通信制大学のメリット・デメリットは?
入学を考えているけど、どんなデメリットがあるか不安…
そんなあなたに向けて、この記事では通信制大学のメリット・デメリットを赤裸々に公開していきます。
経験者だからこそわかるデメリット、あまりオープンにはできないメリットも。
学習面から就職面までできるだけ具体的にまとめました。
通信制大学のデメリット
早速、通信制大学のデメリットを暴露しちゃいます!と言いたいところですが、正直いうとデメリットは人それぞれかなと。
通信制大学に入る状況・目的・時と場合によって、メリットに感じられたりデメリットに感じられたり…。
どんな特徴にも良いところと悪いところがありますからね。
ただ、これじゃあ答えにならないので、以下では通信制大学のよくあるデメリットをまとめていきます。
わたしが20代なので、新卒目線のコメントが多いです。ご了承ください。
①卒業率が低い
1つめのデメリットは、卒業率が低いことです。
通信制大学では、
- 科目の選択
- 講義の受講
- レポート作成
- わからないところの克服
まで、基本的にすべて一人。
通学課程に比べて友達との交流や先生によるサポートが少ないので、卒業までたどり着けない人が続出します。
試しに想像してみてください。
4年間(編入の場合は1〜3年間)、学習スケジュールを管理し、モチベーションを維持し続ける…。
4年間といったら、高校生活より長いですからね。
卒業するためには高度な自己管理能力と自律性が求められるでしょう。
とくに仕事や家庭と並行して学習を進めるのは難易度が高め。
勉強・仕事・家庭・プライベートのバランスをとるのが厳しく、挫折してしまう人が多いです。
②学部学科の選択肢が少ない
2つめのデメリットは、学部学科の選択肢が少ないことです。
対面授業の場合、実験設備や実技指導など、豊富なリソースを利用できます。
これに対して、通信制大学はその特徴ゆえ、できることが制限されてしまいがち。
専門的な実習・実験が必要な学部学科は設置されていないことが多いです。
文系の学部学科でも選択肢は限られてしまうでしょう。
ただし、近年はコロナ禍や学び直しの推進もあって、通信制大学(通信課程)が増加中。
オンラインを最大限活用することで、学部学科の選択肢も増えてきましたよ。
③コミュニケーションが取りづらい
3つめのデメリットは、コミュニケーションが取りづらいことです。
通信制大学の学生は、教員やほかの学生との直接的な交流が限られています。
とくに困るのが、すぐに質問できないこと。
わからないことがあったときに即解決が難しく、それをきっかけにつまずく可能性も…。
④キャンパスライフは期待できない
4つめのデメリットは、キャンパスライフを期待できないことです。
スクーリングがあったり、試験があったり、大学によってはイベントやサークルに参加できたり、学校と関わる機会がないわけではありません。
でも、通信制大学はあくまで”通信教育”。
部活・サークル・課外活動など通信課程のような、ワイワイしたキャンパスライフは期待できないでしょう。
ただし、自分次第では充実した学生生活も可能です。
⑤認知度が低い
5つめのデメリットは、認知度が低いことです。
最近はリカレント教育が推奨されているので、通信制大学の存在自体は知られるようになってきました。
実際にわたしが在籍している大学では、入学者数が増えています。
そうはいっても、通信制大学の詳しい部分については誤解ばかり。
定年退職後のおじいちゃんが暇つぶしに勉強しているイメージがあったり、何をしているかよくわからないと思われたり…。
家族やまわりの人にイマイチ理解してもらえないこともあるでしょう。
⑥適切に評価されない可能性がある
6つめのデメリットは、就職などで適切に評価されない可能性があることです。
通信制大学のカリキュラムは実践的なスキルに焦点を当てている一方、研究指向のプログラムは少なめ。
学問的な深掘りや研究能力を問われる場面では、不利になることがあります。
とくに高度な専門性を要求される職種や研究職につきたい方は注意してください。
また、一般的な就職活動においても、企業や担当者によっては、通信制大学に対して偏見をもっている場合があります。
⑦就職支援が乏しい
7つめのデメリットは、就職支援が乏しいことです。
通信制大学は大人の学び直しがメイン。
すでに働いている人を前提にしているため、通学課程のような新卒のための就職サポートはほとんどありません。
「大学は就職のための予備校」なんて言っている人もいるほど、日本の大学は「学び」よりも「就職」のための場所。
サポート面において、通信制大学だと若干不利になるケースがあるでしょう。
ただし、最近は若い人の入学が増加しており、キャリアセンターや就職支援がある大学も増えてきました。
通信制大学だから就職できないってことは一切ないので安心してくださいね。
デメリットを読んで、就職が不安になった方もいると思います。
でも、そこまで心配しなくて大丈夫。
近年は売り手市場ですし、通信制大学の難しさや自己管理力が高く評価される傾向があります。
不利どころか、通信卒がアピールポイントになるケースも多いですよ。
当サイトでは、通信制大学からの就職情報についても赤裸々にまとめました。
- 通信制大学から就職できる?
