暮らすバーナデットは、かつて天才建築家と呼ばれたこともあったが、今はマイクロソフトで働く夫エルジーと、15歳の娘ビーと暮らす専業主婦になっていた。バーナデットは極度な人間嫌い、家族以外の人たちとの交流もほとんどなく、逆にご近所トラブルを抱えているくらいだ。そんなある日、ビーの中学卒業祝いで、家族揃って南極旅行へ行こうという話が持ち上がる。バーナデットもビーのために前向きに準備を始めるのだが、その一方で、不安も増していき…。やがてある事件が発覚し、バーナデットは突然行方、1人でどこかへ行ってしまった!

 

人嫌いで、情緒不安定なママ、ケイト・ブランシェットは…ご近所さんとトラブルを起こしている。今まで、優しくサポートしてきたマイクロソフト勤務(わりとエリート)の旦那ビリー・クラダップも、かなり手を焼いてる様子。ただし、1人娘は、なんだかんだママの味方。しっかりママの言葉にも耳を傾け、いちゃもんつけてきたお隣さんにも啖呵を切る!そんな娘の提案で、家族で南極旅行へ行こうという計画が持ち上がり、ママも賛成するんだけど、人嫌いが災いして…準備段階から挙動がおかしくなる。さすがの旦那もお手上げ…さらに追い打ちの事件が発生する!

 

それこそ…誘拐などママが犯罪に巻き込まれるのかなと思っていたら、ぜんぜんそんな展開にならない。いきなり自然災害が起きてビックリしたけど、コメディなのでそこまで重苦しい展開にはならなかったし。物語の進行はややまったり気味だけど、とにかく情緒が不安定なので、まくしたてるように早口で喋るケイト・ブランシェットの勢いに飲まれて、なんとなく見てしまう。そんでもって、油断してると…ちゃんと犯罪に巻き込まれてたママ。胡散臭いFBIとか出てきて、最初は“嫁が事件に巻き込まれてる”という話で、旦那も騙されているのではないかと疑った。

 

さすがに、そんな複雑な展開にはならず、とんでもな事件に巻き込まれちゃったせいで、突然、ママは出奔!旦那は嫁さんを精神病院にぶちこんで、娘と2人で旅行しようという計画を立てていたのがだいぶショックだったらしい。ここでようやく“ママは行方不明”になったな。そのうち帰ってくるだろうと、とりあえず南極旅行も中止だと冷たくあしらおうとする旦那に対し、娘が“ママの行き先の手がかり”を見つけてきて…ホラ、2人で追いかけるよとなる。はたしてママはどこへ行った?無事に見つけ出すことはできるのか?夫婦仲は元に戻すことができるのか?

 

後半は、当初の予定とはだいぶ違ってしまったものの…南極行きが実現、美しい自然をバックに、壮大な夫婦、家族の再生物語が展開されていく。出だしは、なんだこれって思って見てたけど…ママの奇行を見ているうちに、この家族がどうなるか、最後まで見守りたくなるから不思議だ。途中、娘が尺八で童謡の“ぞうさん”を披露するというシーンが出てくきて、これがもし日本の作品だったら“尺八とぞうさん”という組み合わせに、なんか下的な暗喩じゃねーかと深読みしたくなるところだが、洋画だからさすがにそれは考え過ぎだろうと、アホな想像を切り捨てる!

 

 

監督:リチャード・リンクレイター

出演:ケイト・ブランシェット ビリー・クラダップ エマ・ネルソン クリステン・ウィグ ローレンス・フィッシュバーン

 

 

【Amazonでも有料配信中】

バーナデット ママは行方不明

バーナデット ママは行方不明






 

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フラッシュオーバー 炎の消防隊(2022年)

フラッシュオーバー 炎の消防隊 [DVD]

 

WOWOWでエアチェックしておいた「フラッシュオーバー 炎の消防隊」を鑑賞…地震と化学工場爆発(火災)のダブルパンチで、工業団地全域が壊滅状態に追い込まれるという中国製のパニックアクション。果敢に炎と対峙する消防隊の署長役を…「ビッグ・ショット」「チャイナ・ヒート 極悪強盗団vs特別捜査隊(DVDタイトル「オーヴァーヒート 最後の制裁」)のワン・チエンユエンが演じてるんだけど、この役者さんの出演作を見る度に、“原口あきまさに似てる”という感想を書くオイラ(笑)監督はパン兄弟のたぶん兄の方?オキサイド・パンが務めていた…。

