レッテル貼りは思考停止 | 猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

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やっと明るい未来を語る政治家が総理大臣になりました。しかし、闘いはまだまだこれから。子や孫が希望を持てる国になることを願うおやじです。

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以前は評価していた人を支持できなくなったり、逆に批判の対象だった人の評価を改めるということは誰にでもあるだろう。私の場合、かつては日本を救う人材とまで期待していた三橋貴明氏が前者で、彼が厳しく批判していた竹中平蔵氏は後者にあたる。

評価を変え始めた当時のエントリにこんなことを書いていた。


三橋氏のようなプロの評論家と比較するのはおこがましいが、言うことが変わってきたという点では、私だってえらそうなことは言えない。かつては「構造改革、新自由主義、グローバリズム=悪」の図式を信奉し、その象徴として竹中平蔵氏らを批判してきたからだ。

しかし、それは物事を単純に白と黒に分けるゼロサム志向のレッテル貼りだった。その後、安倍政権の政策を検証する中で具体的な政策レベルの話になれば是々非々の議論が必要だと気付いた。新しい事実を知って考えが変わることは別に恥ずかしいことだとは思わない

ところが、三橋氏のように『「構造改革」と「緊縮財政」を合わせて、グローバリズムと呼ぶことにします。』となると、訳が分からない。氏が新たな事実を知って考え方が変わったとはとても思えないから、きっと、氏の「意志」による変化なのだろう。

(拙エントリ『三橋流?マーケットインとブルーオーシャン』 2015-10-29)より
https://ameblo.jp/akiran1969/entry-12089590124.html


彼はマスコミなどの「公共事業=悪」とのレッテル貼りを批判していたが、自分も同じことをしていたのである。「竹中平蔵=新自由主義=悪」、「TPP=売国」などと、単純で分かりやすい図式で批判を展開するのがもともと得意なのだ。

当初はアベノミクスを財政政策と金融政策のパッケージだと高く評価していた彼はその後変節していった。自身の主張を補強するために長崎県のデータを日本全体のデータであるかのように扱ったこともある。
『疑惑のグラフ』https://ameblo.jp/akiran1969/entry-11877853353.html

しかし、彼自身は昔から次のような考え方だから、当たり前だと思っているのではないか。

さて、マーケットインですが、簡単に定義すると、
「市場の顧客やユーザーの要望や要求、それにニーズを理解した上で、ユーザーが求めるものを提供するマーケティング」
(中略)
 どれほど政策が正しかろうとも、それがユーザーニーズを満たすものでなければ、あるいはユーザーに届けるチャネル(マスコミなど)がなければ、何の役にも立ちません
 わたくしはこの種の「正しい製品だから、売れるはずだ!」「正しい言論だから、社会に受け入れられるはずだ!」などという、傲慢な思い込みが好きではありません。現実には、世界最高の品質を誇り、世界で最も安価な製品であろうとも、マーケティングに失敗すれば売れません。言論にしても同じです。
 要は「いい製品を作った」「いい言論を公表する」時点で思考停止しているわけで、
「そもそもの目的は『いい製品を作ること』でもなければ、『いい言論を公表する』ことでもないでしょう!」
 と、力の限り叫びたくなるのです。

(新世紀のビッグブラザーへ『マーケットイン』2010-04-20 )より
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-10513054941.html


彼はマーケティングの結果、安倍政権の政策批判をブルーオーシャン(競争のない未開拓市場)だと判断したのだろう。当初アベノミクスを評価する評論家は上念司氏など大勢いた。

その結果、私のように彼から離れていった信奉者は多かったが、新たなユーザーも増えたようだ。

そして、いまは韓国の文政権と見まがうような社会主義的な政策を訴えているようだ。
ブログ友の『独立直観 BJ24649』さんのように、韓国が三橋経済論の社会実験をしているようだと指摘する人もいる。

【三橋貴明】三橋経済論を社会実験してみた結果【文在寅】
https://ameblo.jp/bj24649/

彼の周辺には山本太郎や共産党の影さえちらつく。
いろいろな意味でブルーオーシャンは赤く染まってしまったようだ。

ただ、プロの物書きが生き残ってゆくのが大変なことは分かる。
彼の変節は残念だが、私たちはそういう事情もあることを頭に置いて彼らの発する論説や評論に接する必要があるのだろう。

そういう意味では、保守系に人気の百田尚樹氏やそれを取り巻く人達の言説もユーザーニーズを強く意識しているように思う。
例えば、ネットで評判の悪い小泉進次郎氏のことはこんなふうに批判する。
(進次郎氏を擁護したエントリは評判が悪いがw)

