太田記念美術館で開催されている『没後160年記念 歌川広重(前期)』を鑑賞してきました。

 

 

浮世絵における風景画の第一人者として知られ、今も多くの人たちから親しまれている歌川広重。その没後160年という節目に当たることからその画業を追う、という展覧会です。

 

広重といえば『東海道五拾三次之内』、『名所江戸百景』などのシリーズが余りにも有名です。しかし、広重がテーマの展覧会というと、この一連のシリーズがメインとなることが大半です。

 

しかし、今回は広重の若いころ、浮世絵師としてのキャリアをスタートした当初の作品も多数拝むことができるため、どのような下積みを過ごしたのか、などについても知ることができ、興味深かったですね。

 

また美人画や戯画、『月に雁』に代表される花鳥画など、作風は非常にバラエティに富んでいます。卓越した画力はもちろん非常に器用で、求めに応じてどんな作品でも描ける、という自信を持っていたのではと推察されます。

 

『大はしあたけの夕立』など、名所江戸百景などの人気シリーズの作品も一部、展示されており、その意味でも多才さがうかがえる広重。

 

今回は特別展ということで、いつもの1階、2階に加えて地下の展示室も解放。たっぷりと広重の世界にひたることができます。後期は9月29日よりスタート。

 


美術館・ギャラリーランキング