こんにちは、花です。
久しぶりに良い作品を見たので鼻息荒くレビューさせてほしい。
その作品とは…
映画「ある男」
原作は平野敬一郎さんの長編小説だと映画の後で知りました。
第46回日本アカデミー賞で映画『ある男』は最多の8部門受賞しています
最優秀作品賞
最優秀監督賞(石川慶)
最優秀主演男優賞(妻夫木聡)
最優秀助演男優賞(窪田正孝)
最優秀助演女優賞(安藤サクラ)
最優秀脚本賞・録音賞・編集賞など。
予告しか見ていなかったので主人公で他人の戸籍で生きているのはてっきり妻夫木聡さんかと
(でも、これ意外と間違ってないんだよね。)
妻夫木さんは、城戸章良
弁護士。かつての依頼者である里枝から亡くなった夫の身辺調査を依頼される。在日三世。
安藤サクラさんは里枝
我が子が二歳の時に病気で亡くし、そのことがきっかけで夫と離婚。文具店で働きながら息子を育てるシングルマザー。
窪田正孝さんは「ある男」谷口大祐
のちに里枝の再婚相手となる。地元の林業に従事。
ストーリーは、いきなり「ある男」との出会いからはじまります。
慎ましい幸せながらも穏やかにくらしていた一家三人ですがある日夫が事故で亡くなってしまうんです。
その兄が訪ねてきたことで「これは誰?」となることで夫が別人だと知り
自分が見てきた男は誰だったのかを調べていくんですが。
そこに絡んでくるのが戸籍ブローカーと呼ばれる男。
名前を変えなければ生きにくい人生を送っていた人たちの中で戸籍が売買されていることを知ります。
妻夫木さん演じる城戸も在日三世ということもあり少なからず生きにくさを感じていました。
また、「他人の人生を生きる」という開放感に似た物も知っています。
水商売の人が「源氏名」を持つことも似ているかもしれないですね。
「自分」ではない「誰か」になることで演じることができる。
この映画もそうですが、震災以降は映画や書籍に多く取り上げられることが増えた
「そうしなければいけなかった」という理不尽さ。
ネット社会でどこまでも情報が溢れています。
現代社会は本当に生きにくいのだと感じます。
穏やかな日常が反転する様子がリアルでイイ映画です。