医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

骨太が生き残る

2018-09-25 04:48:13 | 薬局

閣議決定は容赦なく進む。

 

自民党の総裁に安倍晋三さんが決まった。

当然のこととして内閣総理大臣になる。

主な閣僚は安倍総理の息のかかった人が選ばれる。

人事権を持った人には逆らえない。

となると安倍総理の考えている方向に行政は動く。

その方向になるのが予算を決める「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」である。

ご存知のように毎年6月に発表になっている。

この方針は閣議決定されているので、その時の大臣全員の一致が原則になる。

大臣はコロコロ変わるが変わらない人がいる。

ここが今の日本を動かしている。

もちろん総理大臣は変わっていない。

次に金庫番の財務大臣も変わらない。

総理大臣のメッセンジャーである官房長官も同じだ。

 

さて、その「骨太の方針」を再度見直して欲しい。

これがこれからの医療をどうしたいのかを示している。

私が何度も言っているが、2014年には「医薬分業の下での調剤技術料・薬学管理料の妥当性・適正性について検証する」と明記されている。

それにもかかわらず今まで何をしてきたのか。

当事者の誰も大きな問題として取り上げていない。

さらに「調剤重視から服薬管理・指導重視への転換を検討する」として、「患者のための薬局ビジョン」から「対物業務」から「対人業務」へとメッセージがあった。

そして、毎年の薬価改定は「薬価調査、更には薬価改定が2年に1度となっている現状の下では、医薬品の取引価格が下落しているにもかかわらず、保険からの償還価格が一定期間据え置かれているため、患者負担、保険料負担、公費負担に影響を与えている」と暗示していた。

 

2015年には「かかりつけ薬局の推進」が登場して、「患者本位の医薬分業に向けた見直し」と、今までの「医薬分業」への批判が出ている。

でも、この時点ではまだ「かかりつけ薬局」だった。

この後に議論された「患者のための薬局ビジョン」では、いつの間にか「かかりつけ薬剤師」に置き換えられた。

そして2016年には「かかりつけ薬局」から「かかりつけ薬剤師」へと記載が変わった。

これにより「対人業務」として「服薬状況の一元的・継続的把握」が「かかりつけ薬剤師」に期待される主な業務になった。

2017年には「2020 年(平成32 年)9月までに、後発医薬品の使用割合を80%」と明確な目標が示されている。

やるしかない。

先ほどの「患者本位の医薬分業に向けて」は2016年から「骨太の方針」に盛り込まれていた。

 

ここで考えて欲しいのは「患者本位」とは何だろうか。

かかりつけ薬剤師による服薬状況の一元的・継続的把握も大事だと思うが、門前・門内薬局もある面では患者本位かもしれない。

ダメとは言い切れないものがある。

先ずは、安い。

設備の充実からきっと早いような気がする。

社内研修なども盛んにおこなわれており薬剤師スキルも高いかもしれない。

これも「患者本位」じゃないだろうか。

 

だから薬機法改定にむけた審議を行っている厚生科学審議会のテーマの一つに「地域における医薬品提供体制を確保するための薬局の体制整備」があるような気がする。

これは薬局の機能別評価じゃないかと思っている。

その厚生科学審議会が28日に行われる。

 

見直したい。

閣議決定されている「骨太の方針」を。

 

 

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