 

中国の江東省、灌城市でマグニチュード3.1の地震が発生、エタノールを積んだトラックがトンネルの崩落や、その後の追突事故の影響で崖下に転落、ジャオ署長率いる灌城井山消防署の精鋭消防隊員たちが救助にあたり、事態は無事に収束する。しばらくして、灌城科学工業団地内にある工場で火災が発生、その直後に激しい爆発が起き…瞬く間に周囲へと燃え広がっていく。付近には小学校もあり、生徒や教師も巻き込まれてしまう。工業団地専任消防隊だけでは手に負えず…灌城井山消防署の隊員たちも直ぐに現場へと駆け付け、消化にあたるが…。

 

漫画・アニメの「め組の大吾」とか、五十嵐貴久センセイのパニック小説“ギンイチ(神谷夏美)”シリーズを彷彿とさせるような大規模火災に挑む消防隊員たちの姿を描いている…オキサイド・パンもかつて、兄のダニー・パンとの共同監督作品として「インフェルノ 大火災脱出」なんていう火災映画を撮ったことがあるんだよな。冒頭は地震発生と共に起きたトラックの転落事故での救出活動…到着した消防隊員たちが、特に見た目の変化もない場所で、急に熱がる。実は積載していたエタノールに引火してたんだけど、普通の火と違って炎が見えにくいらしい。

 

救出は困難を極めたが無事に完了…署へ帰投する。その後は、撤収時の隊員たちのたわいない会話、日常の訓練風景などを見せながら、きっとクローズアップされるだろう隊員たちの細かいドラマが描かれる。署長には結婚を控える教師の恋人がいたり、その他…化学工業安全専門家という肩書の美女に惚れている若手通信員や、翌週に誕生日を控える父親にサプライズを予定している隊員が出てくるんだけど、妙にフラグっぽい(笑)やがて工業団地内の工場で火災が発生…消化しなきゃと言ってるそばから大爆発、付近一帯も爆風で被害甚大に!

 

現場近くには小学校もあって、案の定…署長の恋人が勤務してる。恋人から“助けに来て”と私用電話が掛かってくるも…“別の現場へ行くから無理”とそっけない対応。署長の恋人は、瓦礫の中に取り残された生徒を助けるため、同僚たちと救出に向かうが、途中で火の手が迫ってくる…絶体絶命のピンチ、どうする!工業団地内にも専門の消防隊がいるんだけど、爆発時の爆風で動けない隊員、消防車も。とても数は足らないわけで、冒頭でトラックの転落事故を担当した署長たちのチームをはじめとする、省内の消防、救急が総動員で応援に駆け付けるが…。

 

ただでさえ大変な現場に、地震の余震までやってきて…。何度も死にそうになる隊員たち…無事に消火活動は終了できるのか、全員生還できるのか?救助活動のシーンなどは、それこそアニメでこの前まで放送されていた「め組の大吾 救国のオレンジ」でも見たようなシーンもあったが、実写で見るとまた違った迫力だ。消防隊員たちの強き助っ人として消化ロボットが投入されるシーンなどは…なんだか東宝特撮でメーサー砲が活躍するみたいな高揚感だった。消化ミサイル(実際にあるらしい)なんて代物も出てきてテンション爆上がり…見応えがある1本だ!

 

 

監督:オキサイド・パン

出演:ドゥー・ジアン ワン・チエンユエン トン・リーヤー ハン・シュエ ユー・ハミオン

 

 

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ドライブアウェイ・ドールズ(2023年)

ドライブアウェイ・ドールズ(2023年)

 

【鑑賞日:2024年6月8日】

 

本日公開初日の「ドライブアウェイ・ドールズ」を地元シネプレックスにて鑑賞してきた…1日の上映回数が3回、初回上映時間が午後1時と、ちょっと中途半端な時間からだったんだけど…時間のやりくりをして、なんとか見に行ってくることができた。やっぱ…朝は早すぎるのもアレだけど、だいたい9時半から10時くらに上映スタートの回があると、一番助かるんだけどな。えーと、コーエン兄弟の、確か弟の方だっけか?イーサン・コエーン単独の監督、脚本によるコメディタッチのロードムービー…劇場で予告を見た時から気になってた、絶対見たいと思ってた。