- 不利になるってホント?
- 就活を成功させるポイントはある?
そんな疑問や不安があるあなたは、ぜひこちらの記事もご覧ください(⬇︎)。
通信制大学のメリット
続いて、通信制大学のメリットを紹介していきます。
①通学不要&通学が少ない
1つめのメリットは、通学不要&通学が少ないことです。
毎日通う必要がないので、働きながら、子育てしながら学べるのはもちろん、
- 持病がある
- 体調に不安がある
- 一般的な社会生活が難しい
という方にもピッタリ。
興味のあることを学んだり、スキルアップしたり、大卒を目指したり。
通信制大学には、どんな状況でも、どんな年齢でも、学べる世界が待っていますよ。
②自分のペースで勉強できる
2つめのメリットは、自分のペースで勉強できることです。
通信制大学の最大のメリットは、学習スケジュールの柔軟性でしょう。
スクーリングやテスト以外は時間的制約がないので、いつでも自分のペースで学びを進められます。
その代わり、単位を取るためにはスケジュール管理が命です。
計画を立て、進捗具合をチェックして、夜にコツコツ、休日にコツコツ、隙間時間にコツコツ。
できるだけ勉強時間を確保することが大切ですよ。
③どこでも学べる
3つめのメリットは、どこでも学べることです。
通信制大学は全国どこに住んでいても大丈夫。
勉強したい!という気持ちさえあれば、学びを深められるし、大卒も目指せますよ。
完全オンラインの大学なら、ネット環境さえあればOK。
交通費や住居費の節約にもつながるでしょう。
④大卒や資格取得が目指せる
4つめのメリットは、大卒や資格取得が目指せることです。
通信制大学を卒業すれば立派な大卒。
高卒や高校中退にコンプレックスがあって、
- 履歴書を見るたびに高卒が気になる…
- 大学に行けなかったことがモヤモヤ…
- 高校を中退したことを後悔している…
そんなあなたにとって大卒は間違いなく自信につながるでしょう。
さらに、通信制大学では教員免許、社会福祉士などの各種職業資格の取得も目指せます。
小さい頃から憧れていた◯◯の仕事をしたい、今からでも◯◯を叶えたい、この年齢だけど諦めたくない。
そんなとき、通信制大学はあなたの夢の実現をサポートしてくれますよ。
⑤学費が安い
5つめのメリットは、学費が安いことです。
通信制大学は一般的に、対面式の教育よりも授業料が低く設定されています。
授業料が安いうえに、設備費・施設費もかからないことがほとんど。
交通費などを節約できるのも大きなメリットですね。
低コストで高品質な教育を受けられるため、経済的な負担が少ないでしょう。
わたしが今通っている大学だと、4年間の授業料(テキスト代やスクーリング代込み)が、私大文系(通学課程)の1年分の学費以下です。
⑥入学がカンタン
6つめのメリットは、入学がカンタンなことです。
通信制大学は基本的に入試がありません。
さまざまな状況・年齢の人に広く門戸を開いているので、志望理由書と書類さえ提出すれば合格できます。
言い換えると、一般入試でその大学に入学するほどの学力がなくても、通信課程なら入れちゃうわけです。
ここだけの話、若い人のなかにはこのシステムをうまく活用している人も。
わたしの周りには、
- 入試で失敗
- →レベル高めの通信制大学に入学
- →その大学の名で内定獲得
という人が結構いました。
もちろんレポートや授業のレベルは通学課程のレベルと同じなので、それなりに学力は必要です。
サボっても怒られたりしないぶん、自分を管理する力も必要です。
でも、日本の大学って卒業するのは比較的カンタンですから…。
通信の肩書きでもいいなら、高いレベルの通信制大学で頑張ったり、浮いたお金で自己投資したりするのもありだと思います。
通信制大学に出願するときに必要となる「志望理由書」。
他のどの本・どのサイトよりも詳しい書き方は、こちらの記事にまとめました(⬇︎)。
出願段階で挫折したくないなら、絶対にチェックしておいてくださいね。
とりあえず、ブックマークしておくことをおすすめします。
⑦自己管理能力が身につく
7つめのメリットは、自己管理能力が身につくことです。
デメリットのところでも書きましたが、通信制大学を卒業するためには強い意志と高い自己管理能力が必要。
