にほんブログ村 メンタルヘルスブログ アスペルガー症候群へ

にほんブログ村

 

 

こちらも参加していますのでよろしくお願いします。

 

 ↓      ↓

人気ブログランキングへ

 

 

 

 前回の続きです。

 

 4月になった。従来は坂上という女性職員1人で運営されていたが、支援体制を充実させて利用者を増やそうと見込む事業所としては就労移行支援に男性の職員を入れるのは喫緊の課題だった。このことは事前には知らされていなかったが、面接に来たことがあって顔や特徴は分かったとある女性利用者は言っていた。

 

 この男性職員は安田と言って体育大学の出身らしい。保育所の事務などの経験があるが、障害者向けの事業所の経験はないらしい。

 

 この事業所では就労移行支援では就労継続支援A型と同じ部屋で作業やプログラムを行っていたが、手狭になってきたこともあり、同じ建物の隣の部屋を新たに借り、そこを就労移行支援専属の部屋として使うことになった。

 

 新しい部屋はまだ組み立てる前の机が2台置いているだけで殺風景だった。これを安田の指示のもとで机を組み立て、レイアウトを決めるという作業も訓練時間中に行われていた。

 

 安田は39歳で未婚らしい。よくバスケットボールを友人とやるなど活動的だった。

 

位置づけとしては就労支援員が坂上、生活支援員が安田になっているようである。まずは午後からあるプログラムを安田が主に担当することに決まった。

 

 安田も最初は男性利用者の私に目をつけた。出勤初日はスーツで来ていたが、動きやすい服装の方がいいので、翌日以降は私の服装も参考にするという。この頃の私の服装はというと、襟付きのシャツにトレーナー、黒い綿パン(裏起毛)を着用していた。2日目以降は安田も私の服装を参考にした綿パンやトレーナーを着るようになっていた。さらに動きやすいジャージに近い服装で執務していることも最近ではある。

 

 この安田が来るようになってから変わったことはというと、月曜日のプログラムであった。前述の通り月曜日はコミュニケーションのプログラムで、個々人の週末の出来事を報告した後にそれに関連したクイズを1問出してみんなに順番に質問をしてもらい答えに導くという形に変わることになった。

 

 このプログラムの司会は私が担当していたが、このクイズが加わったことで司会の難度は上がることになった。発表の順番と質問の順番を分けて考えなければいけなくなることになってしまった。

 

 最初は発表の順番と逆にするなどして対応していたが、今は氏名の頭文字や何の根拠もない鉛筆転がしの数値などで順番を決めることも増えている。

 

 この安田が来てからはプログラムの内容にも工夫が感じられるようになり、以前のように本を早口で読み上げるだけというようなつまらないプログラムは少なくなった。

 

 

 話は次回に続きます。