 

自由奔放なレズビアンのジェイミーは、恋人のスーキーと喧嘩別れをしてしまったが、その直後、叔母のいるタラハシーに行くという友人のマリアンに同行することに。2人は“他人の車を目的地まで配送するサービス”を利用し車を調達、長距離ドライブで出かけることに。途中、寄り道して観光を楽しもうとするジェイミーに振り回されながら、徐々に今まで以上の深い仲に発展しかけていく…。一方、そんな2人の乗っている車の本来の持ち主であるギャングたちが、車に積んである謎のスーツケースを奪い返そうと、2人の行方を躍起になって探しており…。

 

いい女をみると直ぐにヤリりたくなる、ヤリマンビッチなレズビアンのジェイミーは…ぽっちゃり系の恋人がいたんだけど、その性格のせいで喧嘩別れしてしまう。そんな時、見た目堅物な友人マリアンが…タラハシーへ行くことになり、ジェイミーも同行することに。他人の車を目的地まで届ける、配車の仕事を利用し…旅費を浮かせることにした2人だったが、乗り込んだ車は、もともとギャングが所有している車で、その中には“何やら怪しげなヤバいブツ”が積み込まれていた。それに、配車の担当業者の手違いで、2人が乗り込んでしまい、ギャングに追われる。

 

2人は…そんな事態になっているとは知らずに、あっちへ寄り道、こっちへ寄り道、レズビアンならではのお楽しみや、トラブルを繰り広げていた。マリアンの方も実はレズビアン…ジェイミーとは“友達”を強調してたんだけど、今回の旅で徐々に距離が縮まり、絆が深まり…。せっかくいいムードになってるのに、とうとうギャングが追いついてきて…。冒頭は、物語のキーになる“謎のケース”を巡る、なかなかバイオレンスな見せ場から始まるのだが…怖さよりも、可笑しさが増しており、思わずクスリ。「ブラッド・シンプル」や「ファーゴ」を思い出すブラックな面白さだ。

 

場面は変わり…ジェイミーと恋人スーキー、レズビアンの激しいファックシーンが繰り広げられるんだけど…その行為を邪魔するように、真面目そうなマリアンが電話をかけてくると。職場では同僚男性から口説かれたりもしてるんだけど、塩対応であしらうマリアン、そりゃ…レズビアンなんだから男には興味ないわけだよな。色々と面白おかしい細かいドラマがありつつ…2人でタラハシーに向けて長距離ドライブに出かける。このあたりのヒロイン2人の珍道中、ちょっとしたボタンの掛け違いで、犯罪に巻き込まれていく感じは…かなり「ビッグ・リボウスキ」感もある。

 

破天荒なLGBTなキャラクターたちを面白おかしく笑いに変え、皮肉りまくったエロとギャグで見せているんだけど、最後には2人の性癖、関係を肯定してもいて…あくまで、そっちに興味のない、ストレートなオイラの感覚だけど、内容のわりに、気負わず軽く見れちゃったなと。いかにもコーエンというシュールで、バカバカしい感じ。後半で急に出てくるマット・デイモンなんか最高でして…「オッペン・ハイマー」に出てた役者と本当に同じ人なのか?ってくらいの、おまぬけぶり。いや、マット・デイモンって、本来は…こういうアホっぽい役の方が似合うんだよね(笑)

 

 

監督:イーサン・コーエン

出演:マーガレット・クアリー ジェラルディン・ヴィスワナサン ビーニー・フェルドスタイン マット・デイモン

 

 

【Amazonで見つけた海外盤BD…日本製プレイヤー再生不可】

Blu-ray Drive-Away Dolls ※リージョンB、日本語なし、その他仕様要チェック!

