2024年5月16日木曜日

未だにカッコをつけたがる親父

親父には変な「こだわり」があります。

実は30年ほど前に親父の友人であり元高校の同級生であった人物がアパートの我が家にマージャンに来ていた時のこと。牌を弄びながらその友人が唐突に親父の高校の頃を話し始めたのです。

親父は最初こそ表情を変えずに聞いていたのですが、話の内容が意外な方向に進み始めると明確に焦り始めました。w その人物の語るところによると「X君は軟派じゃったがね~~(X君は軟派だったよね~:標準語)」という話。軟派の意味は何となくは調べなくとも理解しているつもりでしたが、今回ブログに記録として残すにあたって改めて調べてみると不良青少年で、暴力などより、異性との交渉に興味を持つ者と定義されておりました。w

そう言えば、昔々のそのまた昔、地元の歴史ある高校である大宮高校という高校の商業科に在籍していました。(調べてみると1958年に分離して別の商業高校になったみたいです)実は母親はこの高校の夜間を出ておりまして、親父は授業にはほぼ全く出ずにほぼ柔道をする為だけに通学し、弁当だけ持って授業で飯を食ってそのままふけてほぼ一日映画館に入り浸っていたというお話。orz

親父と母親は同い年ですから同じ高校に通っていたら出会ってるかとは思うんですが、実際はお互い知らずという関係。それは学校での授業時間帯が上記のような理由で擦れ違いになっていたからという何とも不思議な関係。

親父が俺に昔から「勉強しろ」とはほぼ言わなかった理由は恐らくこういう碌でも無い生活を送っていたという負い目が有るからだろうなと今では思っているのですが、敢えてそのような事を親父に問いただしたこともありません。多分、親戚のおばさんに聞けばそこらあたりの事は詳らかにしてくれるとは思うんですけど、それは親父があの世に何時の日か旅立ってからにしようかなと思っています。

さて、今回またまた親父がやってくれました。

突然だったのですが、宮崎のK病院というところから突然の電話。田舎からの、しかも第三者からの電話なんて言うのはほぼ全く良い事であろうはずも有りません。最近は私も大概の事では驚く意欲も失せてしまっておりまして、今回の電話から聞こえてきた女性の声に「すわ、死んだか?」位の覚悟を以て通話を開始しました。

すると、落ち着いた女声で「080-XXXX-XXXXはXさんのお電話ではありませんか?」との質問でした。聞いた瞬間に「ああ、親父電話落としたな」と思ったのですが、親父の番号自体は記憶しておりませんでしたので、自分の手元で電話番号を調べたところ確かにその番号は親父のもの…。

わざわざ電話を掛けて下さった女性に「申し訳ございません、それはうちのオヤジの電話です。もしかして母の見舞いに行った帰りに落としたんでしょうかね」と話すと「ああ、やっぱりそうでしたか!病院の受付の所に落ちていたもので、お見舞いに喜多方のリストと時間帯を調べて推測して掛けさせていただきました」との事。

すっか居r私の方は恐縮してしまって、申し訳無さ一杯。オヤジの非を詫び、「時間帯が遅くなってから焦った親父がもしかして病院に来た時に返して頂くことは出来ますか?」と伺うと、問題なくそのようにしておきますとの事。ありがたかったです。

仕方ないので、親父の妹である叔母に電話して事情を話すと、近場に住んでいる娘に電話を取りに行ってくれるとの事。全く迷惑千万なジジイそのものです。

その後、どこかのスイッチを押し間違ったのでしょう。電話を届けてくれたその娘(私の従妹)と話をしている親父の会話がダダ洩れで入ってきて、しきりに詫びている親父の声がスピーカーから漏れてきました。私に聞かれているとも知らずに従妹に詫び続けていましたが…。

後で叔母さんに顛末を聞いたところによると「カッコ悪いからストラップを首からかけるのは嫌だ!」と駄々を捏ねたとか。爺さん、もうすぐ86です。諦めて携帯にはストラップ着けてくれ!頼む。

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