久しぶりの本の感想なので、なんとなくはやみねさんの本を選んでみましたどうも逸野です。

と言う訳で今回の本。

 

 

今までも学校ものだと生徒たちが楽しげに野球をする(ガチ野球と言うよりは、ローカルルールの多い特殊なやつですが)場面が出てきてたはやみねさんですが、今回は野球部中心、つまり野球中心のお話です。

 

……とかいいつつ、割と人間ドラマとかそういう方に振り幅がいっている気もしますがw

 

主人公は野球が大好き、でも上手い訳じゃない春日温。あだ名はヌク。

野球をするグラウンドが高台にあるため、駄菓子屋前でお店に損害を与えないようにボールを取るのが使命。

レギュラーじゃないからこんなところに……と思いがちですが、ヌクが一生懸命守っている間にこの駄菓子屋にいる人(というかお客さんである同級生や同じ学校の子)たちと関わり合い、いつの間にやら彼らの抱える問題を解決に導いていく。同時に本人も成長していく。そんな青春物語です。

 

とかいいつつ、相手の抱えている問題を行動や特徴に伏線を張ってくるのはちょっとしたミステリ要素。さすがミステリの人。

主人公がなんだかんだ面倒見が良くて真っ直ぐな良い子なので、殺伐とした話ばっかり読んでいた私(どんなだw)はとてもほっこりしました。

良いですよね青春小説。しかもはやみね先生は後味悪い話は書かないと分かって(一部例外はありますが)いるので、安心して読めます。

 

どうやら最初の1話が昔書いたものの大幅加筆修正版らしくて、元の話もこんな感じでミステリの雰囲気を漂わせていたのかなー? と、気になる所。機会があれば読んでみたいです。

 

あらすじに「非リア充系青春ストーリー」って書いてあったんですが、はやみねさんの書く話の主人公って、「片思いが実らない(しかも身近な誰かに取られる……いや取られるというか最初から相手にされてないんだけど)」パターンが結構いる気がします。

 

マチトムの内人とか。

主人公じゃないけどクイーンシリーズのゲルブとか。

児童小説にさりげなく厳しい現実を添えてくるはやみね先生……素敵ですw

 

そんな訳で、「打順未定、ポジションは駄菓子屋前」でした。

そろそろ借りてばかりじゃなくまた家の積読読んでいかないとなーと思う今日この頃。

またどれか感想が書けそうな本が出てきたら書きたいと思います。

……といっても、最近読んでるのは物語より専門書の方が多いんですよね……。

 

ではでは。