茶色の枯れ山に最も早く、淡く春を知らせるチンダルレ。韓国の春はやっぱりこれですよね。
●食べちゃうほど愛するチンダルレ
今日ご紹介する写真は、私が妻と共に毎日登っている、我が家の裏の山に今訪れている春の様子ですね。何よりもこれがコロナ疲れの癒しです!ヾ(≧∇≦)〃♪
まずはレンギョウの黄色が鮮やかで、桜のほうは、山の上の運動器具が置かれている広場の近くに、未来の桜の名所が準備されていて満開なのですが、今はまだまだ幼い木の集まりでしかありません。その中でやはり、この時期の韓国の枯れ山にいちばん美しいのが「チンダルレ(진달래、カラムラサキツツジ)」だということになります。
韓国ではこの時期、例年なら行われる、仁川市江華郡の高麗山チンダルレ祝祭とか、富川市の遠美山チンダルレ祝祭、全羅北道完州郡の母岳山チンダルレ祝祭など、チンダルレの祭りも各地にありますが、それもそのはず、韓国では梅や桜より先に枯れ山に春の淡いピンクを染める、愛すべき最初の春の伝来者だからですよね。
韓国人がどれほどこの花を愛するかというと、この花の花びらを使った美しい料理も多様に存在しています。お餅に貼り付けたり、プッチンゲに入れたり、素麺と一緒に入れたり、これを入れてお酒を作ったりもします。もちろん美味しくて食べるのではなくて、春が嬉しくて花がいとおしくて食べるわけですよね。
●民族の願いと情念託した花として
昔から韓国の民族の心を表すために多くの詩にも読まれ、日韓併合時代の1931年、金東煥(キム・ドンファン)の詩に、金東振(キム・ドンジン)が曲をつけた『봄이오면(春が来れば)』にも詠われています。長い占領の中にあって、「春」という言葉は、独立や解放とも重なり、幾重にも重なる願いを込めた愛で、この花を愛でたのだろうと思います。
봄이오면(春が来れば)/봄이 오면 산에 들에 진달래 피네(春が来れば、山に野にチンダルレが咲くよ)/진달래 피는 곳에 내마음도 피어(チンダルレが咲く所に、私の心も咲いて)/건너 마을 젊은 처자 꽃따러 오거든(向かい村の若い娘が花を摘みに来たなら)/꽃만 말고 이 마음도 함께 따 가주.(花ばかりかこの心も一緒に摘んでいってほしい)
あるいは韓国国民に最も愛される国民詩人の一人金素月(キム・ソウォル)の代表作『진달래꽃(チンダルレの花)』などは、最近も韓国の人気歌手のマヤが、現代風のけっこう激しいアレンジの曲にして歌ったりしています。かわいらしい花に込めた激しい情が印象的な詩です。
진달래꽃(チンダルレの花)/나 보기가 역겨워 가실 때에는(私を見るのが疎ましく去られる時には)/말없이 고이 보내 드리오리다(言葉なくそっと送ってさしあげましょう)/연변에 약산 진달래꽃(寧辺は薬山のチンダルレの花)/아름 따다 가실 길에 뿌리오리다(一抱え摘んで、行かれる道に撒きましょう)/가시는 걸음걸음 놓인 그꽃을(行かれる一歩、一歩、敷かれたその花を)/사뿐히 즈려 밟고 가시옵소서(軽やかに踏みしめて行ってください)/나보기가 역겨워 가실 때에는(私を見るのが疎ましく去られる時には)/죽어도 아니 눈물 흘리오리다.(死んでも涙は流しません)
なんか、現実生活を忘れてしまったような今の自宅勤務の日々に、一人山で出会うチンダルレは、いつよりも時代を超えたこの民族の心を感じるに充分な美しさでしたね。といいつつ、先を行く登山家の我が妻の速度に追いつけずに、いつの間にか一人になっていただけだったのですけどねえ!♪ヽ(´▽`)/
まずは美しいレンギョウです。これも韓国の春の風景に欠かせない花ですね。
チンダルレ。ちなみにあの小さい人影が前を歩く妻。
通り過ぎながら写真を撮りました。
キレイでしょ。
韓国の山の背景にいちばんマッチする花です。
前を登る妻ですね。人とはほとんど会わないのですが、いちおうマスクをしています。
斜面に咲くチンダルレ。
ほら、キレイですよ。感慨にふけって妻を見失いました。(^ヮ^;)
山の上の運動コーナーの横につくられた桜の園。
花は満開ですが。
木はまだまだ小さいです。
でも花は一人前ですよ。ヾ(≧∇≦)〃♪
ということで、韓国のリス、チョンソルモです。エゾリスにそっくり。右と左で2匹います。
上下で2匹が追いかけっこしているのが分かりますか。すごい技術だなあ。
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