Drive-Away Dolls






 

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崖上のスパイ(2021年)

崖上のスパイ【DVD】

 

この間、ジャッキーの「ライド・オン」を劇場で見てきて、ジャッキーの娘役を演じていたリウ・ハオツン嬢が可愛くて、魅力的だなと思った。調べると、チャン・イーモウの「崖上のスパイ」に出ていて、代表作の一つらしいと判明、ヤバい見てない。でも、確か、昨年…WOWOWで録ってるはずと思って、エアチェックディスクをここ数日探してたんだけど、なかなか見つからない。昨日は諦めて、ついでに見つけた別の未視聴作品で妥協してしまったんだけど、遂に発見!間違えて視聴済みと判断して仕分けしてあったケースに、本作の録画ディスクが混じってた。

 

1934年の冬…ソ連で訓練を受けた共産党のスパイ男女4名、チャン・シエンチェン、ジョウ・イー、チュー・リャン、シャオランが、パラシュートで降下して、満州に潜入。チャンとジョウは夫婦、チューとシャオランは恋人同士だが、それぞれパートナーをチェンジし、2組に別れて行動を開始。しかし、彼らが実行しようとしている極秘作戦“ウートラ計画”の情報が、既に敵対する特務警察に察知されていた!いち早くその事実を見抜いたリーダーのチャンは、なんとかジョウとチューのペアに連絡を伝えようとするのだが、既に特務警察がジョウたちに接触しており…。

 

満州を舞台にした、いわゆる抗日ものなんだけれども…抗日映画特有のテンプレ極悪日本人が出てくるわけでもなく、中国人同士の争いが描かれているので、比較的、日本人でも見やすいエンタメサスペンスに仕上がっている。ただ、彼らが争う原因となっているのが、日本であるというバックボーンをちゃんと考えると…色々と複雑な気持ちも抱いてしまうのは確かなんだけど。冒頭、2人組のカップルで構成された共産党スパイが、パラシュート降下で満州に潜入…それぞれパートナーをチェンジして、別行動をとることに。各々、別の仲間と合流を果たす。

 

なんだけど…その現地で接触してきたはずの仲間というのは、既にスパイが潜入して、何か良からぬ企みをしているという、情報を入手していた日本の手先、特務警察が偽装した連中でして、スパイのリーダーはそれを直ぐに見抜き、相手をしっかりと返り討ちにする。一方、もう1組の2人は…どうやら信用してしまったようで、一緒に行動を開始する。特務警察も、スパイがいつその目的を実行するのかといった詳細な情報を知りたくて、当分の間…泳がそうという作戦。リーダーたちは、なんとか“情報漏れ”の事実を2人に伝えようとするが…困難を極める。

 

両陣営のスパイたちが、“お互いに情報が洩れているかも?”というのを疑いながら、狸の化かし合いで情報操作、駆け引きする姿が実にスリリングに描かれている。要所要所で派手なアクションもあったりするんだけど…基本は、スパイ映画らしい地味さ、ハードさで、けっこう好みです。目的を完遂するためには、時に仲間を見捨て、見捨てられた方も、自力でなんとか対処しなくてはならない。敵または、裏切りを疑う味方からの激しい拷問を受ける場合もあり、最悪の場合は己の命も掛ける。スパイ側に新たな助っ人が加わる中盤以降は、さらに話が複雑化。

 

この作品を見ていて思い出したのは、イーストウッドが出演していたミリタリーアクション・サスペンスの「荒鷲の要塞」。あっちは、もっと戦争アクションとしての見せ場も豊富だったんだけど、パラシュート降下による潜入や、その後の緊迫感あるスパイ合戦など、近い雰囲気はあった。お目当てのリウ・ハオツン嬢も思いのほか出番が多く…序盤、特務警察に追われるシーンのアクションなども良かった。「ライド・オン」を見た時に、昔のチャン・ツィイーに似てるなと思ったけど、イーモウ作品のヒロインを演じていたという点で、その印象も間違えていなかったのかも?

 

 

監督:チャン・イーモウ

出演:チャン・イー ユー・ホーウェイ リウ・ハオツン チュウ・ヤーウェン チン・ハイルー

 

 

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バイオレント・ナイト(2022年)

バイオレント・ナイト [DVD]

 

この間、ジャッキーの「ライド・オン」を劇場で見てきて、娘役の女優さんが可愛いなと思って、ネットで調べたら…イーモウの「崖上のスパイ」に出てたらしい、見てない。そういえば、WOWOWで録ったぞと思って、エアチェックディスクをひっかきまわして探してるんだけど、ぜんぜん見つからない、絶対に録ってるはずなのに。そんな時に、他の見てないで放置していたディスクが色々と出てきまして…妥協して、こちらを鑑賞する。ってことで、昨年の秋頃にWOWOWで録画してあった「バイオレント・ナイト」を鑑賞、サンタがテロリストと戦うアクションコメディ。

