これが生涯最後の食事になってもいいと思った。
その日は、長年東京住まいだった友人の送り出し会。
訳あって故郷に引っ越さなければならなくなった…、ということで、お気に入りの小春食堂に音楽仲間が集まった。
旅立つ彼には、申し訳ないけど、あたしは、遊びに行く理由ができた町が1つ増えたことが、ちょっと嬉しい。彼が住む町でなければ、一生に一度も訪れることがないかもしれないから…。
そんなちょっと寂しい食事会ではあったが、小春食堂の料理のなんと美味しいことか…。
あたし、思った。
これが生涯最後の食事でいい。
大げさだけど、本当にそう思えた。
今日のブログは、送り出し会のコトじゃなくて、お料理のコトを記そうと思う。
まずは、コレ…。
見た目は、なんだこれ?…って感じだけど、ヤングコーンのカラッと揚げ。
ヒゲも食べられるって、ちょっと信じられなかったけど、これが、サクサクでコーンの風味が実より濃くて、実に美味しい。
それから小春名物…。
デッカい鳥の唐揚げ…。
適度な大きさに切り分けるのが面倒なんでしょ?…ってことではなく、肉塊そのまんま揚げる方が、実は手間がかかるらしい。
1個でお腹いっぱいになるけど、もう1個食べたくなるの〜。
実際にもう1個食べた。
そして、これも小春名物の漬けの握り…。
今回は、初鰹を漬けにしたとのこと。
店主みーちゃんの握りは、シャリがけっこう大きめ。女性は2艦でギブアップ気味…だったけど、お寿司大好きなあたしは、8艦ほど食べたかな…。
お魚の目利きが優れているので、この味の価値は、実は銀座以上じゃないかと思っている。(銀座でお寿司を食べたことないけど)
それから、明太マヨネーズのパスタサラダ。
スーパーのお惣菜の味を想像したら、それは不正解!
家庭的だけど、やっぱりお店の味なのだ。
オシャレなお皿に、ちょこんと盛りしたら、高級イタリアンもビックリな前菜になると思うヨ。
切り干し大根の炒め煮っぽい一品。
こういうちょっとしたサイドメニューが美味しいのヨ。
これ、あたしも覚えたい…。いいお嫁さんになれるもの…。
学生時代を思い出す、赤ウインナーのタコさん…。
いい時代を思い出させてくれる、みーちゃんの演出がニクいわぁ〜。
絶賛し過ぎだよネ…。
でも癒されるし、その美味しさに、いちいち感動させられるし、お腹も心も満たされてしまう。
それに追い打ちをかけるのは、大人のショートケーキ。
甘みに小うるさいあたしたちに合わせて、お砂糖を控えめにしてくれているんだけど、ミルキーな生クリームとイチゴの酸味や香りで、めちゃくちゃ美味しい。
1ホール食べられるくらい、飽きない…。
超高級なお店で、そんなにお食事をしたことは、ないけど、あたしの中で一番の食の贅沢は、ここ小春食堂のご飯を知ったことだ。
セレブに生まれなくて良かった。
よくある質問で、「死ぬ前に食べたいのは?」ってあるけど、今のあたしは、間違いなく「小春食堂のご飯」って答える。
ごちそうさまでした。