……意外とモテた。他のクラスなのに近づいて声をかけてくる女の子が何人かおり、たびたび困り顔をしていなしていた。あの頃僕にそれなり社交性があればその中の誰やと付き合い結婚して今頃二児の父となってい、幸せな日々を送っていたかもしれぬ。

 でもそうはいかなかった。理想はリボーとかネアルコみたいに全戦全勝、決して負けは許されない──そういう変なところにロマンを求めていた僕は、いわば童貞頭でっかち男子であり、来る者拒みまくるだけ。ロマンスなんて一切なかった。

 そのくせ、放課後は近所の溜まり場の家で麻雀ばかりやっていた。生意気にも、テンゴやら時にはピンで。麻雀放浪記や桜井章一にただ憧れるだけで知識がないから、大抵負けていた。半荘負けるとラス抜け(むごい)、買い出し。シンナーはやってなかったけど、タバコは吸ってた。アンテナの立ってるやつはきっとその頃から、セックスもしてたんだろうな。こちとら小遣いも限られているしそれどころじゃない。メロンソーダとコーラとブリトーと、あとマイセンとセッター? 負けが込みすぎて白髪が生えてきたこともあった。

 なおかつ、当時通っていた塾では優等生の顔もしていたものだから、ダブルフェイスを演じなきゃ──で、その反動が器物損壊に向かったりして、実に心痛だったし病んでいた。もう時効だから言いますが、あの頃流行ってたファイナルファイトのボーナス面みたいな真似してボンネットをヘコました車のオーナーさん、本当に心からごめんなさい。

 あの頃ヤリマンで有名だったUちゃんも、少年院に入ってて卒業アルバムの端っこにしか載らなかったS君も、今じゃみんな47か48、どこかで立派に生きてるんだろうかね。あれから33年、僕は今ここでまた、日記を書いています。

 

(ここまでバファローズの話題なし)

 

 

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