 

クリスマス・イヴの夜…最近の物欲主義の子供たちに辟易し、悪態をつきながらも、良い子のためにプレゼントを配り歩くサンタクロースは…パーティーを開いていたとある富豪の屋敷に忍び込んでいたのだが、そこにスクルージー率いる武装集団がある目的を持って現れ、家人たちを人質に。異変を察知したサンタクロースだったが、見回りにやって来た武装集団の1人と遭遇し、撃退。スクルージーたちは予想外の抵抗を受け、反撃者の正体を突き止めようとする。そんな中、人質にされた少女トルーディが偶然繋がったトランシーバーでサンタに助けを求め…。

 

WOWOWの説明には“サンタクロースがクリスマス・イヴの夜、「ダイ・ハード」の主人公ばりに活躍するアクションコメディ”という説明…確かに、その通りの作品、たまたま居合わせたサンタが、金持ちの豪邸に侵入したテロリストをぶちのめすという、まんまダイ・ハードフォーマットの作品だった。なんだけど、この映画のサンタが、サンタの恰好をしたオジサンではなく、本物のサンタというのがミソ、ファンタジー要素も入ってるんだ。さらには、このサンタは酒飲みで酔っぱらってるし、ゲロ吐くし、悪態つくし、おまけに暴力的でもあったという、かなり異色のサンタ。

 

それだけ聞くと…若干、出オチ映画なのかななんていう疑いも抱いてしまうんだけど、意外とちゃんとアクション映画している。っていうか、ダイ・ハードオマージュがしっかりと伝わってきて、なかなか玄人好みの作品にも仕上がってるんだよね。本家に比べると小規模ながら、金持ち一家が開いた内輪のクリスマスパーティーの会場に、金庫にあるらしい大金を狙って、テロリストたちが乗り込んでくる。そして、この災難に巻き込まれてしまった心優しき女の子が、“トランシーバー”を使って、サンタと連絡を取り合いながら、色々と話が展開されていくことになる。

 

まるでサンタと少女の関係が、マクレーンとパウエルみたいで、このあたりがまんま「ダイ・ハード」なんだけれども、後半に入って、スノーモビルに乗った敵の助っ人も合流すると、「ダイ・ハード2」のネタも入ってるんだ。極めつけは…テロリストのリーダーを演じるのがジョン・レグイザモなんだけど、若かりし頃のレグイザモは「ダイ・ハード2」でテロリストの1人を演じていて、けっこう役柄的にも目立ってたのよ。いや、マジでダイ・ハード愛がしっかりと伝わってきて最高過ぎる。センスがあれば、ダイ・ハードもどき映画もまだまだ面白く作れるという、良いお手本。

 

一方で、女の子が侵入者たちを撃退するのは「ホーム・アローン」オマージュ…実際に女の子が「ホーム・アローン」好きという設定がなされている。そして、「ダイ・ハード」と「ホーム・アローン」、それぞれの本家以上に悪党たちの死に様、ヤラれ様は痛々しく…タイトルが示す通り、かなりバイオレンス。っていうか、もともと狂暴なサンタはともかく…純真無垢な女の子も、無邪気ゆえに、かなりエグいトラップを仕掛けて、悪党たちを翻弄しまくっていた。サンタは魔法が使えるというファンタジー設定もあるが、しっかり縛りをかけ、無敵になってないところがよかった。

 

 

監督:トミー・ウィルコラ

出演:デヴィッド・ハーバー ジョン・レグイザモ エディ・パターソン キャム・ギガンデット アレックス・ハッセル

 

 

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お終活 再春!人生ラプソディ(2024年)

 

【鑑賞日:2024年6月5日】

 

Xの“洋服の青山公式Xアカウント”さんで実施されていたキャンペーンで…「お終活 再春!人生ラプソディ」のムビチケがペアで当選。地元シネプレックスでの上映はなかったが、お隣の市のイオンシネマで上映があったので(配給がイオンエンターテイメント)車で遠征し、見てきた。いつもはペアでチケットが当たっても1人で2回鑑賞することが多いんだけど…今回は高齢の母親を誘って見てきた。ちなみに、本作は2021年公開の「お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方」の続編…実は見てなかったけど、今回の鑑賞前に、アマプラでちゃんと予習鑑賞。

 