最初はうまくいかないことも多いですが、試行錯誤しているうちに問題解決能力や自立性を養えます。
卒業までたどり着けば、これらのスキルがあることの証明になるでしょう。
最後までやり切る意志の強さや根性が認められることもあると思います。
世の中には言われたことしかできない人、いつも期限に間に合わない人って結構いますよね。
その点、通信卒なら自己管理面において就職や職場でも高く評価されるため、キャリア形成にも役立ってくれますよ。
通信制大学をおすすめできる人・おすすめできない人
現役生のわたしが考える、通信制大学をおすすめできる人・おすすめできない人をまとめました。
おすすめできない人
- キャンパスライフを楽しみたい
- キラキラした大学生活を送りたい
- 理系や専門的な学部学科で学びたい
- 自己管理が苦手
- サポートがないとラクなほうへ流されがち
- 転職のためだけに通信に行こうとしている
おすすめできる人
- 学ぶ意欲がある
- 明確な目標がある
- いろんな事情があるけど大卒を目指したい
- 仕事、家庭の状況に合わせて学びたい
- 体調や心身を一番に考えたい
- コンプレックスを解消したい
- 自信をつけたい
ここに当てはまる方は、通信制大学に行ってもあまりデメリットは感じないでしょう。
もちろん多少のデメリットはありますが、それよりも享受できるメリットのほうが大きいと思います。
若い世代のあなたへ
高卒後や20歳前半で通信制大学への入学を検討しているあなたへ。
近年は10代〜20代の入学も増えており、若い人向けのサポートが充実している通信制大学も見かけるようになりました。
- すでに働き始めている
- 持病がある
- 心身に不調がある
- 体質や気質(HSPなど)、特性の関係で、一般的な生活が難しい
- 家庭の事情がある
- 金銭的事情がある
- 目標を達成するためには通信が最適
などハッキリとした理由があって、大卒資格がほしい!学びを深めたい!レベルアップしたい!とき、通信制大学は最高の選択肢だと思います。
いろいろ事情があるけど、それでも大卒資格をとった。
自己管理が難しい通信制大学で勉強を頑張った。
この事実は、就職やこれからのキャリアアップに大きく役立ってくれるでしょう。
通信制大学を卒業すれば大卒。高卒や高校中退よりもグッと道が広がりますよ。
ただし、若い人がなんとなく通信制大学に入学するのはおすすめできません。
とくに事情がなく、お金もあって、心身ともに健康な人に
「通学と通信どっちがいい?」
と聞かれたら、100%通学を推奨します。
通信制大学に入学するハッキリとした理由がなければ就職等で不利になりますし、キャンパスライフがなくて後悔するかもしれません。
なんとなく入学すると、ドロップアウトする確率も高いでしょう。
とくに事情がなければ、まずは通学課程を目指すといいと思います。
補足
【入学がカンタン】のところでも書きましたが、
- 入試に失敗した
- 希望する大学に合格できなかった
- Fランはお金がもったいない
- 浪人する余裕がない
- できる限り家計のことを考えたい
- 奨学金は使いたくない
などの事情がある場合も、通信制大学は一つの選択肢になるでしょう。
当サイトが独自アンケートをしたところ、以下のような声もありました。
私は大学受験に失敗して浪人をしようと悩んでいたところ、取得したかった福祉関連の資格が通信制大学で取れると知って進学しました。
学費は通常の4年制大学と比較をすると安く収まったので良かったです。
福祉の勉強を本格的に通信制大学で取り組めたおかげで国家資格の試験に合格する事ができました。
そして、今ではその資格を活かした福祉事業所で働く事ができています。
出典:当サイト独自アンケート
これはあくまでわたしの意見ですが、BFの大学に数百万円払うくらいなら、有名通信を選ぶほうが断然賢いと思っています。
通信制大学のメリット・デメリットまとめ
この記事が少しでもあなたのお役に立てたら嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
当サイトでは他にも、わたしが「これ知りたかった!」と思う情報をまとめています。
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