百田尚樹@hyakutanaoki
小泉進次郎氏には会ったこともなく、恨みもないが、敢えて言わせてもらう。
彼は政治家として、信念も実力もない上に、頭も悪いと思う。
こんなんが総理候補? たいがいにしてくれよ。ま、石破みたいなのでも総裁選に出るんやからなあ…
なんで日本の政治家はこんなにレベルが低いの?

https://twitter.com/hyakutanaoki/status/1172847880438026242

ただの罵詈雑言である。
また、私が信頼するジャーナリストの一人である有本香氏まで、進次郎氏については次のようにコメントしている。夕刊フジの記事から。

 夕刊フジで人気コラム「以読制毒」(毎週木曜)を連載するジャーナリストの有本香氏は「悪しきポピュリズムの典型だ」といい、続けた。

 「前任の原田氏が、あえて批判の的になることを覚悟して『海洋放出』というボールを投げた。ところが、進次郎氏はじっくり考えずに動いた。世界の事例から考えても、処理水は希釈し、海洋投棄しても何ら問題はない。進次郎氏はその可能性をつぶしたのではないか。進次郎氏は、自らの発信力を『風評被害払拭』に向けるべきだ。寄り添っているフリだけ巧みにしているようでは、今後が心許ない」
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190914/pol1909140003-n2.html

私も進次郎氏がポピュリズムに走る傾向があるとは思うが、有本氏は経産省の委員会でどんな議論が進んでいるかなど、事実関係をきちんと知ったうえで発言しているのだろうか。

自らの発信力を『風評被害払拭』に向けるべきとの指摘は同感だが、寄り添っているフリだけ巧みにしているとの決めつけには同調できない。ジャーナリストなら、彼がマスコミがあまり注目しないところで汗をかき、農協改革などで実績を挙げていることも知っているはずだ。

上記のコメントは彼を単なる「ポピュリスト」と決めつけ、「捨て石になって正論を述べた原田氏Vs利己的なポピュリストの進次郎」という図式で語っている
このコメントも夕刊フジの読者に合わせているように思えるのだ。

あのタイミングでの原田氏の『海洋放出』発言は、今も風評被害にさらされている漁業者の怒りを買った。多くのマスコミが「処理水」を「汚染水」と呼び、そのデマを信じてしまう国民がいまも多いのだから当然の怒りだろう。

ブログ友の『空き地』さんの次のツイートがその辺りを鋭く指摘している。

空き地@akichi_3kan4on
「科学的根拠を示してぶん殴る」というやり方は、現
在進行形で風評被害を撒き散らす放射脳界隈に対して
は有効だけど、じゃあ実際に風評被害に苦しんできた
人たちに向かって同じやり方が通用するかと言ったら
決してそうではないワケで、そこに対する配慮ができ
ないのは「正論バカ」w
午後10:21 · 2019年9月15日

https://twitter.com/akichi_3kan4on/status/1173225339322953728


進次郎氏は所管外の前大臣が風評被害を受けている人たちの不安を煽ったことを詫びたのであり、『海洋放出』そのものの是非には全く触れていない。経産相が所管する委員会で現在進行形で議論されている内容だから当然の対応だろう。

他の保守系と思われる人たちの中にも進次郎氏に対する決めつけに近い批判が目につくが、それに対して次のような指摘もある。

ジーピフの🐾 and Kou™@KouTM
( ・`ω・´)普段「1次ソースが大事」と言ってる人達が進
次郎の事になると1次ソース確認しないのはなんで?

https://twitter.com/KouTM/status/1173055141005512706

帰ります@kaerimasu2013
進次郎氏の発言で保守系アルファの方々が狂われてし
まっている…反アベの著名・匿名アカウントに対して子
細な議論が出来る人達なのに。
午後4:51 · 2019年9月15日

https://twitter.com/kaerimasu2013/status/1173142393232613376

同感だ。

進次郎氏は「石炭火力を減らす」発言でも批判されているが、石炭火力からLNG火力への転換は前任者の原田氏の時に環境省が打ちだした方針だ。彼はそれに沿って発言している。

また、「どうしたら原発なくせるか」発言を、原発再稼働を否定しているかのように批判する人もいる。

発展途上の進次郎氏は変に甘やかすより、ここで大きな試練を与えた方がいいのかもしれない。

しかし、その場合でも風評ではなく事実に基づいた批判をするべきだろう。
「進次郎がー!」とやるだけでは、「アベガー!」の連中と変わらないのである。

(以上)
 

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