最近おもったんだけど、
「上書き保存」って言葉を選んだ人、
かなり優秀だなと。
子供を3人育てている。
最近、中学生のザラメちゃんが「歯が痛い」と言って、
ぎゃーぎゃー騒いでいた時に、
「あれ?そういえば。
ザラメって3才くらいの時は、
「マーマーが良いよ―」って泣くタイプだったっけ、
それはコクトウだったっけ、
泣かなかった子だった気もするし・・・、
ミリンはマーマーが良いって今でも泣くけど、
小さい頃のザラメってどんな子だったっけ?」
上書き(うわがき)とは、
このことかと、パワーポイント見て思った。
「別名で保存」では無いのか。
記憶は、「上書き」されるのか。
3人の子育ての場合、
どれが誰だったか、細かいことは最新バージョンしか残ってない「記憶」。
日々の感情も、
よく考えたら「上書き」保存されている。
あの頃の「感覚」は、もちろん思い出せるけど、
2回目以降の経験を踏まえた「感情」として保存されるから、
たった1回目、本当の初めて、
その「感情」「感動」は、上書きで保存されて行く。
このコカ・コーラが、
本当は「ただの白黒画像」
だけど、赤く見えるという錯視。
白黒でも、
脳は、しっかりと「低エネルギー」で情報を「物語り」に編み直すために、
過去にあった「こうであろう!」という予測値を織り交ぜて、
目の前の「現実」を手抜きして観せている。
どっからどう観ても「赤」にしか見えないのに、
この「赤」は、
俺の脳が産み出した脚色。
横にするとどうだろう
少し、赤が消えるかな。
じゃ、半分にすると?
まだ過去の「赤」を観せて来る。
じゃあ、「かんかん」だと認識できないほど、
拡大すると?
だいたいの人が、「赤」の消失が起こるかと。
「きっと、こういうものだ」
という、
過去に何度も上書きされたコカ・コーラ像を超えた時にだけ、
しっかりと「目の前の現実」を見せてくれる。
要するに、
上書きされたコカ・コーラ―像を超えられない程度の「新しいインプット(現実)」なら、
過去の「上書きデータ」がしゃしゃり出て来るのである。
話しが色々とズレたけど、
ザラメちゃん、コクトウ君、ミリンちゃん。
それぞれ3人の、「めっちゃ特徴的な性格」は、
もちろん残っている。
でも、ささいなこと、
「マーマーが良いって泣いたかな?」
は、
3人それぞれで、混ざって「上書き保存」されて、
一番新しい情報が、手前で大きな顔してのさばっている。
新しいモノを観よう、
脳の「低エネルギー運航モード」を軽く超えられるくらいに。
僕らが見たいのは、
「過去の記憶」じゃなくて、
「目の前のまっさらBrandNewな世界」だ。
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さとうみつろう
日本の作家・ミュージシャン。高校生の長男コクトウ君と、中学生の長女ザラメちゃん、5才になった次女ミリンちゃんの3児のパパ。石垣島で生まれ中学は大分県、大学は北海道。社会を変えるためには「1人1人の意識の変革」が必要だと痛感し、大手エネルギー企業から独立。本の執筆や楽曲の発表を本格化し、初の著書がシリーズ累計30万部のメガヒットを記録。10代の若者を中心に多くの支持を集める。ところ…
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