熟年夫婦の大原真一と千賀子、一緒に暮らす娘の亜矢…亜矢は今までキッチンカーで仕事をしていたが、管理栄養士に転職、今は老人ホームで働いており、葬儀社で働く恋人の菅野涼太とは結婚目前だった。そんな中、最近になって、真一の物忘れがひどくなり、千賀子と亜矢は痴呆を疑い、心配し始める…。一方、千賀子は終活フェアの影響で、若い頃にシャンソン歌手になりたかった夢を再び追い始めることを決意。恩師の娘・丸山英恵との出会いもあり、彼女の勧めで、ライブ出演に向けてのレッスンを始めるのだが…思わぬトラブルに直面してしまう!

 

両親は喪服を買いに、娘と婚約者も結納で着るスーツを買いに、お互いに約束したわけでもないのに店内でバッタリ鉢合わせ、そこでなんとCM撮影に来ていた三浦友和も見てしまう…という、冒頭からタイアップ感ばりばり…くどいくらい“洋服の青山”アピールしてくる演出に、頭を抱えたくなったりもしたが、冷静になって考えた、そうだ…今見ているチケット、青山で貰ったんだ。じゃあ、仕方がない。作り手側も…“面倒なお仕事(笑)はとっとと終わらせちまおう”ということだろうか。まぁ、あれだけごり押ししときゃ、スポンサー様も納得してくれたんちゃいまっか?

 

って…全体的に、前作以上になんだかタイアップが目に付きまくり、他にもやたらと企業名、商品名、サービス名が色々と出てくる。特に、オバサマ女優たちの、説明調なセリフの数々を見ていると…まるでテレビショッピングのノリである。タダで見ておいていうのもなんだけど…これでいいのか、本当にと思わざるを得ない。この間アマプラで見た前作、こんなにあからさまじゃなかったけどな…確かに終活や葬儀に関しては、やや説明的過ぎるなと思ったけど、許容の範囲内ではあった。劇中でもシュチエーションは違えど、スポンサーの大事さは描いてたけどな。

 

けっこうちゃんと映画として、真面目に撮ってる部分もあって…なんだかんだ言っても、ベテランの役者さんがいっぱい出てるので、いい芝居、泣かせる芝居をしたりもしてるんだけど…狙ったギャグとは違うところで、思わず失笑してしまったりすることが多かった。ちゃんと物語に関しての感想だと…前作でキッチンカーで飲食業を営業していた娘・剛力彩芽が、早々と転職。やっぱ、このご時世…流行りだけでキッチンカーなんかに手を出すのはキツいっていう現実なのか?新しい職業は金持ち向け老人ホームの栄養士、こっちの方がめっちゃ安定感あるな(笑)

 

ちなみに、前作で出会っていい雰囲気になり、本作では婚約者になったカレシのあんちゃんは変わらず葬儀屋で働いている。上司?先輩?の松下由樹は続投していたが、その上のポジションにいた螢雪次朗さんはいなくなっちゃったな。他にも、父親の麻雀仲間が全員いなくなってしまい…その代わりに、新しいゲストが色々とちょこちょこ顔を覗かすのだが、母親・高畑淳子の友人役で出てきたLiLiCoが、いつになく地味なメイクで一瞬、誰だかわからず…ハイキングウォーキングのQ太郎にも見えてしまった(笑)大村崑も出てた、オロナミンC飲みたくなった。

 

個人的には、1作目の方が良かったんちゃうか?って思ったんだけど…一緒に見に行った母親は“面白かったよ”と満足気だったので、まぁ、良かったかなと。ウチの行った劇場は、そんなに混雑もしてないのに、上映開始10分の時間差で、2つのシアターで、同じ時間帯に本作の上映をしていた。余計に客もバラけたみたいで、本当にガラガラだった。周りはウチの母親と同年代か少し若いくらいのじーさん、ばーさん、いやばーさんが多めでして、オイラが一番若かったんちゃう?みんなそれなりに笑ってましたよ、年寄りにも解りやすい作品なのは確かです。

 

 

監督:香月秀之

出演:高畑淳子 橋爪功 剛力彩芽 松下由樹 水野勝 凰稀かなめ 西村まさ彦 石橋蓮司 長塚京三 

 

 

【前作をBDまたはアマプラでおさらい!】

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先週の読書:「ボディブロー」

 

