自慢の攻撃陣が沈黙…苦戦が続く横浜F・マリノス(その2) | Purely Belter

自慢の攻撃陣が沈黙…苦戦が続く横浜F・マリノス(その2)

■試合を引き締めた両チームのセンターバック

率直に言って見どころが多い試合ではありませんでしたが、この試合の両チームのセンターバックは見事なパフォーマンスを見せました。彼らの頑張りがあったからこそ、流れの中でゴールが生まれず、0-1という最少スコアの試合になりました。

 

FC東京はチャン・ヒョンス選手と丹羽大輝選手のコンビでした。ピッチ内外でチームを支える森重真人選手を累積警告で欠く中での試合でしたが、代役を務めた丹羽選手のパフォーマンスは見事でした。常に声を出してチームを鼓舞しラインを統率するのみならず、対人戦での粘り強いディフェンスも光っていました。チームを盛り上げる丹羽選手の姿は、嘗て所属したアビスパ福岡時代のままで、とても懐かしい気持ちになりました。

 

そして、この試合の決勝ゴールを決めたチャン・ヒョンス選手のプレーも素晴らしかったです。先日、兵役免除の際の社会奉仕活動につき虚偽の申告をしていたとして、大韓サッカー協会(KFA)から韓国代表永久追放と3000万ウォンの罰金処分が下されました。難しい精神状態での試合だったはずですが、攻守両面で気合が入っていました。ゴールの場面は、DFチアゴ・マルチンス選手よりも早くボールに触ってネットを揺らし、守備面では、ウーゴ・ヴィエイラ選手へのボールを素早い出足でカットしていました。

 

敗れはしたものの、横浜FMのチアゴ・マルチンス選手とドゥシャン・ツェティノヴィッチ選手のコンビも見事でした。T.マルチンス選手のプレーで圧巻だったのは前半35分の場面。MF髙萩洋次郎選手のパスに抜け出したFWディエゴ・オリヴェイラ選手に対し、振り切られずに付いていき簡単にシュートを打たせませんでした。T.マルチンス選手が追い付いてコースに入ったため、D.オリヴェイラ選手は利き足(右足)でシュートを打てず、左足でのループ気味のシュートはバーに阻まれました。あれが右足であれば恐らくネットを揺らしていたでしょう。T.マルチンス選手の粘り強いプレーが失点を防ぎました。

 

■熱戦が続く残留争い 最後に生き残るのは…!?

今季の残留争いは熾烈です。第30節終了時点で降格が決まったチームは1つもなく、毎節ごとに順位や勝点差が変わる団子状態となっています。

 

現在最下位のV・ファーレン長崎(勝点29)、17位の柏レイソル(勝点33)が自動降格圏、16位のサガン鳥栖(勝点33)がJ1参入プレーオフ出場圏となっていますが、13位の横浜FMまでが勝点差5の中にあり、まだまだ分からない状況です。明日鳥栖vs長崎の一戦が行われるため、この試合の結果次第では、さらに読めない展開になるかもしれません。

 

個人的な意見を述べるのであれば…長崎は戦力面で他よりも劣っており、順位的にも残留は厳しいように思えます。また、最近調子を落としている柏も、鹿島アントラーズ、セレッソ大阪、ガンバ大阪と難敵との対戦を残しているため、残留へ向け黄色信号が灯っている印象です。ルヴァンカップ制覇後の2試合で勝点を積み上げることができなかった湘南、一時期の勢いがなくなった名古屋、不安定な戦いが続く横浜FMも決して安全圏にいるわけではないですが、このままの順位で終わる可能性が高いような気がします。

 

今季から導入されたJ1参入プレーオフにより、16位になっても残留の可能性があります。特に、今季のJ2はずば抜けて強いチームがなく、プレーオフ圏内を争っているチームもJ1レベルには程遠いため、16位になればかなりの確率でJ1に残ることができるでしょう。そう考えると、勝点40に乗せることできれば、自動降格圏内に落ちる可能性は低く、残留を勝ち取ることができると思います。

 

 

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