こんにちはたばきちです。
平成28年9月30日に株式会社あおいけあに見学に行ってきました。
ここは、加藤忠相さんの経営する小規模多機能型居宅介護事業所です。
きっかけは、自分が湘南地域で働いているが、病院の中だけしかほとんど知らず、湘南地域の福祉や医療について調べている中で、知り合いより、是非みてきたら勉強になるという話を聞いていたため、直接加藤さんに連絡を取り、小規模多機能型居宅介護の見学に行ってきました。
以下に自分のメモとして書いていた内容を、ブログにあげたいと思います
見学時間は10時から17時30分と長めにさせていただいた。
当日の大まかなスケジュールは
午前は、「あおいけあ」の施設見学と説明。利用者と近所の掃除。お昼ごはんを利用者さんと配膳。お昼に美味しい手作りごはんを利用者さんと食べる。
午後は、栗拾いのレク。職員の方とお話。
という流れ。
最初に社長の加藤忠相さんから施設の案内があり、グループホーム、デイサービス、訪問介護などまわらせていただいた。
まず最初に、目に飛び込むのは建物。その建物には、加藤さんのこだわりを感じた。
グループホームの結は、ログハウスのような木を特徴とした建物構造。建物についての説明時に、病院のような建物の中に何時間も長くいられるか?という質問が飛んできて、確かに病院などの空間と全く違い、木の暖かさのある落ち着く空間であることで、利用者さんも私自身もリラックスしていました。グループホームの床材は無垢の木を使っていることなどで、脳の働きについての説明を受け、加藤さんの医学的な専門知識の豊富さから、医療系の資格があるのかを尋ねてみると、無いとのこと。
しかし、資格で仕事をしているのではないことを話されていたとともに、非常に勉強していることや、建物や環境についてのこだわりを感じた。
本日は、小規模多機能のデイを中心に見学をさせていただいた。
私の田舎は長野なのだが、まるで田舎の家のような、初めて来たのに落ち着く雰囲気と空間でした。
外観の写真はこのような感じです
建物の壁は、ガラス窓となり、自然の日光が入る構造となっており、全体を見渡すことができる開放的な空間となっていた。
敷地については、敷地内の壁をとっぱらい、地域の方々が通れる道になっている。子どもや、通勤のサラリーマンなどが普通に通っている。地域での交流につながりやすくなっていた。
ちなみに夕方には、近所の小学生が、デイサービスのおたがいさんにやってきて、玄関にある駄菓子を買いに来る。利用者(元駄菓子屋の方)がお金を受け取るなど、地域の交流が生まれていた。
また、不登校の学生なども、自ら進んであおいけあにやってくるなどの交流もうまれている話をうかがった。
敷地内には犬がいて、利用者も普通に接していた。
加藤さんから施設の案内も終わり、デイサービスのおたがいさんの見学に入る。
午前中は利用者さんと、近所の掃除をする。
地域活動として、利用者さんと近所の掃除では、車椅子の方でも車椅子に乗りながらホウキを使って掃除をするなど、楽しく笑いながらの掃除をする楽しい時間でした。ご近所全体を、このように掃除をしていることから交流が自然と生まれるのだと思った。しばらく、休憩のためにおたがいさんに戻り、お茶休憩。
おたがいさんの中の撮影を許可していただいたのでアップします。
お風呂は、声をかけて、どうですか?と進められて入る感じ。
そして、昼食の調理などは、プロの料理人の方がいて美味しい料理を作ってくれる。
昼食の献立は、こんな感じ
配膳は、利用者さん主体で実施。もちろん、見ているだけの方もいるが、基本はみんなで行っている。能動的にみんな動いているところがすごい。そのような流れになっている。利用者さんから、あなた食事はお願いしてあるの?席はあるの?お客さんなんだから座って座って!など、声をかけてもらい、なんとも暖かい気持ちになりました。そして食事は本当に美味しい!当日、800円を支払って食べさせていただいた。
食事後の片付けも、利用者さん主体でガンガン片付けが始まる。洗い物も誰が行うというルールもなく。
午後は、栗拾いのレクがあり、一緒に同行させてもらった。
栗拾いのレクは、3年前から行っており、(栗園が藤沢にあり)皆で車にて栗畑へ移動。
栗園までの道中に、車の中で職員の方々より、良い意味で質問攻めにあうという面白おかしい体験をし、職員の方々と仲良くなった。みんな良い人たちばかり!
