尊にそう言われて詠一と舞華、申し訳なさそうにふたりにお辞儀を…。詠一、
「じゃあ~~。」
舞華も、
「すみま~~ん。」
尊、ニコニコして数回頷く。
そして玄関で詠一と舞華、メンバーたちに挨拶を。
「ありがとうございました。」
そして、
「麟。ありがとうな。」
真宮、
「おぅ。」
そして、
「姉貴も、ご馳走様。」
舞華、
「うん。またいらっしゃい。」
圭衣子、真宮にべったりと。
「部長、どうして姉貴なんですか~~。」
真宮に小声で…。
真宮、
「まっ。従兄でも、兄貴って言ってるし…。その影響だな。はは。舞詠(まよ)ちゃんが…。あ。姪っ子の名前だけど…。舞詠ちゃんが産まれて兄貴と酒飲んで…。あん時、初めて舞華さんの目の前、姉貴、兄貴を今後も、よろしくお願いします。…って言っちゃったんだよな~~。それから姉貴って呼んでる。へへ。」
それを聞いて、メンバーたちも、
「へぇ~~え~~。」
メンバーたち、それぞれ塊になって。
そして…、いつの間にか別れて別行動。
小埜瀬と優維香、そして悠里と瑛子、4人でいろいろとお喋りしながら…。
優維香、小埜瀬に、
「へっ…???…じゃあ~~。秘書の弓さんからいろいろと…。」
その声に小埜瀬、
「えぇ。スマホに書類のデータを送ってもらって、それをプリントアウトして。」
悠里も、
「そうだったんだ~~。んじゃ、詳しい訳だ。」
瑛子、
「ねね。リーダー。」
小埜瀬、瑛子に、
「はい。」
「弓さんって…。素敵でしょ。とにかく美人だし。」
間髪入れずに小埜瀬、
「はっ…???」
悠里と優維香、思わず、
「おっと~~~。」
優維香、ニッコリと、
「はは。」
その瞬間、優維香のその笑顔に、小埜瀬、思わずドキン。そして、素早い瞬きを。
わずかな間。その瞬間、瑛子と悠里、そして優維香、そんな小埜瀬にニッコリと、
「あっ!!!あ~~~っ!!!」
優維香、ニコニコとしながらも、体を悠里に凭れるかのようにしながら小埜瀬に指差して、
「何、今の間~~~。かかかかか。リーダ~~。」
そんな4人の後ろで真宮と池辺、
「おやおやおや。」
「はは。何かしら、盛り上がっているような…。」
真宮、ニコニコと、
「だ~~な。」
小埜瀬、4人に、「何、言ってるんですか…。…って…、弓さん…。」
口を噤んで、顔を傾げて、
「ん~~~。…いや…。…って言うか…。弓さん…。…実際、本人と会ったのって…。…何回だ…???」
悠里と優維香、
「嘘っ。」
そんな、びっくりとした優維香の顔にも、思わず小埜瀬、ドキン。
小埜瀬、指折りしながら…。
「…と~~。この間…。…って言うか、社長から誘われて、食事に…。あれ…入れて…。」
3人に、
「まだ4回。」
3人、共に、目をパチクリとさせて、
「えっ…???…たった…、それだけ…???」
疑うように悠里と優維香。
小埜瀬、そんなふたりに、右手をヒラヒラと。
「いやいやいや。…そんなもんです。…って言うか、弓さん、いつも、社長と一緒だから…。」
悠里、優維香、歩きながら納得の表情で、
「あ、あ~~~。うんうん。確かに。」
瑛子も、
「だよね~~。…それにしても…、弓さん。とにかく奇麗~~。」
そして瑛子、小埜瀬に、
「リーダー…???…どうします…???…弓さんにアタックとか…。」
瞬間、小埜瀬、
「はい…???」
悠里と優維香も、瑛子のその声に、
「くくくくく。」
いきなり小埜瀬、目を真ん丸にして、また手の平をヒラヒラと、
「いやいやいや。何々、何言うんですか、滅相もない。そんな…。」
それでも突っ込む悠里と優維香、
「くくくくく。…でも~~。」
「満更…でも~~???」
小埜瀬、優維香に、
「柿崎さん…???」
僅かに顔を赤らませて優維香に。
「怒りますよ。」
口を真一文字にして…。
そんな小埜瀬の表情に、悠里と優維香、僅かに申し訳なさそうな顔で、
「はい。」
チョコンと頭を下げて、
「ごめんなさい。」
けれどもすぐさま、
「くくくくく。」
小埜瀬、
「全く…。」
優維香、顔を上げて、
「でもリーダー、乗ってくるから、余計に…。」
悠里もニコニコと、
「そうそう。」
瑛子も、
「うんうんうん。」
小埜瀬、右目を歪めて、
「やれやれ。」
優維香、小埜瀬に、
「傷…、痛みます…???」
その声に小埜瀬、
「ん~~~~~。」
難しい顔をして…。
「ん~~~~。」
今度は口を捻じ曲げて…、
「ん~~~~。痛い…、かな…。」
瞬間、悠里と優維香、瑛子も、
「キャハハハハハハ。」
小埜瀬、真面目な顔をして、
「痛い…、かも。」
すぐさま悠里、優維香、おどけた顔をして、
「そんな事あるか~~ぃ。キャハハハハハ。」
小埜瀬、変顔をして、
「まね~~~。」
後ろで真宮と池辺、
「あの4人。」
「う~~ん。」
真宮、
「何かしら…、上手くいきそうな…。」
池辺、
「そぅあってもらわねば~~。」
「確かに。…それに…。」
池辺、真宮を見て、
「うん…???」
真宮、真っすぐに前を見て、
「何やら…、起こりそうな…。」
好きになれない。 vol,125. 「弓さんって…。素敵でしょ。とにかく美人だし。」
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