本日、これから外出予定…前にXのキャンペーンで当たったムビチケを使って、「お終活 再春!人生ラプソディ」を、お隣の市のイオンシネマまで遠征して見てこようと思っている。チケットはペアで当選…普段なら1人で2回、同じ映画を見るところだが、さすがに遠征して、2回見るのはアレかなと。そこで、母親を誘ってみたら、案外乗り気で…事前に、アマプラで、オイラもこの前慌てて予習鑑賞した1作目を見せたら、これなら続きも見たいというので一緒に連れて行くことに。幸い、最近は体調もよくなってきて…日常の生活に支障がないくらいまで回復。

 

終活がテーマっていうのはアレだが、たまの映画も気分転換になるだろう。ああ、ムビチケ、無駄にしないでよかった!ってことで、映画の感想は、また帰宅後、夜にでもアップしようと思う。ってことで…ついでなので、読書ネタを更新しておく。先週もまた1冊しか読めなかった(汗)まぁ、読めただけ上出来と、自分で自分をほめておこう。えーと読んだ1冊ですが、10年以上前に古本で購入、積読本の中にあった海外の翻訳もの、「ボディブロー」という作品。元ボクサーでホテルのセキュリティ担当の主人公が、巻き込まれた殺人事件の真相に迫るってお話です。

 

ああ、こんなのあったんだと…手に取って読んでみたんだけど、正直、そこまで印象に残るような作品でもなかったかなと。まぁ、読んでる最中は、ほどほどに楽しめたんですけどね。今回も1冊しか読めなかったので、複数冊読了できた時には選んでいる“推しの1冊”は割愛します。機会があったら、ぜひ読んでみてくださいね。えーと、けっこう古い本なので、Amazonや楽天ブックスなんかで、新品本の購入はなかったです…現段階で電子書籍も出てないみたいですね。ただし、Amazonならマケプレで9円(送料別途必要)から出品されてましたよ(笑)

 

 

 

2010年12月発行のマーク・ストレンジ著「ボディブロー」…積読本の整理をして発掘、ブックオフの値札がまだ108円(消費税8%)だった時のもの。著者のデビュー2作目、本邦初翻訳と、発刊当時の情報が巻末の訳者あとがきに掲載されていたが、調べても…その後、この著者の作品が日本で翻訳された形跡がない、これ1冊きりしか出ていないのかな?所持している文庫は奥付を見る限り…2011年2月の第2刷、増刷がかかっているので、まったく需要がなかったってわけではないんだろうけど、あまり売れなかった、評判にならなかったのかもしれませんね。

 

元プロボクサーで、ホテルのセキュリティ担当が主人公のハードボイルド…自分がかつて銃撃から救った縁で、ホテルオーナーに正式に雇われた。その銃撃事件以降、オーナーは自身のホテルのペントハウスに住み、ほとんど外に出なくなっていたのだが、久しぶりに受賞パーティーへ出席するために外出、その夜に色々と事件は起きる。主人公はちょっとした異変にも注意を向けてピリピリ(実際に細かい事件が起きる)、パーティーが終わり、ようやくオーナーの住処に戻ってきたと思ったら、そこでオーナーの世話をしていたメイドが死体となって発見される。

 

まだ、現場に居残っていた犯人と思われる人物を主人公が追いかけるが、取り逃がしてしまう。その際に、近くではまた別の死体も発見される!いったいどうなっている。2つの事件に関連はあるのか?やがて殺されたメイドはオーナー(独身…何度か結婚経験あり)の愛人であったことも判明、オーナーから直々に犯人探しを依頼され、主人公は奔走する羽目に。今まで目を背けてきた、オーナーの過去や複雑な家族関係、女関係なんかとも対峙する羽目になる。最初、てっきりアメリカが舞台の作品だと思っていたら、カナダのバンクーバーが舞台だった。

 

色々と回り道しながら、主人公が心身ともにボロボロになって、ようやく真実が見えてくる…みたいなところは、ハードボイルドらしく楽しめるし、個性豊かな脇役との会話、主人公たちの働いているホテルの描写なんかもオシャレな感じはして、雰囲気は悪くない…どちらかというと自分好みだったと思う。ただ、メイン事件の真相自体は思ったほどの驚きはなかったか?過去の銃撃事件の真相なんかも、どさくさにまぎれて判明…そこは、なるほどと腑に落ちたんだけどね。全体的に読んでる間はつまらなくはなかったが、そこまで印象強くは残らないかな?