栗畑につくと、道が舗装されていない場所を職員が、車椅子のままガンガン押していく。
そして栗拾い開始!歩けない利用者も、シートを敷いて四つん這いになりながら、栗拾いを行う。
すごい!車椅子から降りて四つん這いで栗拾いって!でも、普通にやっている。
あおいけあには認知症の利用者もいて、午前中は不穏で落ち着かない状態であったのに、笑顔で栗拾いを行っていた。あおいけあでは、認知症による、BPSDと言われる周辺症状はみられる方はいる。一般的に言われる、問題行動があったとしても、職員の対応により問題行動として扱われにくくなっていた点やフォロー体制は本当に印象的だった。
例としては、不穏状態となって、外に飛び出してしまっても、そのままスタッフが一人一緒に寄り添い、どこへでも一緒に行く。落ち着いて戻ってきて、再び不穏になり、昼食の味噌汁をガスコンロにそのまま捨てる場面があったが、そのまま注意など何も言わずに、本人が落ち着くための対応をして、再び落ち着きを取り戻す。唯一、他の利用者に危害を加えそうになる場合のみは、制止が入ることがあったが、対応としては、傾聴したり落ち着くための対応を行っていた。病院などでは、そのような対応ができずに、抑制されてしまったり、薬の投与をされてグデグデにされてしまうことが多いと思う。
しかし、そのようなことは一切なく対応できていた。さらに、そのような利用者さんに対して、一人スタッフが抜けたことによる、残りのスタッフのフォロー体制もしっかりできていた。阿吽の呼吸のように他のスタッフが抜けた部分をうまくフォローしている姿が素晴らしかった。
そして、一番驚いたのは、加藤さんやスタッフからの話の中で、企画書無しで!思いつきでも!その時にタイムリーに!スタッフが利用者さんに良いと思えることをやること!そしてスタッフの方々は口を揃えて、社長が責任をとってくれるからできる!と声をそろえて言う。
それは一言で、すごい!もちろん、スタッフの方々への信頼もあると思うけれど、利用者さんに対して必要であると思ったことは現場のスタッフが行動できること。そのような場面を多く見ることができて、本当に素敵な時間を過ごすことができました。
加藤さんから運営についての内容の話があった際に印象的な内容がある。基本的に、ショートステイについては、自宅での生活が行えるためのショートステイを基本としている。
そのため、家族の突然予定による泊まりのお願い(依頼)については、絶対に断らない。
しかし、自宅での生活が行えることを目的としない、長期のレスパイト目的のショートステイの利用は断っている。もちろん、ホテルコストとしては、売上として良くなるが、それはやっていない。儲け主義ではないこと。利用者さんの自宅での生活ができる自立支援を行っている話があった。
そして、これは書いて良いのかわからないが、書きたいと思ったので書こうと思う。
直接的に、職員の方へのインタビューを行った内容。笑顔でたくさん答えてくれたが一部分のみ紹介する。
内容は、あおいけあの良い点と、課題について質問してみた。驚いたのは、職員の人たちが口を揃えて同じことを話していたことだった。
良いところは、利用者さんの良いと思うことを、自由にやらせてもらえること。
社長が良いと言えばやらせてもらえる。社長が責任を取ってくれると言ってくれる。という内容であった。カッコイイ!そして、なによりインタビューをしていて、驚いたのは企業としての考えなど、みんな同じ方向を向いていること。
教育がしっかりされているのだなと思って、事務室の扉に貼ってある会社の方針についての考え方についてを聞いてみると、そんな紙なんて見てないよ。と話していた。見たらハンコを押してねと言われているから押していると笑いながら話していた。
しかし、しっかりと書かれている内容を理解して実践できているところがすごいと思った。
そして気になる課題は、ゆるいところ。つまりは、突発的な出来事が非常に多いので、ミスなどが多いということ。
例えば、今日みたいに、昼食の連絡ミスがあり、職員の昼食が一人分足りなくなること。とか。
送迎などの連絡ミスより、電話がかかってきて、迎に来ないので催促されたりすることもある。
利用者家族との信頼関係があるので許されることがあるが、本当はいけないこと。それが課題になっている点がある。
あと、そうだな~。事務所とかごちゃごちゃしているでしょ?整理整頓されていない。汚いところがあるところかな(笑)など。
よく、残業が出ないとか、給料が安いなどのグチ話が多いが、そのようなことはあまり思わないとのことであった。栗拾いなんかでも、夜勤明けでそのまま栗拾いにボランティアとして職員が手伝いに入っていたが、休みの職員でさえ、メールで栗拾い手伝いに行こうか?など連絡が普通に入る。本当に職場が好きなんだと思った。
一番印象的な言葉は、
ここでの仕事が楽しい。だから苦ではない。という言葉。
これを笑顔で答えられている皆さんが素敵だなと思った。
あおいけあの見学者の自分でしたが、利用者さんやスタッフの皆さんの暖かさがあり、一緒にいると、自分がここで働いている職員なのではと錯覚するくらい馴染んでいる自分がいて、心地よい一日でした。
夕方に、加藤さんから手作りの燻製をいただき、めちゃくちゃ美味しくて!あおいけあで出すのだそう。
そんなこんなで、気づいたら、自分の送別会の時間ギリギリになっていたので、挨拶をして帰りましたが、帰り際にレクで餅つきをやるから来てね!など、帰りにお誘いを受けて帰りました。
是非是非また来たいと思った一日の体験でした。
自分も、このような素晴らしい職場に、就職したいと思います。
ちなみに、本日平成28年10月3日(月)午後10時25分からプロフェッショナル仕事の流儀にて紹介されます。
介護施設経営者 加藤忠相
http://www.nhk.or.jp/professional/