 

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怪物(2023年)

「怪物」DVD通常版 [DVD]

 

5月の終わり頃にWOWOWでエアチェックしておいた是枝裕和の「怪物」をまだ見ていなかったので鑑賞…昨年のカンヌ映画祭で、坂元裕二が書いた脚本が賞を獲ったりしたことで話題になっていた作品。気にはなっていたけど、ちょうど日本での劇場公開と、母親の入院治療の日程が重なってしまっていて…劇場鑑賞は断念したんだよな、確か…。公開時にネット等で調べたレビューは賛否両論…多くの評論家先生方が傑作、傑作ともてはやしている一方、オイラの推してる評論家さん、ライターさんでは“それほどでもない、イマイチ”という意見も多かった。

 

とある郊外の町…シングルマザーの麦野早織は、息子・湊を溺愛していたが、最近の様子の変化から、学校でいじめにあっているのではないかと勘繰る。なんとか湊から話を聞き出すと…担任の男性教師・保利道敏に暴力を振るわれたり、暴言をはかれたりしているらしいとわかる。さっそく学校へと乗り込んでいく早織だったが、保利を含む学校教師たちの態度がどこか煮え切らず、他人事で憤る。一方、保利は自分のクラスの生徒、星川依里がいじめにあっているのではないかと気にし始めていたが…湊の関与を疑っていた。湊と依里、2人の本当の関係は?

 

基本、是枝監督作品って嫌いじゃない、むしろ好きな方だけど…正直、オイラも、そこまで面白くは感じなかったかな?作品の構造的なものも影響しているのか、なんだか“まわりくどく”て、かったるい作品だった。映画のスタイルは…リドリー・スコットの「最後の決闘裁判」でもやっていた、いわゆる“羅生門スタイル”ってヤツだよね。複数の視点で語ることで、それぞれ違った真実が見えてくる。“怪物誰だ?”“映画にはネタバレ厳禁の秘密がある”と、さんざん鑑賞前に煽る情報もあったけど…最後まで見ても、“何?あれが言っちゃいかん秘密なの?”だったし。

 

肝心な知りたいことについては、結局思わせぶりで、藪の中…自分で色々と考えてねって。まぁ、そういうのが好きな人は、考察して楽しむんだろうけど…真のテーマみたいなところに、特に自分的には揺さぶられるものがなく、イマイチ、ピンとこなかった。あからさまに批判とかしちゃうと、登場人物、特に“子供たち”に感情移入した人たち、同じような経験をした人、している人たちから、色々と言われそうだし…無難に理解できないって言葉にとどめておくのがいいかもしれん。まぁ、今の時流にハマった作品ではあったのか?偏見が強い老害の口には合わなかった。

 

でも、全否定するほどのアンチでもないよ…最初に受けた印象から、“ただのモンスターペアレント映画かと思ったら違った”という、驚きは感じたし。でも、そこからひっくり返して、ひっくり返しての連続だと、ちょっと、さすがに飽きてしまったんだよな。で、その果てに語りたい話がソレ、ソコなのねってことで…。あと、映画冒頭…火災シーンで、街に鳴り響く、サイレンの音がリアルで良かった。なんか、ウチの近所で本当に消防車に停まったかのような臨場感…思わず、映像を一時停止して、耳をすませてしまったよ…ああ、やっぱ映画の中の音だったかと(笑)

 

是枝作品としては、他の作品に比べて、色気というか、むっつりスケベが少ないな。“あっちのテーマを描く”からあえて排除したのか、それともなければ監督より、脚本家の色の方が強く出てしまっているのか(いつも脚本も監督自身で書いてる)…たとえば、永山瑛太と高畑充希のカップル描写なんて、いつもの是枝作品だったら、もっと生々しく描いてると思うんだけど、なんか遠慮があったよね、それこそ2人の関係がラブコメどまりな感じ。あと、西田ひかるの名前で、笑いを取ろうとするこの脚本家らしい渾身のギャグが…完全に空回りしてて痛々しかったな。

 

 

監督:是枝裕和

出演:安藤サクラ 永山瑛太 黒川想矢 柊木陽太 高畑充希 角田晃広 中村獅童 田中裕子

 

 

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